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それ子どもに読ませちゃう!?「つめたい転校生」

今日の本は北山猛邦の「つめたい転校生」です。

まず表紙がかわいくないですか?
中学生の娘がとても気に入っています。

「かわいい狙撃手」「つめたい転校生」「うるさい双子」「いとしいくねくね」「はかない薔薇」「ちいさいピアニスト」といった6つのお話が入っています。
いずれもファンタジー的な奇妙な話なんですが、それにミステリが加わり、とにかく展開が気になります。
衝撃的な結末の話が多く、伏線もきちんと張られています。
6つの話に共通するのは「人と人でないものとの切ない恋」。
微笑ましい話があれば悲しい話もあります。
私が好きな話は「いとしいくねくね」です。
くねくねとは、ネット上で噂される文字通り体をくねくねさせる謎の物体のこと。
くねくねをじっと見たり、その正体を理解したりすると精神に異常をきたすといわれています。
この不気味な存在をまさか切ない恋の話のモチーフにするとは…。
ラストの衝撃も大きい作品で、ぜひ読んでほしいです。

北山猛邦の「つめたい転校生」、子どもへのおすすめ度は

中学生へのおすすめ度 ★★★★★
小学生へのおすすめ度 ★★★☆☆

ラストで物語の謎がすとんとわかり、それによって答え合わせができたり、ガラッと様相を変えたりする面白さがあります。
短編なのでサクッと読めますし、少しファンタジーな世界観も魅力的で、中学生好きだと思います。
今書いていてまた再読したくなりました。
オチがわかっていても何度も読みたくなる本です。
もちろん大人にもおすすめ!



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