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現状無形で予約販売をするときの最適解を考えてみた

個人的にはとある舞台の中止になったことについて思うことも書いていきたいんだけど、その中で「DVDの販売方法」で海外公演云々いうより先にそっちも問題があったようにしか思えない、けどこれに関しては自分の周りでもトラブル起きてるんちゃうんか・・・?と思わざるを得ないので、ちょっとその点について紐解いてみたいと思う。

ちなみに次回の #演劇制作あいうえお がグッズの話を予定してたので、番外編ってことで。

結構どこでもやってる『公演DVD予約販売』

パンフレットやブロマイドに比べて単価をあげられ、かつ前入金制度にしておくと撮影チームに先にお金を払えたりするなど確かに「やれるもんならやっておきたい」グッズ販売のひとつ。
団体の方向性としてグッズは販売しない、権利関係でできない演目である場合もあるから撮影チーム入れてても「記録映像撮影」の場合もあるけど、どっちでもないならそこもキャッシュポイントにしたい、というのは運営としてはごく自然な考え方。売上立てるのははチリツモやから!!!あとDVDなりブルーレイにしてると長く販売できるのも大事。中長期的な活動を見越してるならやりたい。

けどまあ実際お金をもらうわけなのですが・・・

もちろん、会場で前金もしくは販売開始したら連絡とか支払い方法はある程度幅をもたせておくにしてもだ、会場で手書きで紙に書いてもらうことがやっぱり多いこの制度。制作としては「いやマジでこのフォーマットどう作ればいいんや!!!!!」と、めっちゃ悩む。

まず必要条件として予約枚数、単価小計、合計金額。郵送先の住所、連絡先メールアドレス電話番号等ゴリゴリの個人情報。あんど、領収印を押して本人控え・・・・って、めっちゃむずい!!!なんか昔通ってた塾でオプションの模試を申し込む時に事務所にお金持って行って払ったらこっちに領収書控え(多分今世の中にあるフォーマットでいうとコンビニの支払いの紙みたいなやつ!!!で、上に詳細書いてるの!!!)をもらった覚えがあるんだけどでもマジな話それぐらいきっちり作らんとあかんやつな。

超個人的にいうと、手書きはなるたけ避けたい。アンケートの話題でも書いたんだけどDM送る時とかに「読めぬ!!!!郵便番号で検索しても建物名わからぬ!!!」案件とかありましてな・・・。メアドも同様なり。

例えばこんなシステムがあれば

まあ会場でお客さんに申し込んでもらってっていうのは手っ取り早く現金欲しかったりするわけだし、システム使って余計な手数料取られたくない実売あげたい(そしてだいたい、あんなにグッズ売れてても会場のスタッフたちにまともに人件費払われてる団体どの程度あるのかしらって思っちゃう。)という「経費削減したいを履き違えている問題」も多分全体的に根強くあると思うんだけど。

まず論点を整理すると、必要なことは

*発送先の住所・連絡先を正しく把握する
*購入品数、金額を正しく把握する
*進捗についてSNSやHPだけではなく連絡できる手段を確保する
*その上で入金サイクルを早めたい。キャッシュフローうんぬんかんぬん。イニシャルコストの担保

これが必要。まあグッズ作るっていうといて多少のイニシャル担保できないんだったらグッズつくんなって思うよ(毒)

で、これをやった上で先行購入してくれた人には特典っていうのがさらなるオプションとして展開できるわけでここは一旦おいとこう。

なので、まず

①会場配布の挟み込みチラシ内など当日全員に配布されるものの中にDVD予約販売の案内を入れる。
②そこから公演特設なり劇団ECサイトにアクセス
ここでサイト自体にパスワードをかけたシークレットECサイトがよいかも
storesもbaseもシークレット機能は無料で搭載されてる。

もっというなら、baseは独自ドメインを無料プランでも設定できるので、そういう細かいところから「大元のシステムは無料でも展開しているやつ使ってるけど、ドメインとかは気を使ってます」アピールも大事なのでは?と思う。

リンクはチラシのQRコードとテキスト、パスワードもチラシに載せる?かな。直接的なパスじゃなくても「会場来場者限定」というならある程度パスワードは会場来た人にのみ分かる形の方がよいかもね。もちろん、SNSでの拡散はご法度で、という。

③パスつけた販売ページに飛んでもらって、そこで購入。ここで住所連絡先販売品目、金額に関しては正しい希望情報吸い上げ完了。

base、storesともに予約販売システムは無料機能で搭載済み。

baseは8週間以内、とのことだから、もしかしたらDVD販売とかには向いてない可能性もある。

なおかつ、公演期間内にのみ販売期間を設定して、先行販売で購入した人にはおまけを同梱しますよ、クレカ払いなど会場で予約購入手続きをしてくれた人にはこの画面を見せてくれたら(売上リストは販売サイトのマイページにあるから)おまけプレゼント、とかもできるかもしれない。先に買ってくれた人には何かしらのプラスがないと買ってもらいにくいよね。それがなくても買ってくれる人はもちろんいるけれど、なんか先に買ってくれたこと(形のないもの)に対して信用してくれたことにお礼はしたい。

④発送に関しては発送代行サービスを活用すべし。マジで。

発送準備作業って「みんなでやれば大丈夫〜」とか頭お花畑なやついるけど「自分、本気でやったら1日で**件できたんで!」いうけどな、その発送のタイミングでそれだけやってる場合な訳ないやろ。それに時間取られるってことはそのタイミングでやってるものをやる時間がなくなるってことやぞ。

値段見たら「うっ・・・」って確かになるのは分かるけど、こっちの運営側のリソースも時間も有限な以上、より本丸に近いところの仕事をやらなくてはいけない人間の時間を集中力と正確性を求められる誰でもできるっちゃできる作業に割かれるのはトータルで考えるとしんどい。プロに課金じゃ。

それこそ販売ペースが落ち着いたタイミングで自家通販にすればいいわけだしね。

直接やりとりすることと、第3者システムを挟むこと

チケットの予約もそうなんですけど、銀行振込にして手取り増やしたいっていうけど、銀行振込のやつ私個人的にホンマ嫌なんですよ!!!

理由
*まず自分が毎日チェックできないと即レスできない
→例えば主宰者個人の銀行口座とかで、こっちにネットバンキングのログイン情報や最悪通帳のみだけでもなかったらマジで詰む。連絡できねえええ。
*金額が合ってるか付き合わせないといけない
→足りないことも多いけど稀に入金額が多いこともあるんだよ!!!多かったら返さないといけないし!!!

など、「手数料分の手間を制作ないし誰かが負担する、だって仕事でしょ?」感が嫌なんだなって思った。いや、仕事だからやりますよもちろん。ギャラに多少反映されるならまだいいけど、仕事の総量がどうなってるか考えずに「だってそっちの仕事でしょ?なんでできてないの」という扱いを受けるのが嫌なんだ私は。

販売手数料が5%とかだけど、確実に間違えずに金額と購入者情報を吸い上げてそれを活用して連絡するなりなんなりできるのであれば、私はその5%は払うべき金額だと思う。信用はミスのない確実に連絡がつく仕事から、だ。

でまあ、ここまで調べて既存システム既存サービスの組み合わせであって、予算これぐらいかかるな、って把握した上でそれじゃあやる/やらないを決めてるならまだしも、単純に「あっ有料サービスなんだ、じゃあ自分でやろ。ひとりでできるもん!」ってなる「金がかかる」ということしか見てない人間は他人からお金を出してもらう権利はないと思う。

あとは例えば、手書き&現金当日払いの予約販売で購入してもらった購入者データをCSVとかで一括してECサイトに反映、予約番号を付与して発送部分については倉庫サービスに依頼する、みたいなことができるといいのかな?とも思った。


私に課金していただいたぶんは私が別のエンターテイメントに課金してそれをまたネタにしますので華麗なるマネーロンダリングとなります。