大切なものをひとつずつ捨てていた あたりまえという名の非常識のために 思いやりという名の自己犠牲のために 本音という名の嘘のために 何を捨て過ぎた 深く深く覗け その胸に空いた 虚しくも豊かな空白 お人好しの自分を存分に嘲笑い 過去を許し 捨てた破片を探し出せ 見つけられるのは自分だけ うるさいほどの静寂に浸りながら 外の色に囚われず その空白に色を取り戻せ 救えるのは自分だけ
願うほど、叶わない 手に入っていない欠乏感を抱いているから 執着するほど、離れていく 失うかもしれない恐怖を感じているから 安定を求めるほど、不安になる ずっと不安定だと認めているから 世界はパラドックス 人は見ている世界を信じているのではなく 信じている世界を見ている
あなたのために あなたのことを思って あなたが心配だから 容易く入り込んでくる 生温かい言葉 僅かに透けて見える棘は あなたは弱いままでいろよと言っている 奥行きのない優しさを受け取って 無力さを信じていた 罪悪感は捨てていい 偽りの、弱い自分から抜け出せなくなるから 自らの力を放棄させた自己への認識を疑え 思い込みで弄んで消えかけた、 あなたの深く優しい輝きは 燦然と解き放たれるのを待っている
人生に意味はない 良い、悪い 幸、不幸 そこにないのは、予め決められた意味 そこにあるのは、ニュートラルなひとつの事実と 人の数だけ膨れ上がった真実 意味をつけられるのは誰か 意味を選べるのは誰か くだらない人生 素晴らしい人生 決められるのは、選択できる自由に気づく者 変えていけるのは、選択できる自由を放棄しない者 すべてのことには意味がある
冷たさを隠して、優しくした 悲しいのに、笑っていた 弱いのを知っているから、強がった それでいい 祝福して、嫉妬した 決めたのに、諦めた 間違いだと気づいているから、言い聞かせた それでいい また手放せなかった また振り出しに戻った また変われなかった それでもいい ただ静かに、底光る自己卑下を拒絶せよ
こんにちは、アーティストのYUKIです。 普段は言葉をモチーフにしたアート作品を制作しています。 ここでは日本語による言語表現の一環として、 創作した文章を書いていきます。 詩でも小説でもない何か、 メッセージのようなものになっていきそうですが、 楽しんでもらえたら嬉しいです。 よろしくお願いします。 制作しているアート作品はこんな感じです。
