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不登校の子どもの保護者が使える「学校への依頼文」が出来るまで⑤

不登校の子どもをめぐる家庭と学校のやりとりをスムーズにすることで、保護者の消耗を減らし、子どもが伸び伸び成長できる未来に近づきたいという想いで始まった「学校への依頼文フォーマット」作り。
このシリーズでは、それらが出来るまでをお伝えしています。
初回 不登校の子どもの保護者が使える「学校への依頼文」が出来るまで①

子どもに負荷を掛けないために、保護者と学校間で決められることだけを掲載しようと決めた「学校への依頼文フォーマット」ですが、より多くの視点を得るために、学校教員のコミュニティにもご意見を求めました。

そこで上がってきたのは「宿題プリントやお便りの受け渡しについての項目は入れないのですか?」という声でした。
これについては、保護者から集めた「学校とのやりとり困りごとアンケート」でも困りごと第3位に上がっていたので、保護者・教員どちらにとっても悩ましい問題なのだと感じ、すぐに追加しました。

プリントの受け渡し項目の記載例

さらに、依頼文作成が佳境に入ってきた頃、メンバーから「このフォーマットを手にしても、使うことが出来ずに自己嫌悪してしまう保護者がいるかもしれない。」と言う意見がありました。
それは確かにその通り、フォーマットを使うか使わないかは、その保護者の意思にゆだねられますし、使わないからダメということでもありません。

そこで、前文にオレンジ枠部分を追記しました。

この部分がないと、思い悩んでいる保護者に寄り添う気持ちが伝わらないどころか「こうやって学校に意思を伝えないとダメなんだ。」と追いつめてしまうところでした。
もちろん、誰一人傷つけない文章を綴ることは出来ませんが、一つ一つ精査していくことは大切です。

作業が佳境に入っているタイミングでも「そもそもこれは何のために作っているんだろう」と問いに立ち返り、「こう改善したほうがいいと思います」と意見を述べてくださったメンバーには本当に感謝しています。

なにより、自分の考えや違和感をきちんと伝えられるのは、メンバー間の心理的安全性が担保されているからこそです。
これはひとえに、この企画を立案し仲間を募った久保田さんのお人柄とマネジメント力の賜物だと思います。
改めて、このチームに参加してよかったと感じています。

今回は、依頼文を仕上げていく過程をお伝えしました。
ご紹介した、「学校への依頼文フォーマット」と「アンケート報告事例集」は、下記リンクからご覧いただけます。

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「不登校」や「ホームスクーリング」など様々なテーマで連載をしているため、全体をまとめたページを作っています。
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最後までお読みくださりありがとうございました、ではまた次回!