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【映画】サウスポー/ジェイク・ギレンホールの肉体改造とウーナ・ローレンスの天才子役っぷりに圧倒される!

みなさん、こんにちは。EDDIEこと江崎です。

今日のnoteは私の大好きな俳優ジェイク・ギレンホール主演映画についてです。

そういえば先日人気ドラマ『ウエストワールド』の製作陣とジェイクがタッグを組んで、ドラマを作っているというニュースがありました。

そこでジェイク主演映画『サウスポー』の紹介をいたします。長期間放置していて今年6月に更新した私のブログからの転載(一部加筆・修正)でございます。

実は凄く思い入れがある映画で、好きなハリウッド俳優として一番に浮かぶのが、男性ならばジェイク・ギレンホール、女性ならばレイチェル・マクアダムス。もともと私が運営していたブログが本来スポーツや格闘技をテーマにしているということもあり、本作がピッタリなのではないかと考えてこの内容で更新していました。

個人的に大好きな作品で、迫力あるファイトシーンが見所なので、スポーツファンにも楽しんでもらえると思っています。ということで早速ですが、紹介させていただきます!

1. 『サウスポー』あらすじと登場人物紹介

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◆あらすじ◆
「トレーニング デイ」などを手がけたアントワン・フークア監督が、ボクシング元世界チャンピオンの再起と家族の絆を描いたジェイク・ギレンホール主演作。怒りをエネルギーに相手を倒すというスタイルでボクシング世界チャンピオンにまで上り詰めたビリー・ホープ。しかし、自身が起こした乱闘騒ぎの結果、妻を死なせてしまい、さらにはボクサーライセンスまで剥奪されてしまう。失意のどん底にあったビリーだったが、育ての親であるトレーナー,ディックの元を訪れ、過去の自分と向き合いながら、再びリングへ上がる道を模索していく。本作出演のため、6カ月におよぶトレーニングによりボクサー体型を作り上げたギレンホールが主人公を演じ、フォレスト・ウィテカー、レイチェル・マクアダムスらが脇を固める。
(映画.comより)

◆監督と登場人物紹介◆

◉監督
・アントワン・フークア

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2001年の『トレーニング・デイ』で注目を集め、『イコライザー』『イコライザー2』でまたもやデンゼル・ワシントンとタッグを組みその人気を確固たるものにしました。イメージとして男臭い作品を手掛けさせたら右に出るものはいません。2016年に公開した『荒野の七人』のリメイク作品『マグニフィセント・セブン』では豪華俳優陣を見事まとめ上げ、とにかくアクションの臨場感あふれる演出には定評があります。

◉登場人物とキャスト
・ジェイク・ギレンホール(ビリー・ホープ)

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父は映画監督、母は脚本家、姉は女優マギー・ギレンホールというクリエイティブ一家。本作公開より前から認識していた俳優の一人ですが、『ナイトクローラー』での役作りのハンパなさに私は一気にジェイク沼にハマっていきました。その翌年公開の主演作がこの『サウスポー』なのです。
『ナイトクローラー』でげっそり痩せたダークヒーローを演じ、本作ではボクサーに扮して徹底的に鍛えられた肉体美を披露。役作りの凄まじさではクリスチャン・ベールが思い浮かびますが、個人的にはジェイクもかなりのものです。デ・ニーロアプローチを彷彿とさせますね。映画好き界隈を見渡すとジェイク好きが結構多い印象なので、それに報いる形で将来的には是非ともアカデミー賞主演男優賞を受賞してほしいもの。

・レイチェル・マクアダムス(モーリーン・ホープ)

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21世紀最強のラブコメ女王(EDDIE調べw)。『きみに読む物語』や『アバウトタイム』をはじめとして、彼女が出演する恋愛映画は傑作揃いで、しかもこのレイチェルが可愛すぎるんです。今年2020年日本公開の『ロニートとエスティ 彼女たちの選択』では、レイチェル・ワイズと美女同士での絡み合いを熱演。MCU作品『ドクター・ストレンジ』ではベネディクト・カンバーバッチ演じるスティーブン・ストレンジの奥さん役としてもお馴染みです。

本作において、私の推しポイントはまさにこの推しの俳優2人が夫婦を演じている点。映画冒頭ではいきなりジェイク演じるビリーに「Are you ready?」とまたがるシーンから悩殺させてきます。清純派のイメージを持ちつつ、妖艶な美女を演じられるのも彼女の女優としての幅の広さですね。

・ウーナ・ローレンス(レイラ・ホープ)
子役として多数の映画に出演していますが、本作で彼女の存在は世間に大きく広がったことでしょう。後述しますが、はっきり言って彼女の演技力は大人顔負け。ほか、有名作品としては『The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ』にも出演しています。

その他、ビリーを導くトレーナーのティック・ウィルズ役でフォレスト・ウィテカー、プロモーターのジョーダン・メインズ役で50セント、ビリーの宿敵となるミゲル・エスコバル役にミゲル・ゴメス、アンジェラ役にナオミ・ハリスらが脇を連ねます。

さて、人物紹介も終えたところで、本作の感想とオススメポイントを解説させていただきます!ネタバレ入りますのでお気をつけください!

2. 『サウスポー』ネタバレ・感想/解説(前半)

堕ちた主人公が再起を図る王道ボクシングストーリー!
だけど、本作の見所は父と娘の絆を描いた家族としての物語にある!

なぜ男は挑戦し続けるのでしょうか。ノーガード戦法で常に前に出るスタイルで、とにかく捨身のアタック。あまりにも攻撃的すぎる試合進行になるので、娘のレイラにはボクシングの試合を見せられません。教育によろしくないわけですな。

で、ここで本作における驚くようなネタバレをぶっこませていただきます。

(以下、作品のネタバレを思いっきりぶち込んでいますのでご注意ください)

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なんと、あれだけ人物紹介で文字を割いたにも関わらず…モーリーンは序盤で亡くなってしまいます(一応予告段階で明かされてはいます)。壮絶すぎる、そしてあまりにも呆気なさすぎる最期。しかし人生というのは唐突なものです。昨日まで元気だった(に見えた)父が翌朝に亡くなった過去を持つ私としては、あまりにもリアルな展開でした。

失意に沈むビリーは、43戦無敗という圧倒的な記録を打ち立てながらもボクシングに向き合うことができなくなります。序盤の20数分程度で、この夫婦と娘の三人が愛に満ち溢れた家族であることを十分に想像させることに成功しています。だからこそチャリティ・パーティの一幕でのモーリーンに起きた事故があまりにも物悲しく、主人公ビリーと同様に我々も失意の底に沈んでいってしまうのです。

なんとも辛い展開。ここからまだ1時間半この辛い現実に向き合わなければならないのか、と(ブログを書きながら該当のシーンをまた観ていましたが、また泣きました)。

愛する妻が亡くなったことで何も手につかなくなるビリー。彼の心の内、その辛さは想像しやすいものの、決して本人の気持ちを重ねることなんてできません。急な病気など体に異常があったことが原因ならばある程度諦めもつくかもしれません(もちろん辛いことに変わりはありませんが)。
ただ、何者かに殺害されてしまうというその場にいなければ避けられたであろう事故については、自分の辛さと怒りをどこにぶつけていいかわかりません。

「枕を濡らす」という慣用句がありますが、ビリーは布団に顔をうずめ思いっきり叫び、その怒りを放出させます。しかし、それでスッキリなんてするわけがありません。

妻を失ったうえ交通事故まで起こしてしまうビリー。さらには娘のレイラの親権まで失う可能性まで出てきてしまいます。飲酒や怒りを抑制するカウンセリングを受け、父親として適格だと判断されないとレイラは保護施設で保護され続けてしまうわけです。
裁判所で「パパと暮らしたい」と訴えるレイラの姿を見て、また涙腺が緩みます。もうやばい。

人間ここまで来ると精神がどうとか関係なく、一旦思考停止しますよね。どうしたらいいかわかりません。
さて、ここからどのようにビリーは再起していくのでしょうか。というのが前半の内容。

ここで本作の小ネタについて紹介させていただきます。

3. 『サウスポー』小ネタ

・もともと主役のビリーを演じるのは主題歌を歌ったエミネムの予定だった

驚きですよね。今考えるとエミネムがボクサーなんて想像もできません。とはいえ当初はボクシングではなく、エミネム主演作『8マイル』の続編のような内容を想定されていたそうです。
主題歌“Phenominal”はアップテンポなボクシングの試合にはピッタリで、予告で聴くたびに作品に対する期待感が高まったものです。

・歌手リタ・オラの出演

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『ワイルド・スピード EURO MISSION』や『フィフティ・シェイズ〜』シリーズなどにも出演経験のあるリタ・オラですが、本作ではわずかな出演時間ながら大変印象的な役柄を演じています。

・ジェイクはミゲール・コットのボクシングスタイルを参考に

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カリブの天才であり、プエルトリコ出身のボクサーとして史上初の4階級制覇を成し遂げた正真正銘のチャンピオン。日本人が理想とすべきボクシングスタイルである彼のことは映画ファンにも是非とも知っておいていただきたい。
また、本作でもジェイクが真似ている要素としてミゲール・コットの入場シーンがあります。ボクサーやプロレスラーは入場の際にテーマ曲をかけることが通例。ただし、ミゲールはこの入場曲を使わないんです。本作のクライマックスのビリー・ホープvsミゲル・エスコバルでは派手に入場するミゲルに対して、ビリーは入場曲なしで登場します。こういう小ネタを知っているだけで映画を楽しむポイントが増えますよね。

・ホッピーのキャラは『8マイル』のB・ラビットのオマージュ

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私が青春時代に夢中になったアーティストの1人エミネム。当時はこの『8マイル』も夢中になって鑑賞したものです。
主人公のB・ラビットを演じたのはエミネムですが、本作でティックのジムに通う少年ホッピーは彼のオマージュだそうです。ウサギの意味があり、貧困街で苦労しながらも懸命に生きる姿が重なります。


・試合の撮影はなんと全て同じ場所
マジソンスクエアガーデンやベガスでのファイトシーンがありましたが、実はこれ全てペンシルバニア州のインディアナ大で撮影されたそうです。ファイトシーンの撮影には2週間以上かかったそうで、こだわりと苦労が見てとれるエピソードですね!

4. 『サウスポー』ネタバレ・感想/解説(後半)と注目ポイント

さて、後半に突入し、登場するのがフォレスト・ウィテカー演じるティックです。
無敵の主人公であったビリーを唯一追い込んだボクサーの元トレーナーをしていた彼。
どれだけ凄い男かと思いきや、めちゃくちゃ人間臭いキャラなんです。不器用だし、お酒を断っているとかビリーに言いながらもしっかりと口をつけた上「舐めただけ」と言い訳するところとか可愛すぎる!
ボクサーとトレーナーという関係性は一種のバディムービーとなりうるんですが、本作の見所の一つは2人の絆の深まっていく瞬間に立ち会えること。ティックはトレーニングでも規律でビリーを縛りますが、徐々に心のうちを明かすようになり、それぞれの信頼度がとても高まっていきます。

そうやって徐々にボクサーとしての勘を取り戻していくビリーは、チャリティマッチという形ではあるものの、久しぶりのボクシングの試合に出場するチャンスを得るのです。

レイラにまた試合で戦えることを告げに行くシーン。私はここが特に印象的で注目すべきポイントだと思うのですが、娘レイラの演技があまりにも脅威的すぎて圧倒されてしまいます。

「ママじゃなくてパパが死ねばよかったのよ」

このセリフを聞くたびに涙があふれます。親としてこんなことを娘に言われたもんなら気が気ではなくなるはず。
ボクシングの試合観戦は母モーリーンに禁止されていたレイラですが、父を自分が支えなくてはという母親代わりの使命感が子供ながらにあったのでしょう。
試合をするならば母モーリーンのように、誰かが見守らなくては。
だけど、ビリーは試合を観ることはダメだと言ってしまうのです。妻の教えであり決め事でもあったので、父としてその教えを継続して守ったというのが本心でしょう。
レイラは父が自分を必要としていないんだと感じたのでしょうか。もはや感情が爆発し、父にこのような暴言を吐いてしまうのですね。

試合ではティックの教えである基本に忠実なジャブでポイントを稼ぐ戦法を守りながら、見事KOで復帰戦を締め括るビリー。

クライマックスは遂に宿敵ミゲル・エスコバルと王座戦となるわけです。
ここのファイトシーンも注目ポイント。
ラストのビリーがミゲルからダウンを奪う瞬間。ここがあまりにもリアルなボクシングシーンと重なるぐらい臨場感がたっぷりな撮影になるわけですが、サウスポーポジションからのアッパーカットの後にもう一発空振りの左フックの演出があるのです。リアリティを全身で感じ、鳥肌が立ったシーンの一つ。
だいたいのボクシング映画では「会心の一撃が決まり見事ノックアウト勝利!」となると思うんです。
この演出はさすがアントワン・フークアだからこそ為せた唸るシーンだったと言えるでしょう。


とかなんとか言いましたが、間違いなく本作のMVPはレイラ役のウーナ・ローレンスでしょう!

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父親を支えたい一心で母親代わりに背伸びするところ、だけども感情そのままに「パパなんて大嫌い」と言ってしまう子供らしさ、父が試合で苦戦しているときに一緒に苦悶の表情を見せるところ、父に嫌悪感を出していながらも「ボクシングの試合ができる」の一言でパーッと明るくなる表情、もうこの子にどれだけ感情を揺り動かされたか。
完全に主役のジェイクすら食っていた大人顔負けの演技力に将来が楽しみで仕方ありません。

5. 終わりに

大好きな映画『サウスポー』について語らせていただきました。
手に汗握るボクシングのファイトシーンやハンカチ必携の涙腺崩壊家族再生物語と大きく二つの面で楽しむことができる良作です。
一人で観るもよし、友達と観るもよし、恋人と観るもよし、子供と観るもよし、どんなシチュエーションであっても、心からオススメできる作品の一つでございます。

そういえばジェイクはアントワン・フークワ監督と再タッグを組んで、デンマーク映画の『THE GUILTY ギルティ』のリメイクもニュースによれば今月11月より撮影開始とのこと。こちらもオリジナル版が面白かっただけに非常に楽しみです!

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