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「世界一周」の言葉に惑わされて。。

「自由」に世界を旅したい!
なら好きな場所に好きなだけ暮らすように旅したら、結果「世界一周」になるよね?

そんな話から決まった私たちの旅。

でも旅をしていくうちに、3年程旅をする予定だと言うと、

「世界一周してるんですか?右回り?左回り?」

なんて出会う人らに聞かれる機会も増えていき、「世界一周」と言う言葉を毎日のように使っているうちに、無意識とその言葉で自分の旅をも縛っていたように思う。

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9月に旅に出て2ヶ月間はアジアでの周遊。と言うのも、全ては11/3に行われたタイ・チェンマイのコムローイ祭りに参加する為に、物価も安いアジアの他国で滞在時間を伸ばし伸ばし合わせたスケジュールを組んでいたのだ。

もちろん好奇心があって旅先としてピックアップしていたが、中国を始めとしたアジアの喧騒には、慣れない湿度や気温と人のエネルギーも相まって正直疲れ切っていた。笑

プーケットで暮らしている時にふと、このまま予定通り、シンガポールの後スリランカ(直行便がある為)に飛んでいいのか?心の中では西に進まなきゃって、、、ワクワクより行かなきゃってマストになってない?と言う気持ちが心の中で大きくなっていた。

確かに、スリランカへのフライトを調べるにもなんだか気が乗らない。なんならその先の中東もアフリカも、、、いつかは行きたいけど、なんとなく今は気乗りしない。笑

そんな中、ヒロがクレジットカードを紛失して、電話番号も住所もない身の為、再発行の手続きに一時日本へ帰らざるを得ないと言うまさかのハプニングが起きる。この一件で私たちは、有無を言わさずシンガポールから日本への航空券を取らざるを得なくなった。笑

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なんだか振り出しに戻ったようだ。心は晴れ晴れ、未知の旅先にワクワクしている。さて、ここからどこへ行こう!

日本からならどこへでもいける!アジアからだと億劫に感じるアメリカだって行けるし、飛び越えてヨーロッパだって行ける!

旅のルートを決める時には、単に好き嫌いもあれば、ベストシーズンやイベント、物価、治安、食事、滞在可能日数などなど、いろんな要素を組み込むことで決まって行く。旅に出る前にお互い行きたいところ、やりたいことのリストを擦り合わせて、なんどもスタバで話し合っていたのがそれだ。ただ、その要素を元に考えすぎるがあまりに、心のワクワクが置き去りになってしまうこともしばしばあったように思う。

アジアの周遊は、コムローイ祭りの参加と物価の安さに惹かれて決めたルートではあったが、結局各国の焼肉やしゃぶしゃぶに何度も通い、騒がしい街とのバランスを取るべく、ほとんどは4〜5つ星ホテルに泊まり、尚且つ暑さにやられてウーバーやタクシーに乗りまくって、国ごとの物価は安いものの、全く安い旅にはならなかった。笑

「世界一周」と言う名のイメージ通り、バックパックを背負って、安宿に泊まって、何十時間もかけてバス移動なんてスタイルは私たちには向かない。笑
もちろん、旅のスタイルは十人十色だから貧乏旅行を否定する気はない。だが、誰にでも生きていく上でのコンフォートゾーンと言うものはある。どんな物価、食のクオリティ、清潔感、喧騒、人口密度、価値観、社会性、手持ちの金額、スペースなどコンフォートゾーンは大事にしたい。衛生面にビクビクしながら、節約して神経をすり減らす為に旅しているのでない、素直に人生を楽しむ為に旅をしているのだから。

誰だって、なんだってそうだと思う。まず、幸せになる為には?を軸に置いていたら、変な固定概念や常識で自分を縛ることもなくなるだろう。

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「ごちゃごちゃ考えるよりさ、もう好きなところに行こう!世界一周って言葉に縛られる必要ないじゃん。予定も気持ちも変わるんだし、そんな心の変化を楽しみたいし。」

「物価とか治安とか行ける行けないを一切考えないで今行きたいところはどこ?」

答えを出すのに時間はかからなかった。

ヒロ「俺は南米!あと、イースター島でキャンプがしたい!」

ユイ「私はとにかく珊瑚と魚がいる綺麗な海で泳ぎたい!」

イースター島への行き方はアメリカを経由して南米から入るか、タヒチ経由で入るかのどちらかである。じゃあ、タヒチ経由で滞在しながらイースター島に向かおう!お互いのやりたいことも叶えられるし!と即決。

数ヶ月前にあんなに頭を悩ませて決めたアジア周遊が嘘のようだ。笑

そうと決まれば、シンガポール→成田/成田→タヒチ/タヒチ→イースター島/イースター島→サンティアゴと、2人分の片道航空券を予約し、宿を予約したら軽く80万超え!

これからどうするの!!!笑 

毎月の収入はあるが、ほぼすっからかんになった残高を見て2人で青ざめて笑う。笑

「やっと俺ららしくなってきたねー!笑」

2人とも目の前の状況なんかより、これから始まる旅にとてもワクワクしていた。

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実際にタヒチのモーレア島では、現地の家族の手伝いをすることで無料で宿が提供されるworkawayを活用して、3週間の滞在。そして、フアヒネ島では1ヶ月間、朝夕食付きのホームステイ。どちらも静かな絶景ビーチの前で、涼しい時間帯にはスペイン語の勉強をして、暑い時間帯は海へ。1日を通して、朝日から夕日、そして地形上、空が近く降り注がんばかりの星空を楽しむ生活が満喫できた。

そして、イースター島ではタヒチでできた友達の紹介を元にキャンプ生活と、かかったのは幾らかの食費だけである。

アジア7カ国を周遊して、現地の友達は1人も作れなかったが、南に進路変更した途端に、タヒチ、チリではすでに30人弱の友達ができたことにも驚きだ。

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自分の好きに正直になると、本当に必要なことや出会いは引き寄せられるし、あれこれ考えた結果よりも、うまいこと行くもんだと実感させられる。

確かに言葉の持つ力やイメージが持つ力は大きい。だが、この旅に関しては、何者にもどんな言葉にも縛られず、素直に好きを追求して、どんどん好きを引き寄せていきたい。






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