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るんたった村

2000年を過ぎた頃から、世界は急速に混沌とした世界へと進む事を、メイはまだ知らない

2017年メイに世の中の闇の情報が飛び込んでくる

心の中がざわつきながらも、どうしたらいいのかわからない

2020年お正月、この3年のざわつきが、確信となったメイ

数日後、メイの夢の中に猫耳の巫女が現れた
私は猫神と呼ばれる者です
私の元へいらっしゃい

そこはどこですか?

ここよ、とメイに映像を見せる
そこでメイは目が覚めた
 
あれ〜?なんだったんだろー?
夢に出てきた猫神さま綺麗だったな〜
そういえば私の元へ、ってどこだ?

1ヶ月後、世の中の窮屈さが増し増しになってきてメイはここに居たらダメだ!と思った
自分の身を案じた
両親には何を言っても聞き入れて貰えず、
仕方なく、メイは仕事を辞めて、マンションを引き払い、親に別れを告げ、猫神さまが言っていた場所を頼りに移動した
誰に聞いたでもなく、メイには場所がわかったのだ
第六感が働いた?かのように。。。

たどり着いた場所は、海があり、森があり、畑があり、かなり長閑で空気も澄んでいる
逆にコンビニもなければスーパーも病院も銀行もない

メイ、よく来たわね
ここは、るんたった村と言うのよ、と
猫神さまが出迎えた

ここにはまだ誰もいないわ
食べ物は果物や畑、田んぼもあります
自然のものがあるから、後はあなた達でなんとかしなさい

なんとかって、、、、
え?あなた達?まだ誰か来るの?

待っていれば来ますよ、と猫神さまが微笑んだ
私は長年、ここで誰にも知られないよう結界を張っておりました
私は暫く休みます 後は頼みましたよ
また3年後に会いましょう と言って消えた

メイは何をどうしたらいいのかさっぱりわからないが、ひとまず丸い形の家らしき場所で落ち着く事にした
メイは貸し農園で野菜などを育てていた経験があるので、早速畑へ行ってみた

3日後、ひとりの青年が村に来た

あら?あなたも呼ばれて来たのかしら?
私はメイよ、よろしくね

僕は圭 君も呼ばれたの?

そうよ 猫神さまは暫く休むと言って消えたわ
後は私たちでなんとかしなさい、って

なんとかしなさい、って、、、、誰だってそう言うだろう

辺りを見回すと果物や稲、野菜などが育っている

圭は、じゃぁ僕は釣りでもして魚ゲットするよ
えっと、家は。。。

あの丸い形のとこよ
空いてるとこを使ったらいいんじゃないかな

へ〜、可愛らしい家だね〜

翌日、メイの父親と同じ年代の男性が来た
私は平蔵といいます
前は東洋医学の医者をしておりました

メイと圭は出迎え、状況を説明する

平蔵も空いてる家に身を置き、漢方の原料になるものを探しに出かけて行った

翌日から、学校の先生をしていたカイト
美容師をしていた春生
料理研究家のマナミ
スポーツクラブを経営していたシュウ
音楽家のルミとローリー
芸術家のサニーが、続々と集まって来た

みんなそれぞれ猫神さまと繋がった者たちである

一気に賑やかになったるんたった村

ここには、政治もなければ、リーダーなどいない
お金というものもない
皆それぞれに自分の得意な事をして、助け合い
そして干渉しない距離感で好きな事をして楽しんでいる
普段は皆バラバラに行動しているが、誰かが、宴だぁ〜などと叫ぶと、みんな集まってくる

早起きな者もいれば、お昼頃におはよう〜って出てくる者もいる

森の中から動物達も顔を出すようになった
時折、妖精たちも姿を現したりして大層賑やかになった


あれから1年が経ち、今日も平和で楽しいるんたった村


あなたもるんたった村へ訪れてみませんか


この物語は下記の物語へ繋がる


丸い社会に移行したい。毎日自由に笑って過ごせる環境に。