02_自分にかけた音大卒という呪いとそれを解く魔法_前編

この前、仕事をほぼ定時に上がって眉毛サロンに行ってきた。予約は19時半からだ。完全予約制のプライベートサロンなので、予約時間5分前にお店のインターホンを鳴らすことを目標にしているのだけれど、いつも10分前についてしまう。よって、お店の前で5分ほど待ちぼうけするのだ。大体ネットサーフィンをして時間をつぶすが、結構な住宅街の中にあるのでただの不審者である。だれか私に、ぴったり5分前に到着するスキルを分け与えてほしい。

‥と、下書きに残したのが3週間前…
なんとなく文章が決まらず塩漬けにしてしまった私を許してほしい。


前回の投稿も閲覧ありがとうございました。
なんと「スキ」が60件以上‥!驚きとうれしさとありがたさでドキドキしています。フォローもありがとうございます。
暖かな反応をモチベーションに、今日も書き進めていこうと思います。

今日のテーマは
音大卒OLが直面したクラリネットを再開するまでの障壁

その中から障壁の根幹ともいえる、「呪い」について書いていきたいと思う。呪いなんて大げさな。そう思われる方もきっと多いだろう。しかし私が感じていたのは間違いなく呪いであり、クラリネットを再開できたのは呪いから解放されたからなのである。では、その呪いとは何なのか。それを解く魔法は何だったのか。自分なりの考えを記していきたいと思う。


呪いから解放された姿

まずは結論を。ということで今現在の私の練習スタイルを書いていこう。

練習頻度:2~4回/月
練習時間:2~3時間/回
所属  :社会人吹奏楽団・社会人室内楽団(都内)
本番  :4回/年

つまり、1~2週に1回楽器を出す程度なのである。そしてそれは大体が楽団の練習タイミングである。基礎も曲も練習せずに楽団の練習に行き、一人初見大会。何度かあるリハーサルで形にするということである。たまに、ほんっとうにやばいときは2時間程度コソ練をするけれど。

本番は吹奏楽が年2回と、室内楽が1回、たまたま依頼いただいたショッピングモールでの演奏が1回。

「はぁ?そんなふざけた練習頻度で本番吹けんの????」
そんな声が聞こえてきそうだ。怖いので怒らないでほしい。
確かに、ちょっとごまかすところもあるし学生時代のクオリティを出せているかというと出せているわけがない。だけれど、自分にとっては無理なくクラリネットを続けていける頻度だったのだ。(ちなみに学生時代もどちらかというと劣等生だったのでもしかしたらそんなに変わりがないかもしれない。)

そして、やってみたら意外とできたというのが感想だ。

呪いとは何だったのか

今でこそ適当に、(ここでいう適当というのはテキトーではなく適当だ。)クラリネットと向き合えるようになったのだが再開するまでの6年間は強弱はあれど以下の呪いにかかっていた。

クラリネットをやるなら最高の演奏をすることが必要最低条件であり、できない場合は楽器の音を出すこと、ましてや人前で演奏をすることなど論外である。

クラリネットに限らず、音楽は人に楽しみを与える力を持つ。ではその楽しみはどのようにして与えられるのか。私は最高のクオリティでないとそれは果たせないのだと思っていた。ましてや音大卒なのにクオリティの低い演奏をするなんて、学校にも師匠にも泥を塗ることになる。それが私を苦しめる呪いだったのだ。

※あくまで私が私にかけていた呪いだ。音楽業界に対する私の思想ではないということだけ弁明しておこう。

①毎日練習しないと最高の演奏はできない

楽器をやっている人であれば経験があるだろう。体調を崩して3日間吹けなかったのでなんだか調子が違うな。旅行に行っていて1週間吹かなかったので発音が悪いな。○○○○で1か月吹かなかったので…大小あれど、少しの期間楽器を触れずにいると違和感が出てくる。

社会人1年目の私は、新人研修が終わりやっと楽器に触れたのは5月ごろだっただろうか。前回の投稿で述べた、感動体験をしたころだ。十分に楽器練習ができていたのは2月ごろまでだったから2か月ほど間が空いたことになる。

カラオケに出向いて1音を出した瞬間、「やっぱりな」そう思った。そして、これから毎日練習することが不可能だと分かっていたことからクラリネットを再開することはハードルの高いものに思えてしまった。

毎日練習ができないのに、これ以上クラリネットがうまくなることなんてない。最高の演奏は、できない。

②OLをしながら最高の演奏はできない

それでも、再開することを諦めたわけではなかった。地域の社会人吹奏楽団を適当(ここでいう適当は、テキトーである)に選び見学に行き入団した。とにかく、合奏ができればそれで良いと思っていた。しかし、納得のいく演奏をすることは叶わなかった。だれが悪いわけではない。だけど、理想とのギャップに苦しめられることになった。

団の練習になかなか人が集まらない。
人が集まらないから、その場にいる人だけで練習をする。
次はこの前いた人がいないから、1から合わせなおす。
このループである。もちろん私が参加できないこともあった。

とにかく縦が合わない。音程が合わない。曲にならない。

結局、本番を待たずに退団してしまった。今思うと非常に迷惑な話である。そしてその出来事は呪いをより一層強くした。


一言でいうと、すべては自分の余計なプライドが邪魔をしていたのだろう。
毎日楽器を吹けなくてもクラリネットは続けられるし、
最高の演奏をできる環境は探せばいくらでもあるのだ。

でもそれに気づくことができなかったし、方法を探すこともしなかった。自分の今と向き合うことが怖かったのだ。

03では何を書くか

本当は今回で呪いを解く魔法まで書いてしまおうと思っていたのだけれど、長くなってきたので次回へ持ち越そうと思う。
なんだかこの記事ですでにほとんどネタバレをしている気もするが、過去の私と同じように悩んでいる人がもしいたとき。前向きになれるような、そんな記事にできるようにしたいと思う。

次はこんなに期間が開かないようにしよう。

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