朝目覚めると既に7時30分だった。
出張の為の名古屋行きの飛行機は9時50分に離陸する。
昨日sanliton近くのバーで朝5時まで飲み明かしたことを後悔すると共に、生演奏されていた電子ピアノの急ピッチの電子音が頭の中をかすめる。
急いで身支度を整え、キャリーバックをたづさえタクシーを捕まえる為、大通りへ向かう。途中黒い犬を連れたおばさんとすれ違う。犬はPM2.5の飛び交う中無邪気におばさんの周りを走りまわっている。
胡同を抜け、大通りで空港行きのタクシーを探すも、タクシーが中々こない！飛行場への逆方向のタクシーは来るのだが、飛行場方向へのタクシーがこないのだ。しびれを切らし逆方向のタクシーに乗り込んだ瞬間,飛行場行きのタクシーが３台続けて無情にも通りすぎて行くのだった。
タクシーのおじさんに行き先を告げるとすぐにUターンをし、気にする程のタイムロスではない事に少し安心する。
北京の朝は今日もモヤがかっている。大衆食堂から立ち上る湯気の奥にはお粥や餃子を食べる人が見える。
Dongziemen で空港行きの地下鉄に乗り換え空港に到着。
時間をチェックすると既に8時20分だった。この時点で飛行機代を自腹を切ることを覚悟する。
急いでチェックインカウンターに向かい、チェックインが締切っていないか確かめると、まだ大丈夫だそうだ。胸をなでおろす。
自分の焦りとは裏腹に係員は事務的にチェックインの事務作業をこなしている。