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<ラグビー>2023シーズン、インターナショナルラグビー関連等(7月第1週)

(どうでもよい「話の枕」です。関心ない方は飛ばしてお読みください。)

(麻薬常習者にとっては、麻薬の使用は危険を伴うことから)われわれが人生の最高の賭け金であるもの、すなわち人生そのものを危険に晒すことが出来なくなる瞬間から、人生は豊かさを失い興味のないものに転落してしまう。・・・(一方われわれ「正常な」人間は)現実世界では拒否することを余儀なくされているものを、虚構や文学や芝居の世界で追い求めているのである。(ジグモント・フロイト)

 今は、「虚構・文学・芝居」に加えて、「映画・TV・インターネット・音楽芸能・ビデオゲーム・アイドル芸能人崇拝・他人のスキャンダル記事・SNSでのいじめ」が、「正常な」人間たちの、実世界では拒否を余儀なくされていることの代償になっている。しかし問題なのは、これらの「虚構」であるはずのものが、いつの間にか「実世界」に出現して、悪魔的な暴力を無自覚で実行していることである。

 フロイトが生きた19世紀末から20世紀初頭のヨーロッパでは、ここまで人類が劣化することは想像できなかったと思う。そして今、新たなフロイトの出現が望まれているのではないか。

1.U20世界大会


プールマッチの結果


第3週
イタリア17-30ジョージア
アイルランド47-27フィジー
オーストラリア22-22イングランド
NZ62-19日本
 NZは大勝しプールAでフランスに次ぐ2位になったものの、三つあるプール中のベスト2位争いで得失点差によりイングランドに及ばなかったため、準決勝に進出できず5位決定トーナメント行きとなってしまった。今回の失態は、NZラグビー界を挙げて総点検しなければならないと思われる。
フランス43-19ウェールズ
南アフリカ24-16アルゼンチン

順位決定トーナメント

10位イタリア対11位フィジー
9位アルゼンチン対12位日本

5位NZ対8位オーストラリア
6位ジョージア対7位ウェールズ

2位アイルランド対3位南アフリカ
1位フランス対4位イングランド

2.コーチ・選手の移籍、代表スコッド発表等


(1)ティアー2国による世界大会


 先にシックスネーションズ、ザラグビーチャンピオンシップ、日本、フィジーの12ヶ国による、RWCとは別に行う2026年から開始する世界大会(ワールドリーグ)の実施予定を紹介したが、今度は、この大会から外れるティアー2国による2030年までに行う世界大会構想が伝わってきた。

 それによると、ヨーロッパとその他各国から構成され、参加国数は不明だが、試合はティアー1世界大会(ワールドリーグ)同様に、7月と11月に行い、ラグビーのグローバル化に資するものにしたいとのことだ。

 これに対して、ティアー2国側からは、不満の声が大きく出ている。例えば、ジョージアはイタリアやウェールズに勝利する実力を持っているが、4年間はティアー1国と対戦できないことになる他、今年のRWCに初出場するチリもそうなってしまう。このティアー1国の上位8ヶ国が利益を得るような新たなワールドリーグ構想は、WRの他の98ヶ国の発展の障害となり、グローバル化に逆行すると主張している。

 他方、反対だけでなく賛同する意見もある。ワールドリーグは、ラグビーの経済的発展のために必要なことであり、それには放映権を固定することが重要である。また、ティアー2国とティアー1国との対戦はワールドリーグの隙間に行うことができる一方、ワールドリーグで得た財源により、ラグビーのグローバル化及びティアー2国の発展に寄与できるとしている。

 また、ブリティッシュアンドアイリッシュ・ライオンズ遠征時に、(英国勢は嫌がるだろうが)ヨーロッパ選手権を開催すれば、(結果的にフランスが一番利益を得るが)ジョージアなどのヨーロッパのティアー2国にメリットが生じるとしている。

 なお、International Rugby Players (IRP) (仮訳:世界ラグビー選手組合)は、この動きを肯定的に捉えているが、同時に、選手の試合数の制限など福利厚生を考慮する必要性を述べている。

(2)ブルーズ監督に、ヴァーン・コッターが正式に就任


 元フィジー代表監督であるコッターは、17年間の海外(クレルモンやモンペリエー)でのコーチ業の後、オールブラックスのアシスタントコーチに就任するレオン・マクドナルドの後任として、ブルーズ監督として二年契約をしたと発表した。また、アタック担当のアシスタントコーチには、元ハリケーンズ監督のジェイソン・オハロランを指名した。

 ディフェンス担当には、クレイグ・マクグラースが留任する。また留任するダン・ハランガルは、現在のアタック担当からスキル担当に異動する。コッターのFWコーチを長年務めてきたポール・ティトーの居場所はなく、現在のトム・コヴェントリーがタナ・ウマガとともに留任する予定だ。

 また、コッターのベイオブプレンティー州代表監督時代から親しいジョー・シュミット(元アイルランド代表監督)については、ブルーズのコッターに協力する可能性が噂されているが、その去就は定かではない。ブルーズは、前ワラビーズ監督のデイヴ・レニー(神戸スティーラーズ)と元オールブラックスセヴンズ監督クレイグ・レイドロー(ハリケーンズ)の、それぞれ監督就任に失敗した後、ようやくコッターとの契約をこぎつけた形となった。

(3)ウェールズのRWC用トレーニングスコッドに、オールブラックスの前アシスタントコーチの息子が入る


 オールブラックスの前アシスタントコーチであるジョン・プラムトリーの息子テーン、23歳は、NZU20代表LO兼FLとして活躍した後、NZのブルーズでFLとしてプレーしていたが、6月にウェールズのスカーレッツへ移籍を発表している。彼は、父の仕事の関係によりウェールズのスォンジーで生まれているため、ウェールズ代表資格を持っている他、母が南アフリカ人のため、南アフリカ代表資格も持っている。一方、ウェールズのFW3列は、ジャスティン・テュプリックが引退し、ジョシュ・マクロードとタウルペ・ファレタウが怪我で欠場しているため、ワレン・ゲイトランド監督は、テーンのトレーニングスコッド入りを歓迎しており、RWCでプレーする可能性が高いと見られている。


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