雑記 #2 話のはなし

基本的に、僕は話をすることが下手なタイプだ。人を引き付けるような話術も持っていなければ、滑舌もあまりよくなく、特に集団の中では自分から話に行くことはほぼない。

だからと言っては何だが、せめて人の話は上手に聞けるようになろうと聞き手に回って他の人に気持ちよく喋らせる技術はそこそこ持ち合わせているつもりだ。

だからといっては何だが、人の話を聞くことは好きだ。その人の人となり、考え方、価値観を言葉や態度から紐解いていく作業はとても面白い。

僕は自分のことを話して相手に理解してもらうよりも、相手に話をしてもらって相手のことを理解しようとすることに会話の楽しさがあると思っているし、その方が自分にとっても楽しいから基本的には聞き手に回るようになっていった。


のだが、この前集団で話していた時にいつものように聞き手に回っていたら、

「お前は喋らなさ過ぎてイライラする」と言われてしまった。


言われた当初は何故その人が怒っていたのか、何が気に食わなかったのか全く理解できなかった。

その後、時間をかけて考えた時に、たぶん僕が会話に全然参加していないと思われて、会話に消極的な態度を見せて場の空気を壊していると思われたのかなと自分なりの結論は出た。

ただ、僕は話を聞くときに相槌は打つし、楽しい話題ならにこやかにしているし、会話に消極的な態度は見せていないと(自分の中では)思っている。(現にその人も「つまんなそうな顔してたらぶっ飛ばそうと思ってた(笑)」と言っていたし)

だから少なくとも会話の空気を乱すようなことはしていないし、ましてや人を怒らせるような行動は一切していないはずだ。とてももやもやしている。そこを責められるのはどうにも納得がいかない。

見ていた感じその人は僕とは真逆の立場の人で、口数も多く、バラエティで言うところの雛壇にいるよりも司会者の席にいて、場を回し、盛り上げるのが得意な人のようだ。

ここまで得意分野や性格が違うのだから、考え方に違いはあるのは当たり前だ。だからこそ、理解してほしいなんて言うつもりはないから、それを口に出して否定しないでほしかった。


とはいえ話下手な所は自分自身の嫌いなところの一つで、直したい部分のひとつでもあったし、最近は自分から人に話を振ったり、自分のことも積極的に話すように心掛けている。(全く上手くいかないが)

話し方の本も買って読んでみたけど僕にとって有用なアイデアはあまり書いていなかったし、まだまだ話し上手になるには時間がかかりそうだ。話し上手な人が心の底から羨ましいなとこの頃よく思う。

最近は新しく入ってきた後輩の前で話をする機会が多くあり、自ずと僕が話を振って場を回さないといけない場面が増えてきている。話下手なりに一生懸命話をしているつもりだけど、たぶん話に必死なのが滲み出ていて非常にダサいことになっている。ただ焦って何とかなるものでもないので割り切って少しずつ克服できたらいいなと思っている。