逃げよう。情報を遮断しよう。
東京を去って5年が経った。
自由人なSiriのせい(おかげ?)で
沖縄のど田舎で約2年暮らし、そして今はニューヨークで暮らしている。
去年の10月に久しぶりに日本へ帰った時、沢山の驚きがあった。
渋谷パルコがなくなったのも
新宿にバスタとかニューマン?とかいうのが出来たのもなんにも知らなかった。
あんなにおしゃれと流行が大好きで、
「渋谷なんて目をつむっても歩けるわ!」と豪語していたのに。
お釣りを渡すときに手を添えてくれることも
線路で戦闘訓練中の兵士かってくらい綺麗に整列して電車を待つ姿も
色々と当たり前だったことが新鮮に感じられて楽しかった。
だけど一番衝撃的だったのは
情報量が多いこと
街を歩けば周りの人の会話が耳に入ってくる
何を言っているのか全て聞き取れる
政治家が駅前に立って演説している
何を言っているのかはよくわからないけど一応聞き取れる
電車に乗ると沢山の広告
全部読める。そりゃそうだ、日本語だから。
車掌さんはやれ、イヤフォンの音漏れには気をつけろとか
席を譲り合えとか子供でもわかることをとっても丁寧に説明してくれる。
そんでもし日本で働いていてさ、出勤したらさ、沢山の人が狭いスペースで働いているわけでしょ。
会議でよくわからないことわんさか言われるんでしょ。
…
やだやだそんなのやだー!
みんなうるさい!
うるさいうるさいうるさーーーーーーーーい!!!
ゆいの脳味噌の容量が1GBだとしたら50GBくらいの情報が
求めてもないのに勝手に入ってくるの!
どんどん耳に入ってこようとするの!
もういっぱいですーってお断りしても満員電車みたいに
みんなどんどん入ってこようとするの。
もう痛いよ!苦しいよ!やめてよ!乗車率500%!
次の駅で降りてタクシーで帰ります。そんな気分。
でも耳はタクシー乗れないからね。かわいそうな耳。
何とか耳に入って脳味噌まで駆け抜けていく情報のせいで
頭がガンガンクラクラする。
そんなこんなで日本にいたらとっても疲れた。
そして気づいた。
私、英語全然わかんなくてよかったー!!!
日本ではメンヘラ大爆発して全然楽しく生きれなかった私が
アメリカでこんなに楽しく暮らせているのは、英語が理解できないってのも大きい要因だったんだと思う。
英語全然わからないし、勉強しようとも思わないから(この理由はそのうち書きます)
外出していても、耳に何も入ってこないのよね。
英語はすーんと耳の横を通り過ぎるだけ。
大体、ニューヨークの地下鉄はめったにアナウンスなんてしない。
「やっぱ各駅停車やめて急行にするわー」
とか、
「この電車R線だったけど今からF線にするね☆」
とか、超重要なこと言う時くらいしかアナウンスない。
英語がわからない私でも、大事そうなアナウンスは耳をかっぽじってよく聞くわけ。そんでちゃんと何となく理解できるわけ。
席を譲り合おうとかイヤフォンの音漏れに気をつけようとか
そんな誰でもわかることをいちいち注意なんてしてくれない。
そう。だからね、世の中に流れる情報の中で本当に必要なものなんて
ほんのちょこっとしかないわけよ。
情報を取捨選択して自分にとって大切なものだけを耳にいれる。
それで十分なんだ。
東京にいた時はそれが上手に出来なくて全部を受け止めちゃおうとするから
ゆいはいつでも息苦しかった。
毎日頭がクラクラした。
でも本当は全部スルーしていいんだと思う。
自分にとって本当に大事なものは意地でも耳に入れようとするから。
世の中には情報が溢れかえってる。
耳の中に入り切らない情報は全部捨てちゃおう。
私の頭の中、データ容量MAXでーす♡満員電車でーす♡って
お断りしてしまおう。
大丈夫。ちゃんと大事な情報は自分で掴みにいけるから。
自分はそんなバカじゃない。でしょ。
情報から逃げるんだ!
そしたら少し生きるのが楽になるはず。
おしまい。
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