何度怒鳴られても、週4で深夜タクシーで帰っても、夜中の1時にクライアントから電話がかかってきても、8人いた同期が全員やめても
辞めたいと口では言いつつもなんだかんだ12年続けてきた今の会社を、本気で退職しようかな、と多分初めて考えている。


今の気持ちを正直につづっておこうと思います。

▪️きっかけ

本気で気持ちが動いたのが、今年のお盆前後。
納期も人手もない、かなり大変な案件を受注してしまって、私が属するグループは全体的にてんてこまいになっていた。
会社の体制が変わって、給料もがくっと落ちたりして、若手がごそっと辞めていったこともあり、人手不足で誰もがパンパンなスケジュール。
各方面から手が回らない仕事が降り注いできて、息継ぎできないくらいの感覚で各案件をさばいて17時に切り上げてお迎えに行って…
そんなことを続けていたら、精神的にパンクしてしまった。

明日印刷スタートしなきゃいけないのに、決まってないことがこんなにある。
自分でコントロールできない仕事が多すぎる。
来た球を打ち返すばっかりで、全然クリエイティブな要素を追加できてない。
売上のノルマが達成できていない状況で、自分だけ「これ以上仕事受けません」は通用しない。ずっと罪悪感がつきまとう。

仕事が終わって、かわいい娘と過ごしている間も、
「あの件どうしよう？ああこの件もあった…」ばかりが浮かんできて動悸がして、

【ああ、こりゃ続けるのムリだな。限界だな。】とはっきりと感じた。

今なんとかなけなしのガッツで乗り切ったとして、その先に何があるの？
40代50代で、もっと上の統括する立場でこの状況に対応するの？
年齢を重ねるごとに重くなる売上達成へのプレッシャーを、なんとか切り抜けながら？
そんな人生って、たぶん私には幸せじゃないよね。

たとえ、そのストレスフルな仕事でたくさんお金をもらったとしても
そのお金で高級リゾートに行けたとしても、たぶん心からはくつろげない。
ずっと、仕事の不安を抱えながら、麻酔を打つように娯楽を消費することになるのではないか？

それなら、どんなに怖くても新しい場所に行くべきなんじゃないのか？
人生をちゃんと堪能できる会社に。

そんな感じで、12年働いて初めて、転職活動をはじめたのだった。

▪️転職活動やってみたけど…

転職エージェントのスピード感は、すごい。
お盆に相談をしたと思ったら、9月の1週目の夜はもう、面接で埋まっていた。

でも、たくさん紹介してもらった同業の会社をこれも経験だ！とどんどん受けていっているなかで、またしても壁にぶつかった。
同業の広告系・マーケティング系の会社で、書類が通るがままに面接を受けていって 会社に合わせてペラペラと志望動機をしゃべっていると、これでいいんだっけ？とふと思う。

この会社、本当に入りたいのか？
これ、同業のディレクター職だったら、同じことになるんじゃないのか？
締め切りに間に合うように各所の進行を管理して、各所の調整をやって、、って。それって思い切って転職してまでやりたいことなのかな？

▪️デザインと再会

そんなかなり忙しく本業と面接をこなしているなかで、
結構前にとまっていたデザインの副業案件が動き出した、と連絡が入った。
めちゃくちゃ忙しかったけど、【やりたい！】と思ってお受けすることにして、子どもが寝た後に夜な夜な対応していた。
会社に復帰してから副業もめっきりできなくなって、かなり勘がにぶっているなと感じながらも、イラレをいじりながらあれこれ試していく中で、あらためて思った。

やっぱり楽しいよ。やっぱりデザインを仕事にしていきたいよー。

なんか、美大に入ったわけでも無くて、ずっとディレクションだけしてる立場で、デザイン会社で修行したりもしてなくて
そんな自分がしっかりデザインを仕事にしたいなんて、アイドルになりたいくらい非現実的で身の程知らずの願いな気がしてずっとちゃんと向き合ってこなかったけど…

でもやっぱりどう考えてもデザインがやりたいんだもんな、私。なんて思った。

どうする？頑張ってみちゃう？ふ、フリーランスで…？まさかの？
ひえーー、こわいよーー。
でも、今の会社でのキャリアを描くよりずっとわくわくするんだよな。この正直な気持ちは大事にした方が良いのかな？

▪️自問自答

何がそんなに怖いのか、言葉にしてみる。
ストッパーとなってる気持ちたちは？

・せっかく正社員で12年も働いてきたのに、それを手放して微々たる額しか稼げなくなったら？
・お金を稼ごうと焦るあまり、せっかく好きなデザインを嫌いになったら？
・全然稼げなくなったら、夫婦の関係が対等じゃなくなるのかな？
・お世話になった会社の人たちに、恩知らずと言われたり失望されるのが怖い。切り出すの怖い。
・人の目がないと頑張れない自分、ずっと在宅だったら怠けすぎちゃわないか？
・デザイナーとしての実績も薄いのに、フリーになるなんて無謀？どうやって安定して稼ぐの？

なんか、こう書き出すと、動く前から考えすぎてるな、私…

もし友達に相談されたとしたら、こう答える。

ストッパーとなってる気持ちたちへ。

・せっかく正社員で12年も働いてきたのに、それを手放して微々たる額しか稼げなくなったら？
→その恐怖から逃れるためだけに、違和感ある仕事をあと25年間頑張れるの？我慢しながら？

・お金を稼ごうと焦るあまり、せっかく好きなデザインを嫌いになったら？
→1年間は、お金のこと気にしないでなんでもやってみる期間にしてみたら？そのために独身時代の貯金があるんじゃない？今こそ使いどきじゃない？

・全然稼げなくなったら、夫婦の関係が対等じゃなくなるのかな？
→夫は稼いだ額で関係を決める人じゃないし、自分が覚悟を持ってイキイキ生きてたらそれが一番家族にとっていいはず。

・お世話になった会社の人たちに、恩知らずと言われたり失望されるのが怖い。切り出すの怖い。
→切り出すのが怖くて数十年我慢して働くなんて、馬鹿げてる。誰のための人生なの？
あともし同僚が、やりたいことがあるって辞めたら、自分は失望なんてしないでしょ？ただ応援するだけでしょ。

・人の目がないと頑張れない自分、ずっと在宅だったら怠けすぎちゃわないか？
→フリーのデザイン事業部にせっかく在籍してるんだから、そこでコミュニケーションとったり、コワーキングスペース行ったり、出来ることはいくらでもあるよ。

・デザイナーとしての実績も薄いのに、フリーになるなんて無謀？どうやって安定して稼ぐの？
→それがわかるようになってからはじめようとしたら、何年経っても動けないよ。
成功例はいくらでもあるし、先輩たちはいくらでもいる。
良いと思ったことを真似して、ひたすら1年間行動してみて、それでもダメだったらまた考えれば？
スキルをつけてまた会社に転職したっていい。

おうおう、友達相手だと頼もしいな、私。

▪️これからどうする？

もし3月に退職するとしたら、あと6ヶ月しかないんだなぁ。
ただ日々をやり過ごす半年は長いけど、新しい生活を始める準備をすると考えるとすごい短い気がしてきた。やることがたくさんある。

まずは、ひとりで悶々としてないで、周りの人にこの気持ちを伝えてみようとトライしてみてる。

ミートキャリアっていうキャリアカウンセリングをやってみたり、好きなラジオに人生相談をしてみたり。

次は、
▪️デザインの勉強会に、もう一度復帰する！その相談を講師の人にする。
▪️デザインのミーティングに出られるように、特定の曜日を在宅にしたい旨会社にかけあう。

前の記事でも書いた「心おだやか」「心わくわく」の両軸を叶えられるよう、まずは動こう。

違和感を無視したままやり過ごすんじゃなくて、自分の望む人生に一歩ずつ近づけていこう。そのための勇気は、怖くても出さなければ。

そうやって、勇気を出して動いた自分が連れて行ってくれるところに、身を任せてみよう。

よーし、少しずつやってみるぞ！