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Zenlyというアプリについて

「Zenly(ゼンリー)」というアプリを初めて知った。位置情報を24時間共有するアプリらしく、若者に流行っているらしい。

なぜ位置情報を共有するのか?

「位置情報を共有してどうするんだ…?」「何が楽しいのか?」私は疑問でいっぱいだった。同じように思う人は少なくないとも思う。

アプリの公式説明によると、次のような機能がある。

友達の集まりに合流する
友達の楽しい集まりをもう逃すことはありません!(略)

安心して過ごせる
Zenlyがあれば、誰が近くにいて、何をしているかが分かります。
スマホの電池切れや、居眠りをしていないか、渋滞に巻き込まれていないか、あなたを置きざりにして休暇を過ごしていないか(これはショック)など、様々な情報を知ることができます。

連絡を取り合う
離れていても一緒にいるような気分を味わえます。写真や動画をチャット上で送りあったり、音声を自動的に書き取るボイスノートや、絵文字を使ったコミュニケーションを通じて、友達と連絡を取り合うことができます。(略)

移動する
(略)Goモードを使えば、友人が今いる地点までの距離や到着予定時刻を確認したり、徒歩、車、自転車など、最適な交通手段を選択することができます。

過去に訪れた場所を見る
自分や友達にとっての思い出のスポット、他に誰がそこにいたか、滞在した時間、現在地からそのスポットまでのルート見ることができます。つまり、大小さまざまな冒険の記録を残せるのです。(略)

なるほど、と思うこともあるが、「別にそこまでしなくても良いんじゃない?」という気持ちの方が勝ってしまう。友だちの情報は何でも知りたいということだろうか。

疑問

1.友だちの集まりに合流

「友だちの集まりに合流できる」というものがあるが、「私が合流しても良いのかな?迷惑じゃないかな?」という不安は無いのだろうか。

2.安心して過ごせる?

Zenlyの位置情報は、一時的に非公開にしたり曖昧にしたりできるそうだ。しかし、Zenlyを使う人の声として「位置情報を非公開にしているのを見るとムカつく」「家にずっといるはずなのに、メッセージの返信が遅い」というものを見た。本当に安心に繋がっているのだろうか。

懸念

多くの人が懸念しているのが個人情報が漏れることによるトラブルだと思う。私は「若者だからこそ、その危険性を想像しきれていないのではないか」と考えている。

位置情報の共有は、「友だち」と行うことを前提とされているようだ。「友だち」の集まりに自分も参加する、「友だち」の行動を知るなど。しかし、友だちが友だちではなくなる、時には敵になり攻撃的になる、友だちだと思っていた人がそうではないと分かるなどが、現実には起こりえる。中高生などは、そのような可能性は無いもしくはかなり低いと考えているのではないだろうか。「自分の友だちにそんな人は居ない」と思っているのではないか。

私はその可能性は「想像するよりは高い」と思っている。人付き合いが多いタイプではないが、ある程度、人生経験が長くなってくると、そのようなことが実際に起こったり、周囲で見聞きすることになる。

中学生のときの自分の世界は、「学校」「家」「習い事」の中でほぼ完結していた。住んでいる地区内を出ることはあまり無かったので、位置情報を共有することに抵抗は感じなかったかもしれない。現代の子どもたちはスマホを持っていて、私より広い世界を生きているのかもしれないが、意識としては、過去の私と同じように自分自身とその周辺ぐらいしか見えていないのではないだろうか。そのような子どもたちがリスクを想像するのは難しいだろうと思う。

(ちなみに私の場合、高校生のときもアルバイトなどはしていなかったので、大学生になって初めてやっと世界が広がった気がした。18歳、今で言う成人になって初めて。)