六本木
わたしにとって特別なまち。
2016年6月のこと、
わたしは札幌から上京する計画を立てて、思い立ったら吉日という感じで、なにも考えず、とりあえず保育士の転職エージェントに登録し、飛行機のチケットを予約し、その一週間後くらいには東京に行って面接していた。
そして、25歳で初めて六本木ヒルズを訪れることになった。
「おおお!これが東京!!!」
という感じで、わたしには、とてもキラキラして見えた。
その時は、六本木ヒルズの中にある保育園の見学で行ったのだが、その保育園から見えた景色が今も忘れられない。
東京に良いイメージを持っておらず、横浜オンリーラブのわたしにとっては衝撃的な出来事だった。
それは、窓から見えた東京タワー。
(東京タワーに対しては、映画のALWAYS3丁目の夕日と、プロジェクトXで見て、なぜか憧れを抱いていた。)
保育園のことよりも、東京タワーに釘付けになってしまった。
ここで働きたいかも・・・と思ったけれど、わたしは横浜で働き、横浜に住みたかったので、そこで働くことはなかった。
その半年後、
当時知り合ったばかりの今の彼氏が、六本木ヒルズデート(初)に誘ってくれた時は、
まさかここでデートをする日がくるなんて・・・!夢のようだ!!!
と思って、うきうきして、本当に嬉しくて、楽しくて、その日に吹いていた冷たい強風すらも、しあわせのスパイスに感じられた。
その時のデートは、今でも鮮明に思い出せるくらい、自分にとって本当に大切で宝物のようなデートだった。
その後も、何度か六本木に行くことがあり、思うことがある。
それは、
六本木に行く
というスケジュールがあると、そわそわ、わくわく、むずむず・・・
いつもと違う気持ちになる自分がいるということ。
どんな用事だったとしても、六本木に行くと、その気持ちがわたしの元にやってくるのである。
なんでだろう。
そして、日付はもう変わってしまい、昨日のことだけれど、
副業(ベビーシッター)の登録で六本木を訪れたときに、その気持ちはまたやってきた。
駅のエスカレーター。
駅から出た時の空気のにおい。
まちの景色。
すべてが、わたしをいつもと違う気持ちにする。
そのことについて、自分なりに考えてわかったことは、
自分の中にあたらしい風が吹くから。
かもしれないなと思った。
そのあたらしい風が自分を通り抜ける感覚が好きなのだなあと、思った。
六本木は、わたしにとって、自分があたらしい何かをはじめる時に、きっかけをくれる場所。
あたらしいことにチャレンジするのは、不安だけど、
前向きな風で後押ししてくれる場所なのだなあ。
ときどき、行こう。
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