【〝New Yorkerとして住む〟ことを、諦めることを辞めよう】
と思ってからは、俄然、前向きに動き始めた途端、思わぬトラップに引っかかり落とし穴に落ちて、再び低いテンションの底に突き落とされた。

さらに、2021年に、負のスパイラルから抜け出したくて、2回の引っ越しをし、大勢の諭吉さんがいなくなったのだが、そこに追い打ちをかけたのが、2022年から2023年にかけて、過去2箇所の、そして現在住の自治体や役所から、保険やら住民税やらの請求が続々と届いた。

完全に忘れていたものや、一部はわかってはいたのだが、引っ越しが続いてバタバタしていたことや、負のスパイラルをグルグルしていたので、ほったらかしにしていたのだ。
さらにコロナ禍で延び延びになっていた長男の結婚式が決まり、NYに向けてコツコツと貯めてきた貯金が底をついた。

渡米どころか、もう飛行機にも乗れなくなり、移住だの語学留学だのは、
またしても、遥か彼方に飛んで行ってしまった。
けれど、私のテンションは下がらなかった。
無くなったのならまた貯めればいい、がむしゃらに働けばいいだけの事。
何もしないで野垂れ死にを待つより、よっぽどマシだ。

人は決断すると、へこたれず前向きに動けるものなのだなぁと、実感した。