「過去」に戻れるならいつがいいですか？
基本的に「未来」に行きたいと思って生きていますが、
たった1日だけは戻りたい日があります。

4月にWaterの「想い出」のMVの監督をしました。

この曲は、
自分が過去に戻れるそんな気がする楽曲でした。

寒くなると想い出して
桜が咲く頃には濃くなっていて

同じ季節に経験した綺麗に散った想い出。
まだ短い生涯の中で一番記憶に残ってる想い出。

時間は短かったけど
想い出は未だに微かに色落ちしたくらいで。

学校前で待ち合わせして一緒に教室へ行ったり、
授業が終われば昇降口前の階段で待ち合わせしたり、
僕は馬鹿だから同じクラスにはなれなかったり、
側から見れば、ごく一般的な学校生活のはず。

たまに着てた白い服。
白が似合う人。

この時間を表す表現方法はまだ見つからないまま、
言葉では伝えられない違う何かを探して、
あの時のまま大人になった。

はじめて会ったのはすごく寒い時期。
土混じりの雪が積もっていた日。
早朝のまだ暗い時間に家を出て
語学学校のへ向かったにも関わらず場所を間違えた。

離れの校舎の
バス停の近くにいたのが彼女だった。

昔から方向音痴で
Googleマップで検索はするのに
途中から見なくなって
思うがまま進んで違う場所に到着することがあった。
この、よくする自分の行動は嫌いでいたが
はじめて場所を間違えてよかったと思うことができた。

桜が咲き始めた頃。

よく言ってた「素敵」という口癖が
心地よくて好きだった。

「想い出」は自分の中にだけ
温度があり、色がある。

あのときの「時間」は、
「想い出」は、
忘れないようにしたい。

でも、

あの時最後に何を話したのかだけは想い出せない。


想い出の良いところは
「忘れてしまうかもしれない」という
「リスクがある」ことかもしれないですね。

想い出 / Water-Music Video-
4月11日(木)にYouTubeにて公開されました。

気持ちを込めて作りました。
是非見ていただけると嬉しいです。

https://youtu.be/BgxIqmvUMLU?si=W-07VmjjMKSvPFi6