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<ラグビー>プロフィール背景画像の話題

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noteのプロフィール背景に、昔NZのウェリントンラグビー協会関係者からもらった、ラグビー試合を描いた最古の絵を使った絵葉書の画像を使っている。この絵に、不思議な歴史があることが最近わかったので、ご紹介したい。

絵葉書の下には、1896年3月13日のニューカッスルアポンタインと書かれているが(注:もしかしたら、2種類の作品があるのかも知れない。)、実際は、1893年11月25日に行われた、ヨークシャイアー(白ジャージ)対ランカシャイアー(赤白の段柄)のゲームで、場所はブラッドフォードのパークアヴェニューとされている。

そして作者は、ウィリアム・バーンズ・ウォーレン・R.A.(1857~1936)という肖像画を専門にしていた画家で、ラグビーの試合や戦争画も描いていた。

ウォーレンは、この作品を試合があった1893年ではなく1895年に描き、1896年に英国ロイヤルアカデミーに売却した。その後、アカデミーはリーズとブラッドフォードでこの作品を展示していた。時が経った1957年に、この作品は人々からは忘れ去られていたようで、ニューカッスルのグレイストリートにある骨董店で売られることとなった。これを見つけたヨークシャイアーRFC(ラグビーフットボールクラブ)が25ポンドで購入し、オトレイRFCに贈呈した。

その後、ヨークシャイアーRFCのメンバーでイングランド代表キャプテンでもあったナイジェル・メルヴィルが買い戻し、現在はヨークシャイアーRFCに飾られている。

この作品には、謎が多く指摘されている。モデルの一人とされるT.H.ドブソンは、この試合ではプレーしていなかった。レフェリー、ラインズマン(タッチジャッジ)及び観客は、イングランド協会の役員に変更されている。その中には、イングランド協会セクレタリーをしていたジョージ・ローランド・ヒル、ウィリアム・カイル、ビリー・ウィリアムズが認められている。

またヨークシャイアーでプレーしている一人の選手が、後から消されて(「幽霊選手(Ghost Player)」)おり、恐らくはユニオンからノーザンユニオン(つまり13人制のプロリーグ)に参加した選手ではないかと推測されている。

ということで、何げなく大事にしていた絵葉書が、ひょんなことからラグビーの歴史を想起させてくれるとは、まさに僕の好きなシンクロニシティー(意味のある偶然の一致)でした。

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