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学校嫌いの高1息子に「リフレッシュ休暇」をあげてみたら、ちょっとだけイイ感じになった件


高1息子は、小さいころから学校が好きではない。

「そういうことになっている」という押しつけの集団行動が好きではないので、そもそも学校という「いいからやれよ」な横並び文化に馴染んでないタイプ。

だけど空気が読めて、ある程度合わせようと思えば合わせられるので、支援級に行く必要もない。

だけど納得のいかないことを押し付けられてるような気持ちで過ごしているため、学校という場所がとても疲れるようだ。

「同調圧力しんどい」ってやつね。

そもそも学校教育というのは、命令を素直に聞く行育てるように作られたものだと聞いたことがあるが、残念ながら、我が子はそんな素直さを持ち合わせていなく、こんなのに意味があるのか?と思ってしまったことは、やらなくちゃと思いつつも、気持ちが入らない。

そんな息子、わたしはずっと「不登校予備軍」だと思って、時々休ませたり、なだめすかしたり、おちゃらけたり、何かいろいろ工夫しながら、のらりくらり行っていただくように寄り添って。

学校は行くもんだ、なんて理屈は通じず、時代の変化で、最近は学校に馴染まないで行かないことを選ぶ子も増えてきたし、いろんな選択肢が増えてきた。

だけど現状、息子の性格を見て、わたしとしては、息子はなんだかんだなだめすかしながらでも学校に行ったほうが良いと思っている。

息子がもし、自分の居場所はここじゃない!といって、他の場所を探してくるような子であれば、別の選択をするのも一考だと思うのだが、なにしろ息子は超インドアで新しいものが嫌い。自分からは動かない。学校に行かなくなれば、刺激ゼロだ。

不登校を選択する子は、学校の宿題とか圧がしんどい、と訴える子がいるが、わが子はそういうことにはめっぽう強く、宿題をやらずに堂々と学校に行く。そして授業中はスヤスヤとお休みになる。

同調圧力ほんとに感じてる??と聞きたくなるほど、やれるところは自由にやっているんだけど、中学~高校ってどうしても陽キャだの陰キャだのスクールカースト的なものがあるし、おとなしくて、運動が苦手な息子からすると、そういうのもしんどいんだろうなぁと思う。

わたしも中学時代はいじめというか、いじりというか、陰キャ側の人間ですごくつらかったし学校がつまらなかったので気持ちは分からなくもないなぁと思う。

それでもやはり学校で起こったことや、隣の席の子が話したことなど、行けば行ったで何かしらの外部刺激を受けてくる。長い休み明け、しぶしぶ学校に行ったと思えば、いきなり腕のムダ毛を剃りたいと言い出したり、乗り気じゃなかった学校行事が意外と楽しかったり、怖いし不安と言っていた研修旅行はめちゃくちゃ楽しんで帰って来たり、なんだかそれなりに刺激を受けているんだよね。

ただでさえ世界を広げようとしない息子で、今のところ学校しか世界がないのに、そのわずかな刺激さえなくなってしまうのもなぁ、と思う。

大学進学してバイトをしたり、社会人になれば、もっともっと外の世界と触れ合う機会も増えて、視野も広がると思うので、高校生までの期間が息子にとっては一番窮屈なんだろうなぁとはわかっているので、

中学受験で学校選びをする際にも、進学率を高らかにうたう学校をよそに、「勉強がうるさくないところ」「自由な雰囲気でのんびりしているところ」を探した。ただでさえ学校が好きでない息子が、好きではない勉強をうるさく言われたら、学校行かなくなるのが確定だなと思ったからだ。

入学した学校は予想通りお勉強はうるさくなく、だけどうるさくないのに甘えて勉強しなかったら、なかなかビックリの成績をたたき出している息子で母のわたしが慌てているが、

それでもやっぱり優先すべきは「面倒だけど、たまには楽しいこともあるし、いちおう学校行っとくか」程度でいいから行っていただくほうがよいな、という感じだ。

だけど、そんなにゆるい学校でも、勉強を押し付けられないと言うだけで、学校は学校なわけで。

やっぱり時間割は決まっているし、決められた授業を受けなくちゃいけないわけで、何かと色々とあるようで、やっぱり疲れて休みたいということが結構ある。

けれど高校生になったし、進学も視野に入れるよう、わたしも意識し始めた。

小学校時代は中学受験塾が忙しすぎて、結構ポンポン休ませたり、中学もあまり出席日数は関係ないので、疲れたら休ませたりしていたのだけど、今度は高校でだし、出席日数なども見られるし、あと万が一指定校推薦なんておいしいものの、おこぼれに預かることができた場合、欠席の日数が多いと、その選考に漏れてしまうなどがあるので、なるべく休まないで行こうねと声掛けしていた。

だけど新学期はやっぱり息子の行き渋りが増える。特に今年は中3で、一貫校ながら卒業があり、いつもより長い春休みを経ての新学期。高校生と言っても顔ぶれは変わらないのだが、やはりクラスが変わったり、担任が変わったりと何かとバタバタする。

するとやはりすごく疲れるようで、4月に入って10日ほどしか行っていないのに、早くも「学校休みたい」「塾休みたい」としきりに言い出した。

中学校までとちょっと事情が違うので、できるだけ行こうねと話はしていたのだが、無理をさせて不登校になられたら困る、というわたしの弱みもしっかり握っているので「ほんとに疲れてキツイ」としつこく訴えかけてくる。

学校も塾も「基本は行く」で、具合が悪かったり、用事がある場合は休む。
という基本スタンスを本人に伝えているのだが、

今年は本人も年齢があがってあれこれ言い返すようになり、かなり苦戦するようになった。

今回の主張は「大人だって有給休暇とかあるのに、なんで学校とか塾は本人が休みたいのに休めないんだよ!?」である。

まったく主張の多いお年頃である。なんか反抗期って自分の権利の主張がやたらと強いよね。

そもそも、学校はこちらが行かせていただいていて、しかも春休み、夏休み、冬休みを入れたら、半年くらいは休みななんじゃないの?というくらいたっぷり休みがあるが、本人曰く「それは別」らしい。

疲れたときに自主的に休める権利があってもいいんじゃないか?と強く主張してくる。こうなると本当に息子はしつこい。

大人の有給休暇は確かに余暇のリフレッシュにも使うけれど、病気をしたときだって、学校行事で休むときだってその休暇の中でやりくりして使うので、息子が思ってるほどレジャー全開じゃないんだけどなぁ。と思うが、説明しても「俺にも有休よこせ」の主張はとまらない。


塾に行く行かないだの、学校に行くいかないだの、毎日仕事で疲れて帰ってくるなり言い出す。ずっとずっとバトルになり、私も余裕がなくなってきてた。

わたし自身も中学時代はビックリ低空飛行な成績も目をつぶって見ない振りしていたが、いよいよ高校生になって、大学受験に向けてこの地に落ちている成績も何とかしてもらわなくちゃいけないだろう。

わたしはわたしで身の回りの環境が変わって、ストレスもあったので、疲れて帰るなり「塾行きたくない」とか言われるとカチンとくる。

それでここ2~3週間、「ごちゃごちゃ言わずに行け!」「休みたいときは休ませろ!」のやり合いでバトル続き。

そんなに休みたいの連発ではこっちもたまらないので、行ってくれよと思うのだが、本人が納得いってないのでしつこい。

おそらく一度は自分の主張を認めさせないと、「休みたい」コールは終わらないのではと思い、策を練ることにした。

なにかヒントはないかと思っていたら、塾の先生からの一斉LINEで
「新学期は大人が思っている以上に本人が疲れていることもあるので、その辺はまぁ甘く、少し考慮してあげてください」みたいなのが書いてあった。

わたしもいろいろ変化があって疲れているので、子どもも結構疲れているのかもしれないなと思った。

そして、いまの状況を考えると、とにかく息子は自分の主張が受け入れられないことにまず不満があるのだろう。

だったら思い切って「自分の采配で休暇を使える権利」みたいなものを与えてみようと思った。

高校生になったことだし、もう義務教育は終了。早い子は世の中に出て仕事をしていたりするわけで。

自由とわがままは違うと思うけど、高校になると単位を取るのも基準があり、自己責任になる。だから自由と権利を与えてみるのもアリかもしれない。

息子には「いろいろ考えたけど、うち独自のシステムとして『リフレッシュ休暇』を取っていいから、お休みしたい場合はその日の中でやりくりしなさい」と言うことにしてみた。

日数の設定を迷ったが、一応指定校推薦にうっかりはまってしまったときの条件が3年間で15日なので、3で割ると1日1年で5日。

なので、息子には年間5日のリフレッシュ休暇をあげるから、その中で自分で考えて使ってくださいと伝えてみた。

日数が少ないのが不満そうで、もっと休んでもいいじゃん。とか、病気のときもそれに含めるの?など細かいことを言い出したが、あんまり休む日数を多く設定するとオーバーするので少なめに設定。

息子には、まぁとりあえず5日でやってみなさいよ。と言ったら、なんとなくほっとした顔で納得していた。

そして、勉強に遅れないように時間割などを見て、計画的に取りなさいよと言うのも伝えといた。

すると、早速ウキウキした顔で、来週この日に休むと言い出した。

リフレッシュ休暇だから、その日休んで朝からゲームをするらしい。

親としては、朝からゲームするために休むのにオッケーを出すのは正直複雑な気持ちだ。

いつも学校帰ってからすぐゲーム、学校休みの日だって日がな一日ゲームなんだもん。その日ぐらいテレビもゲームもせずに目を休めればいいのにと思うし、それぞリフレッシュではないかと思うのだが、

本人が「世の中が学校行っている間に優雅にゲームするのが喜び」で、それが彼にとってのリフレッシュなのだから、仕方ない。

自分で言ったことながら、4月で1日使ったらあと4日しかないのにと思ったが、とりあえず言った以上やらせてみることにした。

すると、その日は1日私も仕事だったので、家で1人でのんびりしたようで、帰ってくると文句も言わず塾に行った。

いつも必ず合言葉のように、明日は学校行かない。と言っていて、それが冗談の日も、本気度が高い日もあって、毎朝起きたときによぎるのは「今日は文句言わずに学校行くだろうか」だ。

私も一体どのぐらいの度合いで学校に行かないと思ってるのか分からないので、「いつも行きたくない」が標準なので、本気度の見分けがつかない。

そんな息子が、さすがにリフレッシュ休暇を行使した翌日は
「明日は学校行きたくないけど行くね」と言った。

自分の主張が認められたことが嬉しかったのか、ゲームを思い切りやって気持ちよかったのか、とにかくいい感じの顔をしていたので、リフレッシュ休暇作戦は成功したと思い嬉しかったし

学校に無理矢理行かされてると言うよりは、5日間は自分の権利の中でリフレッシュできると言う安心感が少し緩んだのかな、と思った。

だけど、その二日後に今度は「塾休みたい」と言いだしてズッコケた。

翌日からゴールデンウィーク。連休で学校もまるまる一週間休み、塾も閉室でお休みだし、今日くらい頑張ってくれと言うと

「明日の連休が待てないからいまから休みたい」だと。

いや、明日から休みなんだから今日くらい頑張れと言って、仕事帰りの疲れた身体にムチ打って、おちゃらけて息子を笑わせて、とりあえず行かせた。もう母ちゃん疲れたよ。

息子のことは本当に可愛いが、学校に行かせるだけで、こんなにもめ続けるのがすごく疲れる。わたし前世で何かした?

周りには、学校が楽しくて仕方ないという子もいる。学校が大好きで、友達が大好きで、、と、そんな子を持つママ友と話すと、なんでうちはこんなに学校に行くだけで揉めなくちゃいけないんだろうなと、ときどき恨めしく思うこともある。

だけど、それはもう息子の個性だから仕方ない。

周りでは、文句言わずに頑張って学校に行っていて、ある日突然いけなくなってしまった子もいる。

うちはやりたくないことができない子だから、そうやって「行きたくない」主張もできるのだし、私に行きたくないと弱音を吐けているからギリギリ行けているのかもしれない。

だから、ここまで来たら、何とか手探りでこのままやっていくしかない。

最近は学校がしんどいと感じる子も多いようだし、うちと似たような感じで学校あんまり好きじゃない子を持つママはきっと同じようなバトルをしていたりするかもしれないので、

ここはひとつリフレッシュ休暇制度を取り入れてみる。というのも、ひとつの手かもしれないよ、いうことを報告しておきたい。

学校という場所が好きではない子を、なだめすかして何年も学校に行かせるのって本当に疲れるし、いつ行かなくなるかもわからない。

たぶんうちの息子みたいなタイプは、大学あたりからだんだん同調圧力みたいな押し付け度が下がり、社会人になるにつれてラクになってくるんじゃないかなと思う。いまはどうしても「学校」というくくりで生活することになるけど、将来は自分の居心地のよい場所を見つけてほしいなぁと思う。

まだまだ高校卒業まで3年間あるから、それまでもいろいろあると思うけれど、新学期のこの不安定な時期、いろんな家庭でも不安定な時期だろうから、なんとかみんなで乗り切っていきましょう。と思いつつ、

連休明けもまた5月病がやってくるので戦々恐々としている今日この頃だ。
母の苦労はまだまだ続きそうだが、がんばるしかないね。


今日もお読みくださりありがとうございました!

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