なんで僕に聞くんだろうって、ちゃんと考えてたらこの答えにはならない


幡野さんの記事を読んで、あまりにも居ても立っても居られない、心苦しい思いをしてしまった。
わたしは人が誰かに相談する時にどのぐらいの勇気を必要とするか計り知れないと考えている。なぜなら1時間後にすぐに友達に相談できる人もいれば、何年もかかって、知らない人にやっと相談できる人もいるからだ。そして、わたしは後者の人間だ。
元旦那が、浮気相手の女性を殴って逮捕された事を、人に相談できたのは2年も経った時だった。見ず知らずの顔も見たことない人に聞いてもらうのがやっとだった。自分の持てる勇気を全て振り絞って知らないおばさんに相談した。「今までよく頑張ったね」と言ってもらって、どれほど涙が出たことか。

この相談者さんも、おそらく後者の人間なのではないかと思う。前者のように親族に、友達に相談できる勇気があるならば、幡野さんには相談しない。見ず知らずの人にでさえ、勇気を振り絞って、やっとの思いで相談したに違いないのに。

相談者さんの相談内容は確かに特異な状況ではあると思う。でも、そういう家庭が実在しているのは確かだ。
わたしは、妊婦の時に髪を掴んで路上を引き摺られたことがあるし、幼児を抱えてる時に包丁を突きつけられたこともある。元旦那は、毎日終電で帰ってくればいい方だったし、忙しく働いていたと思っていたら、浮気相手を殴って突然逮捕された。わたし自身も殴られて診断書をもらったことも何度かある。それでも、子供の父親はそう簡単に通報できないよ。子供に犯罪者の父親を持たせたくないと思うのは、誰だってそうでしょ。ねぇ?

実際に逮捕されても、離婚に踏み切るのに2年かかって、実際離婚するまでは毎日殺されるんじゃないかと思いながら生きてきた。それでも、父親のことは子供の前では悪くは言えない。それが現実だと思う。こういう世の中も存在しているよ。見えている世界だけが全てじゃないんだから。

わたしの声が届くのなら、相談者さんには、今すぐいろんな証拠をとって、家庭の共通財産を把握して、隠し口座を一つ持って、どんなモラハラを受けてきたのかの記録を事細かにとって、自分の覚悟が定まった時に、市役所に相談しに行ってほしい。身の安全が確保される住む場所を提供してもらって、そこからゆっくり離婚の手続きをすれば良い。家族に相談できないなら、落ち着いたら事後報告すれば良い。

今は大変だけど、いろんなことが落ち着いたら、わたしってすごい頑張ったなぁって笑って話せるようになると思う。

わたしの声は届かないと思うけど、それでもここから盛大に応援してる。

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