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ご旅行〜サウジアラビア編vol.3〜

いよいよサウジアラビア編ラストです。vol.1とvol.2はこちらから。良ければ。何卒。

アラブのご飯を外食するのは難しい

旅行に行くと、その土地の料理を食べたくなるじゃないですか?
けれど、今回の旅行のご飯はほとんどモールのフードコートでした。サウジの人が普段食べているようなサウジアラビア料理?のお店をサウジ初心者の私は探せなかった。なのでホテルの朝食が1番アラブご飯だった。

ドルマは、ブドウの葉っぱでお米や野菜を包んだもので、ピクルスみたいな少し酸味のあるおかず。美味しい!とはならなかったけど意外と食べられた。あとヨーグルトがTHE☆人工甘味料のあんま〜い味で、反射的に「まっず」と声に出ていた。たぶん人生で初めて言った。想像していたストロベリーヨーグルトの味じゃなかったんだ……。人は予期していたものと違うものに出くわすとこんなに狼狽えるのだな、とヨーグルトを食べ、身をもって知りました。ほのかにストロベリーなんだけど、入浴剤や芳香剤的なケミカルなストロベリー味だったのよね。とにかく甘いし。残しました。ごめんなさい。みんなもサウジアラビアでヨーグルトを食べる時は気を引き締めていってほしい。明治ブルガリアヨーグルトのストロベリーとはまるで別物なので!(食べ物の恨みは怖い)(ちなみに私の好みの問題なのでサウジのヨーグルト美味!って人もきっといるよ)(自分が美味しいと思えるものを食べよう)(Love & Peace)

一回だけサウジアラビア料理!屋さんに行きました。昔のサウジアラビアの暮らしをコンセプトにしている感じのお店だった。ちなみにサウジアラビアで出てくるご飯の量は日本の1.5人前って感じなので頼みすぎに注意。フードコートの中華で麺を頼んでも盛り盛り乗せていたので。

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これはラムのビリヤニ!ラクダのビリヤニも有ったのだけど、帰国後に乳児と面会の予定もあったので安全性を優先しこうなりました。ラクダのお肉は火を通してあれば問題ないらしいのですがビビリなので。
このラム肉が全然臭みもなく、とても美味しかったのでオールオッケー。お肉ほろほろだった。処理をちゃんとしてるラムは美味しいねえ。

あとスーパーではチーズとオリーブとオリーブ漬けのタコとかイカが売られてた。デーツもめっちゃ売ってた(そりゃそう)。みんなお家でアラブご飯作ってるのかな?想像ですが。

厳格なイスラム国家のサウジアラビアではお酒を売ってないのだけど、バドワイザーなどすべてNA(No alcoholic)という表示があったのが大変面白かったです。色んなメーカーが色んな種類のフレーバーノンアルコールビール売ってるの!

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私はザクロフレーバーのビールを飲みました。ザクロ感は20%だったけど、とっても美味しかった!麦芽が入っていてビール感はあるんだけど苦くない爽やかな甘み!でもサイダーとは違うちょっと大人のジュース!ホップ?が入っている種類もあったはず。fayrouzというところのしか飲まなかったので味比べはしていないけど、fayrouzオススメ!バドワイザーのノンアルコールは日本のメーカーが出しているノンアルコールビールと味が似てた。下戸の私にはサウジ最高!の瞬間でした。

体感として物価は日本とほとんど変わりない。食料品や水は少し安いかな。あと興味深ったのがフードコートのメニューの横に小さくカロリー表示が出てしてある。お店のメニューにも。サウジアラビアの人は健康意識が高いのかも。

サウジアラビアは車社会

イスタンブールでは日本車をほとんど見かけなかったけれど、サウジではトヨタホンダニッサンレクサスを良く見かけた。Uberの運転手さんが日本人だと分かるとホンダ!トヨタ!と自分の乗っている車が日本車だとアピールしてくれました。遠い国できっと彼らは日本がどこにあるのかも知らないのに、そんな風に共通項を提示してくれるところが嬉しかった。逆を言えば、日本のものだよ!と世界に誇れるものが車産業のみだとも言えるけれど。何もないよりはマシだきっと。あとはヒュンダイKIAといった韓国車も多かった。もちろんベンツBMWシボレーという高級車も。トヨタ車だとプリウスは一台も出くわさなかったかも。なんでかなぁと考えてみたらサウジアラビアは石油産国でした。エコカーを選択したり、燃費を意識したりする事はサウジの人々にはないのかもしれない。
それから高級車以外は軒並み白っぽく砂をかぶっていた。砂塵がすごいんだろうな、それに洗車してもすぐ汚れてしまうんだと思う。

一般道の最高時速も90kmや100kmの標識があった道路も。横断歩道を全く見かけなかったので、それくらいスピードを出しても平気なのかも。ビュンビュン飛ばすサウジアラビアの人々ですが、金曜の午前中は街がまるでゴーストタウンのようになる。車もほとんど走っていない。

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ほら、この通り。
金曜は礼拝の日なので、小売店もモールも美術館も公園もみーんなお休み!お昼過ぎや夕方から営業再開。なので金曜日を旅程にいれるなら午前中は諦めて、のんびりしましょう。

金曜日の午前中に街を出歩くと、建設ラッシュのサウジで働く労働者の姿が一際目立つ。

この国が資源とそれを持つ一部の裕福な人々と、持たざる者の労働力によって経済発展を遂げていることを感じる。アフリカ系や見慣れたアジアの顔立ちの人々がゴーストタウンの金曜日に働いている姿を車越しに眺めながら、日本という国が経済的に今後どうなっていくのかを憂えずにはいられなかった。少なくとも私は資本家じゃない。労働者なんだということ。苦しいような悲しいような難しい気持ちになってしまった。

アジア人慣れしているサウジの人たち?

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サウジアラビアで一番、期待と違ったのは東アジア顔の私を見てもそんなに驚かれない、ということだった。小さい子には「なんだ!あの平たい顔族は!」という感じで見られるけど。大勢の人がいるモールへ行ってもそこまで視線を感じない。観光ビザが解禁されまだ2ヶ月経ったくらいなのになぜだろう?BTS人気のお陰?と思っていたがどうやら違う。

サウジアラビアにはフィリピンやベトナム出身の出稼ぎメイドさんがたくさんいるらしい。そういえば入国後に空港のトイレに入った時にいた清掃の女性もアジア女性で、少しびっくりしたんだ。
モールへ出向けばh&mやGAPの店員さんはヒジャブもニカブもしていないけれど、アバヤを着たアジア人女性だった。フードコートの清掃のおじさんもアジア人だった。このアラブの世界最大の石油産出国ではアジア人がブルーワーカーだ。

だから東アジアの平たい顔の私を見てもそんなに珍しがられない。私は4日しかいないし、外国人観光客のアバヤ着用義務はなくなったのでアバヤを着ずに過ごしたのだけど。逆にアバヤを着ていたらサウジに出稼ぎ労働で暮らしている人に思われたかもしれない、と思う。彫りの深い欧州欧米の女性観光客も何人か見かけたが、彼女たちはアバヤを着ていた。

私は観光客ですよ!と周囲に分かってもらうにはアジア人はアバヤを着ない方が良いかもしれない。少なくとも私が滞在して感じたリヤドの治安は危険を感じる場面はなかったから。
観光客ですよ!を丸出しにすることの危険性も、もちろんあるので一概には言えないけれど。
私は紺色のくるぶしまであるようなワンピースを着てすごしたので、アバヤを着ない選択を取るとしても派手な色の服や当たり前だけど露出のある服を着ない配慮は必要な気がする。

モールでは女性だけのグループで買い物をしている人たちも多かった。
たった4日だけの滞在だったけれど、ニカブ越しに笑いかけてくれたり、段差があって危ない時に教えてくれたり、見えそうで見えないサウジアラビア女性たちの表情を分かったような気がする。気がするだけ。そもそもサウジアラビアに対してこれといったイメージも持っていなかったからアレだけど、見知らぬ異教徒にも優しいのだと思う。
ただ女性は男性と直接話さないように気を付けていたり(店員さんは別)、エレベーターでは体が(異教徒であっても)男性と触れないようにしていたりして、日本や他の国とは全然違うんだなと感じた。
結婚している若いカップルは人前で手を繋いでいるような人たちもいた。

vol.2でRed Sand Duneに連れて行ってくれたUberのお兄さんが、リヤド市内へ戻る時の車内へ奥さんを連れてきていて(自由だね~)。車に乗り込むと、女性の方から握手を求められ、google翻訳を介し記念に写真を撮りたいと言われた。snowみたいなアプリ(おそらくSnapchat?)を使って一緒に写真を撮ったらフィルターは私にしか掛からなかった。おもしろい。ニカブで目だけしか見えないとフィルターは反応しないらしい。
異教徒であっても女性同士のコミュニケーションを取ることは別に何の問題もないんだということも分かった。

サウジアラビアを観光で訪れて感じたのは宗教(イスラム教)が人々の生活の根幹にあること。遠い異国の地へ行って、実際にそこで暮らす人と関わることは自分の中の偏見や固定観念に気付くキッカケになること。
文字にすると、なんだそんな当たり前の事か、と言われてしまいそうだけれど自分の中で感じることが出来たのが良かったと思う。

まとめ

・観光地として整備がまだ整っていないサウジアラビアは万人にオススメしたい国ではない(別に今すぐ行かなくてもいいと思う)
・過渡期に訪れたい!というマニアの人にはオススメ!!!
・今、旅行に訪れればもしかすると出会うサウジアラビア人にとってあなたが「初めての日本人」になれる可能性がある!!
(こんなに可愛い日本人に初めて会った!ってお世辞もget出来るかも)

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