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大好きなアパレルブランドがクローズすると聞いて

先ほど自分が大好きなアパレルブランド「RANDEBOOランデブー」が、突如3月末にクローズすると発表した。

RANDEBOOというブランド自体を知らない方でも、街中でこんな形のバッグを持っている人を見たことがある方は多いのではないか。

これは主力商品のBucket bag。新宿や渋谷に行くと、私はRANDEBOOのバッグを持った人を本当によく見かける。その度に心の中で「あ!RANDEBOO仲間だ!」と思いながら、その人が他にもRANDEBOOの商品を身に纏っていないか、つい気になって見てしまう。

私も一番初めにこのブランドで買った商品はBucket bagのブラウンだった。


RANDEBOOに出逢ったのは、私の妊娠が発覚した頃。妊娠すると行動範囲が狭まったり、食べたいものが食べられなくなったり。元々超がつくほどのアクティブ野郎で「日曜日の夜まで遊び倒すんだから!」という生活スタイルだった私は、急に自分の行動が制限され、知らぬ間にストレスを抱えるようになっていた。ゴロゴロと横になって過ごすことが増え、自然とSNSを見る時間も増えた。そんな時にいつの間にかRANDEBOOの新作を眺めて、「可愛い〜欲しい〜早く着たい〜」とニヤニヤすることが心の支えになっていた。

RANDEBOOはバッグの他に洋服や小物なども展開している。特に私はワンピースやコートが好みで、新作が出る度にRANDEBOOを創ったアパレルプロデューサーのseikaさんが自らインライで商品を紹介してくれる内容を細かくチェックしていた。

妊娠中は着れないけど、子どもを産み落としたら絶対着るぞ!と意気込んでインライを見ては、細かい部分も質問をし、「さぁ今回は何を買うのだ!」と自分に問う時間は至福だった。

RANDEBOOがまだ新宿に店舗を構える前。ポップアップストアを開催すると知って、仕事終わりにルミネに駆け込んだ。今は着れないはずのトレンチコートが気に入り、4万以上もかけて購入。すぐ近くに職場があって同僚がその辺にうじゃうじゃいるなんてことは忘れて、この時もニヤけを隠しながら家に帰った。出産日が近づくにつれて、恐怖が増す日々だったけれど、「産んだらあのコートが着られる!」と思うと、なんだか人生初の出産も乗り越えられる気がしていた。出産後、久々に家に帰り、初めてコートを着て街を出た時のことは今でも忘れない。「コートかわいい!どこの?」と友達に聞かれる度に「待ってました!」と言わんばかりに、全力でプレゼンをした。私のプレゼンのおかげで、RANDEBOOの商品を購入したり、RANDEBOOのSNSをフォローをした友人が何人もいる。私は昔から好きなものへの情熱が人一倍強い。今回に関しても、回し者だと疑われてもおかしくない程の熱量だったと思う。

その後、RANDEBOOが新宿ルミネに店舗を構えると知ったのは、感覚としてはあっという間だったように感じる。先述の通り、職場は新宿だったから、行こうと思えば毎日仕事終わりや昼休憩で店舗に行くことができる。でもさすがに店員さんに気持ち悪がられるのではと一応客観視もできていた私は、大体週1ペースで仕事帰りに店舗に行き、新作が出ては実際に目でみて生地の感触などを確かめていた。

途中で疑問に思った。これまで好きなアパレルブランドは確かにあったけど、こんなに身近に感じて、新作を毎回追いたくなるブランドは人生で初めて。商品が自分の好みだという前提はあるとして……他のブランドと一体何が違うんだろう?

ある日、ふと気がついた。それはRANDEBOOで働く人たちの顔を知っているからではないかと。何度も登場しているseikaさんを含め、プレスの方や店舗スタッフさんなど、私はRANDEBOO関係者のSNSをほぼフォローしていた。今この文章を書きながら、改めて字面が気持ち悪いと思う。

私はRANDEBOO関係者のSNSをほぼフォローしていた。

だから皆さんが普段どんな生活を送っていて、どんな想いで商品を作っているか、SNS上に書かれた言葉は全部読み尽くしている。Bucket bagのリニューアルで金具などを変えたことへの想いが綴られた文章にも目頭が熱くなった。こんな想いで金具が……、と。金具の一つ一つに想いを馳せられるブランドは、私にとってはここしかない。

そしてseikaさんに影響を受けた私は、いつしか家でお香を炊き始め、seikaさんのヘアスタイルが可愛いと気づいた途端に、今まで通っていた美容院を裏切り、同じ美容院へと通った。また気持ち悪がられると自覚しながら向かった美容室だが、美容師さんに「seikaちゃんがきっかけで来る人が多いんですよ」と言われた時は、昨日までビビっていた自分に「ほら見ろよ」と言い返したい気分だった。そんなのは建前かもしれないのに。今でも美容師さんには大変大変お世話になっている。

今でも通い詰めている表参道にあるsiki factoryさん
初めて行った時に嬉しくて撮影。

ここまで感情のままにRANDEBOOへの思い出を書いてみたが、挙げるとキリがない。私の家には大量のRANDEBOOのバッグの他に、コートやワンピース、Tシャツ、スカート、革靴、エコバッグと見渡すだけでもあちこちからRANDEBOOのロゴが顔を覗かせている。本当はノベルティーのマグカップもあったけど、間違えて旦那に割られてしまった。うちの旦那はよく物を壊すから、破壊魔と呼んでいるのだが、そんな破壊魔にマグカップを割られた時は本当にムカつきすぎて、頭がどうにかなりそうだった。

割れるなんて1ミクロンも思ってなかった時のロゴ入りの貴重なマグカップ。
頑張ってベビーカーでルミネに向かい、ノベルティーをもらった足でなぜか新宿御苑で撮影(笑)

先ほどサイトを確認してみたが、3月末のクローズだから、すでに公式ショップからは商品が購入できなくなっていた。買い足したかったバッグは、USAGI ONLINEでも在庫切れ。先日バッグを買い足すか悩み、「今度にしよ」という判断を下した自分をぶん殴って地球の裏側までぶっ飛ばしたい。

アイドルと同じで、アパレルブランドも推せる時に推しやがれ!買える時に買いやがれ!大好きなブランドを失う私には、こんな教訓が一つ増えた。


RANDEBOOさんが公式SNSで「今お持ちのRANDEBOOアイテムがある方は、沢山沢山これからも愛用いただけますと嬉しいです」と綴られていた。「沢山沢山」の部分にどれだけの人の愛情が込められているんだろう。

いま手元にRANDEBOOの商品があることが誇らしい。正直使い倒しすぎて、なかなかな見栄えのバッグもあるが、そんなの知らん!

私も沢山沢山、大切に着て、使っていこうと思う。

RANDEBOO、RANDEBOO関係者の皆さん、本当にありがとう!
またどこかでRANDEBOOの新作を見ることができたら嬉しいな。


「RANDEBOO」というワードを書きすぎてゲシュタルト崩壊するくらい、私からの想いを綴らせていただきました。


大好物のパイナップルの詰め合わせを 食べて幸せに浸りたい。