見出し画像

スイーツ好きに捧ぐ旅先、バルト三国の郷土菓子を食べ歩いてきました!

旅先として、バルト三国へのスポットライトがじわじわと当たり始めています。

2020年3月に発売された『TRANSIT』さんでも、バルト特集なんてあったり!また即買いしちゃった……。

行ったことある人にとって、これは「待ってました!」な号だと思ってます。というのも、バルト三国って街並みがきれいで、比較的治安も良くて、人も穏やかで、ちょっと謎を秘めたような旧ソ連の哀愁を匂わせてる感じがいい。ハマります。

さて、ワタクシは旅に行けばスイーツを食べまくる“郷土菓子オタク”。

以前、大好きなバスク地方の伝統菓子を食べまくったワタクシ、ほっこりやさしい焼き菓子、うまかったなあ……!

バスクに行けば、バスクのお菓子、バルトに行けば、バルトのお菓子が気になる!ってことで、バルト三国のカフェを巡ってスイーツを堪能してきました!

というわけで、以下その模様をお伝えします。

※2018年8月の旅の記録であり、サイズがバラバラ&写真の撮り忘れ(note用に撮ってなかった……!)について、ご了承ください。

チョコレート激うま!エストニア・タリン最古のカフェ「Maiasmokk(マイアスモック)」

画像8

IT先進国として近年知名度が上昇しているエストニアの首都・タリン。ゴリゴリにITやってると思えないくらい、おとぎ話の世界のような、かわいい街です。

画像1

旧市街にあるラエコヤ広場のすぐ近くにある、タリン最古のカフェ「Kohvik Maiasmokk(マイアスモック)」へ。

画像2

店内に入ると、アンティークな装飾や、美しい天井の模様に目を奪われます。1864年創業なので、日本が幕末を迎え、アメリカが南北戦争していた頃に誕生した“老舗 of 老舗”。

画像35

写真左下の「Küpsisetort"(ニュプスィーセトルトゥ) 」は、ビスケットのケーキ。クッキーとクリーム、イチゴジャムが層を成しているので、ずっしりした感じ。ビスケットによる小麦の味がしっかりめなのに対し、クリームはさっぱりしてます。

画像4

ちなみにタリンはマジパンでも有名な街で、こちらのカフェに隣接したマジパン博物館&専用店も。食べるのがもったいないくらい美しいマジパン細工が並んでいます。

画像6

こちらが同店名物のチョコレートケーキ、「Vana Tallinn Šokolaadi tort」(4.5ユーロ:約521円)。クラシカルな天井に目がいき過ぎてピンボケしましたが……

画像5

こちらです。早速ひと口いただくと……うまい!
名前の「Vana Tallinn Šokolaadi」とは、ラム酒ベースのチョコレートリキュールらしく、ひと口目からラムの香りが口に広がって……たまらない味!とっても滑らかな口当たりに、うっとりするほど美味。

画像7

上にはトリュフチョコレートがオン!全体的に濃厚味ですが、ビターチョコレートなのでしつこさは皆無。サイズ感もいい感じ!

「Kohvik Maiasmokk」
住所: Pikk 16, 10123 Tallinn, Estonia
営業時間:【平日】8:00~19:00【土・日】9:00~21:00
URL:「Kohvik Maiasmokk」公式サイト

コスパ抜群!デリ&スイーツカフェ「Gourmet Club」のチョコレートケーキ

画像9

タリンの小さなデリ&スイーツカフェ「Gourmet Club」でも、チョコレートケーキ「Šokolaadikook」を注文。なんと2ユーロ(約231円)!で、肝心のお味は……うまい!チョコレートテリーヌのようなしっとりしたテクスチャーの上に、ビターなチョコレート。上品なお味にあっぱれ!

「Gourmet Club」
住所:Viru tänav 17, 10140 Tallinn, Estonia
営業時間:【平日】10:00~20:00【土日】10:00~19:00
URL:「Gourmet Club」公式HP

チョコレートの街・タリンの国民的チョコレートといえば「Kalev(カレフ)」

画像10

そんな感じでチョコレート好きの聖地・エストニアで最も有名なチョコレート(お菓子)メーカーが「Kalev(カレフ)」。スーパーでほぼ間違いなく売っているので、お土産にもぴったり!

画像11

タリンの中心街から少し離れたところに、「Kalev」のショップがあって

画像12

チョコレートボンボンや板チョコレート、ありとあらゆるチョコレート菓子がそろっています。お菓子メーカーでもあるので、キャンディーとかキャラメルも売っているし、量り売りもできるのが専門店ならではのうれしいポイント。

画像34

中でも「Kalev(カレフ)」のタリンウエハースが一番人気とのこと。袋入りのものは、1つ(150g)約2ユーロ(約231円)ぐらい。薄いウエハースとチョコレートが何層にも重なっていて、ちょっぴりラム酒(ここでもラム!)が入っています。結構サクサクで軽い食感。

「Kalev」
住所:  Roseni 7, 10111 Tallinn,  Estonia
営業時間:【月~土】10:00~20:00【日】11:00~18:00
URL:「Kalev」公式HP

素朴な甘さがたまらない…!ラトビア・リガにある「Bezē」のはちみつケーキ

画像27

「バルト海の真珠」と評されるラトビアの首都・リガ。中心街は「リガ歴史地区」として、世界遺産に登録されています。

画像15

街の中心を走るダウガヴァ川の西岸に、おしゃれなベーカリー&スイーツカフェ「Bezē konditoreja」へ。

画像33

まずはラトビアの郷土菓子をご紹介。写真左のシュークリームみたいなのが「Vēョa kūka(ヴェイエ クーカ)」。皮がサクサクしていて、サワークリームと(多分)カッテージチーズのクリームが溢れんばかりと入ってます。日本のシュークリームよりさっぱりしてる。

画像33

写真左中央の「Napoleons(ナポレオンス)」は、ミルフィーユのような見た目。パイ生地はサクっ!てよりふんわり柔らかめ。クリームもふわふわ食感です。お店のスイーツが豊富すぎて、チョイスに悩む……!

画像19

……悩んだ結果、バルト三国のスイーツ代表格「Medus Kūka(メドゥス クーカ)」(1.7ユーロ:約197円)というはちみつケーキを実食。

フォークで何層にも重なるケーキを垂直にすくって、パクリ!……う、うまい!!
ふわっふわの生地にたっぷりのはちみつが染み込んでいて、口の中の温度でじゅわ~っとはちみつが溶けていく感覚。サワークリームのコクと酸味もアクセントになって最高のハーモニー!うまい!

画像18

ってことで、おいしすぎてお持ち帰り用に買って、宿で食しました(笑)。

「Bezē konditoreja」
住所: Brīvības iela 76, Centra rajons, Rīga, LV-1001, Latvia
営業時間:【平日】8:00~21:00【土日】10:00~19:00
URL:「Bezē」公式Facebook

(ちょっとここで番外編)リーズナブルなラトビア料理レストラン「LIDO(リド)」

画像20

ラトビアに来たのだし、スイーツ以外のラトビア飯が食べたい!ってことで、現地住民と観光客で大賑わいのレストラン「LIDO」に行きました。夕方17時台にはすでに軽く行列が!

画像21

ここ以外にも、リガ近郊に何店舗かあるセルフ形式のチェーンレストラン。旅先で(特にバックパックで自炊生活だと)なかなか入手しがたいサラダや前菜がモリモリ!

画像22

お肉もお魚の温総菜も豊富。目で見て何かわかる料理とわからない料理があるけれど(笑)、お店の人に指差してオーダー。

で、お会計をしたら着席。店内は広くて、ラトビアの伝統様式を基調にした内装になっています。メルヘンな感じ。

画像23

ワタクシが頼んだメインディッシュが、こちらの「 Karbonāde」ことポークカツレツ。表面がこんがりと焼けたチーズも乗ってます。

で、お味もうまい!セルフ式とはいえアツアツで提供してもらえるので、とろっと溶けたチーズに、お肉を絡めて食べるとGOOD!ヒレカツなので、脂身も少なくて食べやすかったー!

「LIDO Alus sēta」
住所: Tirgoņu iela 6, Centra rajons, Rīga, LV-1050, Latvia
営業時間:11:00~22:00
URL:「LIDO」公式HP

画像13

せっかくリガに来たので、街の様子もちょっとだけご紹介。旧市街には、ハンザ同盟時代の名残りがあちらこちらに。リガのシンボルでもある「ブラックヘッド・ハウス」もその一つで、「ブラックヘッド・ギルド」という裕福な団体が使っていた建物なのだとか。

画像14

「ブレーメンの音楽隊の像」『ブレーメンの音楽隊』はドイツ発祥なのに何故??っていうと、ハンザ同盟時代に姉妹都市になったリガに像が贈られたらしい。顔が割とシュール。

画像25

リガといえば、天然素材のウールやリネンのニットが有名。

画像26

かわいい手編みの手袋やマフラー、セーター、ニット雑貨のお店も。かわいい雑貨屋さんが好きな方は、ぜひ落ち着いたらリガに行ってほしい!

リトアニア・ヴィリニュスのイケてるカフェ「Pinavija Cafe & Bakery」のメレンゲケーキ

画像27

最後はリトアニアの首都・ヴィリニュス。バルト三国の首都の中で唯一、内陸にあるこの街には、他の2首都とは違って旧ソ連の哀愁がどことなく漂っています。そして歴史的建造物も多く、華やかな雰囲気もあり。

画像28

そんなおしゃれな旧市街の中で、雰囲気抜群のカフェを発見!その名は「Pinavija Cafe & Bakery」。現地の若者や観光客でテラス席は満席という人気ぶり。

画像33

店内は焼きたてのパンとスイーツがラインナップ。写真上のチョコレートケーキは、リトアニアの郷土菓子「Tingynis(ティンギニス)」といって、英語では「Lazy Man Cake」≒「なまけものケーキ」。

というのも、作るのがとっても簡単らしく、砕いたクッキーとココア、溶かしバター、コンデンスミルクを混ぜてラップでぐるっと巻き、冷蔵庫で冷やして切ったら完成というお手軽ケーキ。

練乳入りの濃厚チョコ生地から、クッキーがお目見え。小さそうに見えてかなりの食べ応えあり。

ちなみに写真右下は、先ほどリガで見たミルフィーユの進化系!?「Smetoniškas Napoleonas(スメトーニシュケス ナポレオンス)」。しっとりしたパイ生地の間にカスタードクリームとベリージャムが挟まれています。

画像30

選んだのは、「Morenginis lazdyno riešutų tortas 」(読めない……)というヘーゼルナッツとメレンゲのケーキ!お店のスタッフさんが、ホールケーキからカットしてくれます。量り売りなので、この大きさで約4.5ユーロ(約522円)。

メレンゲといえば、オーストラリア発祥のメレンゲケーキ「パブロバ」も、ロシアやバルト三国でもポピュラーなスイーツ。ここでは「Pavlovo(パヴロヴォ)」と呼ばれているのだそう。

画像31

フォークでサクッサクのメレンゲを刺して、パクリ!うう、うまい!
口に入れた瞬間溶けていく、甘さ控えめのメレンゲ、香ばしいヘーゼルナッツのクランチ、そしてコク深いヘーゼルナッツのクリーム……。どの要素もおいしくて、合わさると最強!うまい!

「Pinavija Cafe & Bakery」
住所: Vilniaus g. 21, Vilnius 01402, Lituania
営業時間:9:00~20:00
URL:「Pinavija Cafe & Bakery」公式Instagram

ヴィリニュス市民の台所「ハレス市場」に個性派郷土菓子あり!

画像36

1906年に誕生したヴィリニュスの「ハレス市場(Halės Turgus)」は、今でも多くの住民が御用達のマーケット。中には新鮮な野菜やお肉はもちろん、服屋さんやカフェ、ミニレストランなんかもあって、見どころ満載!

画像37

ここで出合ったリトアニアの郷土菓子は、角が生えたバームクーヘン?!「Šakotis(シャコティス)」です。リトアニア語で「枝」を意味する「šaka(シャカ)」に由来した名前なんで、バームクーヘンが木の幹だとすれば、小枝生えまくりの木ということに(笑)。

結構大きなサイズで売られいるので、パック入りの“枝”を購入。食べてみると、うまい!バームクーヘンとクッキーの中間のような、カリカリ食感が特徴的。生地は卵感がしっかりと感じられる、懐かしい味わいです。

ただし、お土産には厳重注意。カバンの中に入れたらパラパラと崩れて二次災害を起こしかねることも…あるかもしれないです…(ワタクシのように)。

「Halės Turgus」
住所:Pylimo g. 58, Vilnius 01136, Lituania
営業時間:【火~土】7:00~18:00【日】7:00~15:00
定休日:月曜日
URL:「Halės Turgus」公式HP

画像32

ヴィリニュス観光おまけ。旧市街近くの「ゲディミナス城」。今は塔しか残っていないけれど、ポツンと丘の上にそびえ立つ姿が美しい……。

画像33

という感じで、ごちそうさまでしたー!

バルトの郷土菓子は、見た目のインパクトこそ弱いけれど(※シャコティス除く)、食べてみると個性が明らかに。全体的にしっとりした食感が多く、主張しすぎない甘さとやさしい味わいは、同じヨーロッパでも西欧や東欧のお菓子とは違った印象です。

そしてスイーツが多い!カフェもベーカリーもスイーツが豊富で、どれを食べるか悩んでしまうほど。物価も北欧や西欧より安いので、ついあれこれ食べたくなっちゃうんですよね。

また行ける日を信じて。ごちそうさまでしたー!

※2018年8月の情報です。


この記事が参加している募集

私のイチオシ