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Pixel4は君へ問いかける ~画角とは~

※ここから先に書くことは、Pixel4を使ってみての私の妄想を綴ったものです。まじめなカメラレビューなどではないことを記しておきます。

Pixel4のカメラ、前評判にたがわずスゴいです。ホントきれい。最高です。
スゴいんですが、スゴすぎて怖さを感じます。撮るたびに、構えるたびに、耳元に問いかけるGoogle神のささやき…「貴方にとって写真とは何ですか…?」(※幻聴です)

画角は思想

違和感の始まりは、前のスマホ(Xperia X)より広角が少し狭いことに気づいたことでした。
調べてみると、確かに狭い。Pixel4は27mm相当、Xperia X performanceは24mm相当。
最初、前の画角に慣れた身にはちょっと不便でした。今までより一歩後ろへ引かないと、様々なものが画角に入り切らないのです。記録として適当に撮りたい写真も、少し引いて構える感じになりました。

でも、この画角絶妙なんです。
ギリッギリ人間の有効視野範囲におさまる広さって感じで、写真全体を一枚の絵として捉えられるんですよね。
現代の35mm的な、スナップ標準画角っぽさを感じます。
前のXperiaめちゃくちゃ便利でしたが、撮る側の私が有効視野範囲外にあたるところを文字通り流し見状態で撮っていたせいで、日常的に撮ったものは本当にロクな写真がなかった。
画角を意識しない広さに甘えて、めちゃくちゃ適当に撮っていたんです。

ズーム=被写体の選定

今回Pixel4発表時、iPhone11pro等他機種と比較されて「なぜ超広角をやらなかったのか」と各所で取り沙汰されていましたが、Googleの説明は「望遠のほうが大事だなって思ったから」一択でした。なぜ望遠が大事なのか、それは、ズーム=被写体を選定する機能だからなのではないか。

望遠機能を使うとき、私たちは寄りたい対象を決めてズームします。上手く撮れるかは別として、心は何を撮りたいか決めている状態です。

つまり、Googleは、写真を撮る際に人間がやるべきミッションを「どの風景を切り取るのか選定すること」として、ズームに注力したのではないか。

そうなれば、超広角を採用しなかったのは理解できます。
広ーーい画角は記録の道具としてめちゃくちゃ便利ですが、センスのある人以外は写真の打率が下がりやすいと思います。理由は単純で、「何を撮りたくて撮ったか、意図が分からない写真になりやすいから」です。
自分が広角レンズでひどい写真をたくさん撮っているので、これは骨身に染みて分かります。この世の真実です。

デジタル写真が当たり前になって久しい今、「撮るだけ撮って貯めこんで二度と見ないゴミ」化する率が上がってきてしまったように感じます。
Googleが、こういう「ゴミデータ」をなるべく減らして、「ちゃんと後から振り返って見る大切なデータ」として写真が存在してほしいと思って、「意図を持った写真を撮ってね!」という仕様にしていたら、エモいな、素敵だな…と思います。本当に妄想でしかないですが。
たぶん次世代のPixelで絶対超広角入ってくるから。絶対。

妄想ついでで書くと、GoogleがこのPixel4を使って「人が大体何にフォーカスして写真を撮りたいか」を学習した上で、この先の世代で「超広角レンズ+オートフレーミングAI」をやってきたら…とか考えると震えますね。ここまで来たらいっそやってほしい。

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