マガジンのカバー画像

仁平幸春の考え

487
制作に関する考え、その他雑感を綴っております
運営しているクリエイター

#染物

レース“文様”の和装についてあれこれ

当工房では、アンティークレースをモチーフにした和装の「文様染め」をしており、それは当工房…

月が好きです

私の制作する作品には、割と頻繁に月が出てきます。 私の月への嗜好は、中学生の頃からです。…

フォリアのレース文様の和装

当工房では、1999年頃からアンティークレースを「染の文様として和装に取り入れる試み」をして…

手作り品や、伝統系では事実ではないロマンチックなものがウケる傾向があります・・・

工房構成員たちと話をしていて・・・ ++++++++++++++ 手作り品や、伝統系では事実ではないけ…

伝統工芸の専門家といっても分からないことは分からないもので

伝統工芸系といっても、分野が違うと「全然分からない」ということは多いものです。 当然私も…

汎用性のあるものは強い個性を持っている

私の制作する着物や帯、その他染色品は、一見、個性的で使いにくい、他のものと合わせにくいの…

工房で制作する染色品の色彩について

フォリア(当工房)で制作している染色品の色味は、非常に渋い色調から、草木染のようなナチュラル系の色調、西洋系ハイファッション系の色から、ケミカルな色まで幅広く使いこなしますので、業界の詳しい方々は「色に困るとフォリアへ」ということでご注文をいただくことが多いです。(他所では断られるような変わった素材なども良くご相談いただきます) 染料も、化学染料、天然染料どちらも使いますし、顔料や墨も使います。 フォリアでは、いろいろな色を使いますが、私が常に気をつけていることは「その色

和装だから目立ったのではなく着る人が良かったのです

ノーベル賞授賞式に羽織袴姿で参加した本庶佑さんが、存在感があって素晴らしかったと話題です…

絶対的に正しい色は存在しない

何かを制作するにあたって、そこに使う色はあらゆる選択肢がありますが、私は色というのは、最…

プロの仕事に偶然などないですよ

上の写真の布は、イラクサの布に、ロウを使った染色技法で独特のニュアンスを出したものです。…

本当に自由なら必要な抑制が働くもの

ウチでは文様染の、例えば友禅の仕事などの場合、配色にあたって「むやみに色数を増やさないこ…

「仕上げ」の見極めはむづかしいですね

「仕上げるべきものと、そのまま残しておいた方が良いもの」が 作品の仕上がりだけでなく、制…

手作りという魔法は無い

私は、現代において「手で作る必然のあるもの」によって「いわゆる手工芸品」では到達出来ない…

伝統の現代的表現は、水で薄めたようなものではない

昨今の 【伝統文化の、現代的解釈】が 【まるで古典を、水で薄めただけのもの】 のような感じが多くて、私には良く分かりません。 その他 【古典の形式に、現代のコンテンツを入れただけ】 これも、必然が無いように思うのです。 そういう流れには全力で逆らいたいですね。