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真面目な話を聞いて欲しければ、面白く話さなきゃ。

少し前に、ある討論番組で
「重要なことを広く一般の人に聞いてもらいたいなら、スーツなんて着てちゃダメだ!」
ということを言っていて、なるほど確かにと思いました。

全国民が必ず知るべき情報を発信する時、伝える側にはしっかり伝えなければいけない責任があるので、それに適した格好でメディアに出ます。
普通はこう考えがちですが、よくよく考えてみると、スーツを着たおじさんが真面目な話をしていても、多くの人は聞こうとしません。
全国民に影響がある重要なシンポジウムを、お偉い方々がスーツを着て熱く話し合っていて、それがTV中継されていても皆あまり観ないと思います。
それは単純に面白くないからです。
数日後に必ずあなたに不幸が訪れます!と言われたら、人は話を聞くと思いますが、
数十年後に気候変動で、海面が数センチ上昇します!や、数十年以内に大地震が起きる可能性が高いです!など、不確定で遠い先の話になると、人はそういうネガティブな話を聞きたくないようです。
これがエンタメ要素が入る事によって、
だいぶ状況が変わります。

過去の重大な事件を映画によって再現したり、
(これは事実に基づいて作られています。のやつです。)

朝の情報番組のメインMCに、お笑い芸人さんが次々と抜擢されている理由も同じだと思います。面白いことも言えるし、真面目なことも言える人がそのポジションに求められている。

人は誰でも興味のないことについて、話は聞きません。
それを聞いて欲しければ、せめて導入部分は面白そうと思わせないといけない。

ヨウジヤマモトの服を着ている落合陽一さんが真面目なことを言うと、
若者を含めた幅広い層の人が耳を傾けているのも、関係がある気がする。

映画は、設定がSFであろうとロードムービーであろうと、
必ず監督が伝えたいメッセージ(家族愛や人生で重要なことなど)が盛り込まれています。

ジョンレノンが音楽を通じて世界を変えようとした。
バンクシーがグラフィックアートを通じて、メッセージを発信している。

これらを考えるとやはり、記者会見でスーツを着て、ジョークの一つも言う雰囲気すらなく、真面目な情報のみをしゃべりで伝えようとしても、
耳を貸す人の人数は少なくなってしまいますよね。

僕自身、映像を通して何かを発信しようと思った時、
エンタメ性のあるものにする必要がある! ということを肝に命じておきます。

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