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ふわふわ

髪をかき上げた。愛おしいものが手の届くところにあるって、なんで幸せなんだろう。そう思ってもう一度髪をかき上げた。大きく息を吸い込むと好きな人の匂いで肺がいっぱいになる。甘くて懐かしいそんな匂いは世界で1番のわたしの安定剤だ。なんだか頭がふわふわしてくる。このまま眠ってしまおうか。それとももっとこの肌の感触を堪能しようか。それとも髪を撫でながら彼が眠りに落ちるのを見守ろうか。そんなことを考えながらふと目をあげると、彼もまたわたしを覗き込んでいた。

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