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お役所ってところは・・・

母が高齢になって、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に入居してから、まもなく半年が来る。
サ高住は、いわゆる老人ホームとは違って、見守り付き個室といった感じで、比較的自由度が高いので、まだまだ元気だけれど、ひとり暮らしは不安という方には最適の施設だと思う。

私の母は、ずっと一人暮らしをしてきたのだが、腰椎の圧迫骨折をして、入院してから、歩くのがちょっと危うくなった。
医師から、ひとり暮らしは難しうと言われ、サ高住に入居したのだ。

出入りも自由なので、元気なら、お出かけもできるし、お泊りもできる。ミニキッチンもついているので、料理だってできる。

けれども、母の場合は、歩行がおぼつかないので、ひとりで外出することができない。
そのうえ、食事も部屋食、コロナ以降は、イベントもなくなって、入居者との交流がほとんどない。

社交的な母が、鬱々とし始め、何もやる気が出ないと言い出す始末。

環境は良いのだが、母の状態はあまり良いとは言えない。
このままいくと認知症にもなりかねないと思う。

私は遠く離れた所に住んでいるので、通院等必要な時は、仕事を休んで母のところに行くことになる。
通院も、老人ホームなどは、付き添ってくれるらしいが、サ高住はそれもない(有料のヘルパーを頼めば別だが)。

そんな時に助かるのが、地方公共団体が発行してくれるタクシー券だ。

年度が変わって、新しいタクシー券が配布される頃だと思い、問い合わせたところ・・・。

町内の施設に入っていれば対象になるが、町外の施設に入っている人は、住民票があっても対象にならないというのだ。

なぜ?
長年住み慣れた街に住民票を置いておきたい。
本当なら町内の施設に入りたかったが、空きがなかった。
だから、隣町の施設に入ったというのに・・・。

税金も納めているのに、そんな理由で、タクシー券をもらえないなんて、不平等極まりない。

「それって不公平ですよね。ちゃんと話し合って、より良い方法に変えてください。」と伝えても、「そういう意見があったことは承ります。」と誰もが口をそろえて言う。

苦情はそう処理しろといわれているのかな?
心がこもっていない。

ちょっとムカッとして、同じことを言われても納得できない。ちゃんと上の人に伝えて話し合ってください!と強い口調で伝えた。

どこかで線引きをしなければいけないから・・・というが、何のための線引きなのか?
高齢者を切り捨てるための線引きのように聞こえて、本当に憤ってしまった。

普段は、あまり福祉についてはお世話になることがないので、感じたことはなかったのだが、今回のことで、一番必要としている人に届かない福祉なんて、何の役にも立たないなぁと感じた。

お役所ってところは・・・。

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