呼吸管理をはじめからていねいに3 PRVCモードは危険!!

今日も、呼吸器の話をすすめていますが、

昨日までの話は、
呼吸器の動作×換気方式でモードは決まっている。
動作に関わるのが、A/C、SIMV、CPAP
換気に関わるのが、呼吸サイクルの3パターンで、
・ Volume Cycle(ボリュームサイクル)のVCV
・ Time Cycle(タイムサイクル)のPCV
・ Flow Cycle(フローサイクル)のPSV
です。

モード一覧表

それらによって、上記のようなモードの名前が各社使っているのですが、

今回の話は、そんなモードの中でも、自分が1番嫌いって言っても過言ではない、『PRVC』です。
(Auto Flow / PRVC / VV+ / APVなど)

圧制御式従量式換気って言われているものでして、
メーカーさん曰く
『VCVとPCVのいいとこどり!!』
でも、実際の動き方は、
『VCVとPCVの悪いとこどり!!』と感じてます。

詳しくは、動画で説明していますが、
動作は、
一回換気量を設定して、その一回換気量が確保できる、最低限の圧で管理

ってもんです。

どのような事をしているのか?というと、
一回換気量とともに、吸気時間を設定するので、
テスト換気(強制換気)を2-3回行い、その時の圧と時間から、
設定した一回換気量が取れるように、吸気流速を変化させて、
気道内圧を抑えるように動きます。

ここだけ聞くと
良く聞こえますが、

何か、アラームや痰などで、換気量が落ちた時は、
『最高気道内圧アラーム』にタッチするまで、
吸気圧を上げていきます。

つまり、
肺保護!!って言われているこの時代、
知らず知らずの間に、高圧がかかっている可能性があります。

しいて、使うなら、
肺病変のない、外科の術後(特に、腹部外科)で、
恐らく翌日や2,3日には抜管できるだろう
って人。

つまり、『肺に病変はありません!健常です!』
って場合ですね。

当然、
昨今流行りのCovid-19感染症による呼吸管理には使えません!!

詳しくは、
動画で動作の仕方やなぜ、肺病変があれば使えないのか?
解説してますので、ご覧下さい!


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