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ざらざら

彼は不機嫌になった。わたしは「あぁ、選ぶ言葉を間違えたんだな。不正解だった。」と思った。彼はくるりと背を向けると、足早に自分の気分の悪さを表すように人混みの中をずんずん進んで、すぐに見えなくなった。わたしの心のざらざらしたものは全く消えない。

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