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銭湯に毎日来ていたおじいちゃんが急に現れなくなった

皆さん、お風呂はお好きでしょうか。
私は好きで、よく近所の小さな銭湯に平日のお昼に通っています。

もちろんお風呂やサウナに入ること自体も好きなのですが、それ以外に好きなことがあります。
それは「異なる年代」且つ「生い立ちが全く異なる人」と話すことが出来る点です。
(年代は年配が多いですが👴)

一般的には、普段会う人は偏りが出る傾向があり(よほど特異な生活を送っていない限り)、特に社会人になってからはどうしても同じ職場の人と公私共に過ごす時間が多くなるはずです(家族は除く)。
それは良いことでもあると思うのですが、あまり極端すぎると視野が徐々に狭くなる感じもしていて、私は社会人4-5年目あたりからは同じ会社以外の人とも会う時間をこっそり増やしていました(留学したり、よくわからんセミナー行ったり、プログラミングのスクール通ったり)。
といっても時間は有限なので、なかなか外部の人と関わる時間は取れずにいました。

ですが今年の7月頃、日中の自由な時間が増えたことや、元々温泉やサウナが好きなことから、この銭湯に通い始めました。
基本的に昼に銭湯に来るのは近所の年配の方なのですが、皆顔見知りなのか互いに話をしていることが多いです。
その中に割と若めの私が珍しいのか、皆さん優しく話しかけてくれました。私自身も人の話を聞くのも自分の話をするのも好きなので、本来の風呂に入るという目的を忘れて会話を楽しむことが増えました(はたから見たらボケてると思われるかも)。

その中で1人だけ、いつも決まった時間に露天風呂に現れるおじいちゃんがいます。
この方が私に一番話しかけてくれて、私も自分自身の話を色々した人です。
話を聞くと、元々は都内で自営業をやっていたそうで、その事業内容も独特で(特定を避けるためここでは伏せます)、それを聞くだけでも面白いのですが、その方が趣味で東南アジアによく1人で行っていた話や昔にしていた野球やテニスの話など、引き出しが豊富で話していて尽きない感じ。

そんなおじいちゃんがある日、ご自身の家族の話をしてくれる機会がありました。
内容はその方の娘さん(私の20-30歳くらい年上)の話です。

娘さんはその方の1人娘として東京で育ちました。
大学は早稲田を出て、国内の大手企業に3年勤務しました。
その後、会社を辞め私費で海外に行き、MBA(※1)を2-3年かけて取得し、日本に帰ってきて、コンサル業で起業をしました。
プライベートを忘れるくらいに仕事に没頭し、起業家としては成功しました。
ただ、30代半ばの時に、ガンが見つかりました。
見つかった時には手遅れで、健康診断をしていなかったことが発覚が遅れた1つの要因でした。
結果、若くして亡くなりました。

という話を聞き、私は何も反応ができませんでした。
「だから健康診断だけは毎年しておきな」と言われ、そこでやっと言葉が出てきました。
(丁度前日に墓参りに行ってたそうでたまたま聞かせてくれた)

おじいちゃんも相当辛かったと思いますが、奥さん側が相当この時凹んだみたいで、やはり親より早く亡くなると、親側がだいぶしんどいのだと改めて感じたので、私は頑張って生きようと思います。

でここからが余談的な話なのですが、その亡くなった娘さん、海外留学中に婚約した方がいたそうです。その相手はサラリーマンをしながら社費で海外MBAを取りにきた人(簡単に言えば会社側が2,000万円くらいを負担してくれているエリート)で、お互いに切磋琢磨しながら学位を取得。ただこの男性側がその後にドイツに転勤になって、遠距離恋愛になり、結局破談になってしまったとのこと。
そしてなんとその男性の勤務先が三菱銀行(※2)でした。当時に社費で海外MBAを取るなんて東大卒の選ばれた人しか来れないはずなので、相当優秀な人だったんだろうなあと。

そんなこんなで運命的な何かを感じるおじいちゃんだったのですが、この通っていた銭湯が1ヶ月強の改装に入り、改装が終了した11月に突如現れなくなりました。

私は心配だった一方で、連絡先も名前も知らないし、何かあったのかなあ…と思いながらも自分にできることはないので、1人露天風呂に浸かる日がありました。

年齢も年齢なので、もしかしておじいちゃんにも何かあったのかな…と思いに馳せていたら、先週になり、以前と変わらぬ顔で現れました。
聞くところによるとたまたま来る時間や日付の関係ですれ違っていただけでした。
生きていて良かったです。どうか長生きしてください。あとこれからも色々話を聞かせてもらえると嬉しいです。

何が言いたかったかと言うと「健康診断には年1で通いましょう」という話です☝️🤓

(※1:経営学修士を指し、まあ要するにめちゃ頭のいい人がめちゃ勉強して取る資格。私自身は勉強したことないのでこれ以上のことは知らない)
(※2:私が新卒で入った会社の前身の企業)

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