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今日から始める SDGs

SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)という言葉は、メディアで見ない日がないくらい身近な言葉になりました。しかし、世界経済フォーラムが行なった調査によると、日本で SDGs について「よく知っている」と回答した人はわずか 8% と 28 ヶ国中で最下位だったそうです。

よくある勘違いとしてありそうなのが、"SDGs は政府や企業が取り組むもの" というもの。私自身、広報として関心があり SDGs について調べていく中で、"ひとりひとりが自分ごとして捉えること" が重要だと感じました。そこで今回は、個人レベルで今日からできる SDGs について書いてみたいと思います。

SDGs の17 の目標って?

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このようなアイコンを目にしたことがある方は多いと思います。これが、SDGs が定める 17 の目標です。先進国と途上国が一緒に達成すべきものとして、169 のターゲットとともに構成されています。

SDGs は元々 2000 年に国連サミットで採択された MDGs「Millennium Development Goals=ミレニアム開発目標」に代わるものとして定められたものですが、以下の点で新たなアプローチとして期待されています。

・17 の個々の課題が根っこでつながっているため、バランス良く推進していく必要がある。
・SDGs を世界の共通言語として、立場が異なる人々との対話やパートナーシップを促すツールになる。

そしてこの 17 の目標は、このような 3 層構造になっています。

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この図は下から「生態系」「社会」「経済」となっていて、「ウェディングケーキ」と呼ばれています。つまり、"人が安全に暮らせる地球環境が整っていないと、社会や経済に関する問題も解決できない" ということを表しています。

ではここから、17 の目標の中で「私が実際に取り組んでいるもの」(一部はこれからやります)と思ったものを挙げてみたいと思います。

プラスチックごみを減らす

最近、飲食店でも紙のストローをよく見るようになりましたよね。プラスチックは便利ですが、海に流れ込みマイクロプラスチックとなることで生態系に悪影響を及ぼすほか、焼却すると温暖化の原因となる二酸化炭素が発生するそうです。

そこで、マイストローを持ち歩いたり、コンビニでストローを断ったりすればエコになるかな?と思い、クラウドファンディングでこちらのプロジェクトを支援しました!

あとは、ペットボトル飲料を買わずにマイボトルを持ち歩く、洗剤などは詰め替えて使うといったこともやっています。

ちなみに冒頭で「SDGs は 17 の目標がつながってます」と言いましたが、この「プラスチックごみを減らす」は、「目標 12:つくる責任 つかう責任」、「目標 13:気候変動に具体的な対策を」、「目標 14:海の豊かさを守ろう」という 3 つが関係しています。

ペーパーレスを心がける

これは個人でも会社でもずっと取り組んでいることですが、やむを得ない場合を除き、紙の印刷はしないようにしています。メモを取るときは紙ではなく Evernote や iCloud メモといったデジタルツールで。請求書も「紙は不要なので PDF で送ってください」とお願いするようにしています。

こちらは最近知ったのですが、Sansan 株式会社さんが「オンライン名刺交換機能」を発表したそうです。ペーパーレスといった意味でも、こういう機能はありがたいです!

必要な食品を必要なだけ買う

平日が忙しいため、休日にスーパーに行くとついつい買いすぎてしまう。けど結局使い切れず、週末に泣く泣く野菜を破棄。

こんな経験をしたことはありませんか?これ、少し前までの私です...お金がもったいないのはもちろんなんですが、"農家の人に申し訳ない" っていうのと、"使いきれなかった=自己管理できなかった" っていう気持ちで自己否定モードに陥っていました。

こうしたことを踏まえ、私がスーパーに行くときに気をつけていることがこちらです。

・家にある食材をメモしてから出かける。
・今週本当に全部食べ切れるか?を考えて買う。
・安いからってすぐ買わない。
・マイバッグ(エコバッグ)を持っていく。

優良企業から、長く使えるものを買う

「賢い消費者」でいるために、どんな企業からモノを買うか?も重要です。その企業が SDGs に対してどんな取り組みをしているかは、公式サイトの「CSR」や「環境活動」などのページを見ると良いでしょう。

・「ファストファッション」を売る企業が、コストを抑えるため人件費の安いバングラデシュに発注。2013 年にその縫製工場が倒壊して、1,000 人以上の方々が亡くなったことで、労働者の劣悪な環境が初めて明るみになった。
・某スポーツメーカーが、東南アジアの工場で児童を働かせたり、劣悪な環境で長時間労働させていることが発覚し、大問題に発展した。

上記はアパレル業界で実際に起こった有名な話です。もちろんアパレルだけではなく、「破格のサービス」「使い捨てされる商品」の陰では、きっと誰かが犠牲になっています。

そんな中で私たち消費者ができるのは、その商品を売る企業が "地球にも人(+動物)にも優しいか" を調べること、その商品が "長く使えるか(着られるか)" を考えてから買うことかな、と思います。

働きがいのある社会を目指す

いきなり目標が壮大になりましたが、ここで重視したいのは「目標 5:ジェンダー平等を実現しよう」、「目標 8:働きがいも経済成長も」、「目標 9:産業と技術革新の基盤をつくろう」の 3 つになります。

まず、知って欲しいデータがあります。

世界経済フォーラムが発表した、男女格差の大きさを比較した「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数(2019 年度版)」で、世界 153 ヶ国のうち日本は 121 位(2018 年は 110 位)と G7 の中で最低だったそう。(参考記事

"控えめに言ってヤバい" とはまさにこのこと...このギャップを埋めるために、私ができることを考えてみました。

・女性として社会で活躍しつづける=仕事を楽しくがんばる。
・選挙でこの分野を政策に掲げている候補者に投票する。
・"女性の活躍" を応援する企業や団体とコラボレーションする→これは個人として、というよりは "会社として" やっていきたい取り組みです。

また、ここからは少し仕事の話になりますが、Wix というサービスをさらに知ってもらうことで「目標 9」にも貢献できるのでは?と思いました。

Wix は現在世界 170 ヶ国で使われているのですが、そこにはもちろん途上国も含まれています。専門的なスキルがなくてもサイトを作成してビジネスが始められるので、「デジタル格差」の解消に少しは貢献できているかなと思います。日本国内でもそういったニーズはたくさんあるはずなので、必要な方々にお届けできるようしっかり伝えていきたいです。

最後が宣伝っぽくなってしまって恐縮ですが、以上が私なりの SDGs への取り組みになります。他にも個人レベルでできることはたくさんあるので、ご興味がある方はぜひ「国際連合広報センター」のアクション・ガイドをご覧ください。

この note が少しでも SDGs の "難しそうなイメージ" を払拭できたら嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました!

参考文献:

・朝日新聞社発行「2030 SDGsで変える」→この冊子は、2020 年 6 月 30 日まで無料でもらうことができます。申し込みはこちらのサイトからどうぞ!
・宣伝会議発行「月刊広報会議 3 月号」