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毎日超短話401「葉脈」

下校中、クシャクシャの枯れた葉っぱが、ひらひらと落ちてきて、ぼくの耳もとをかすめた。

おれにはかまわず、行ってくれ。

耳もとにそう言い残して、地面に落ちた。
かまわず行こうか迷ったけれど、その枯れ葉を拾い上げ、土の上に置いてやった。葉脈が「笑」という字に見えて、ぼくは微笑んだ。



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