マガジンのカバー画像

仁平幸春の考え

487
制作に関する考え、その他雑感を綴っております
運営しているクリエイター

#仁平幸春

絵画と文様の違い

芸術とデザインの話はこのnoteに書いた事がありますが (下のリンクの記事の、中頃あたりから…

“株式会社 伝統”という企業に雇われているサラリーマンみたいなものになっている感…

伝統に関わる仕事をしている人の多くは、経営者であっても(仮名)“株式会社 伝統”に雇われ…

フォリア工房のムラ染系の仕事について・2

*トラ目染* こちらも「全面ロウムラ加工」と同じように、工房内での通称がそのまま業界の通…

カメラは好きだけども、いわゆる写真作品にはそれほどのめり込めないわたし

わたしは、カメラやカメラのレンズのマニアではないですが、好きではあります。 カメラやレン…

作品を観て嫉妬を感じる時

分野を問わず、創作に技術や発想はもちろん大事なわけですが、嫉妬する程にその作品に揺さぶら…

現代美術疲れ?

最近、近代絵画の展示会や、博物館などにある国宝をまとめた展示会に、以前とは違う熱気を持っ…

方法論や技術のレベルが上がると全体の底が上がるけども、真のオリジナリティを持つ人の数が増えるわけでもない

表題で、言いたい事が終わってしまった・・・ そうはいかないので、以下駄文。笑 これはどの分野でも同じだなあと思うのです。 例えば・・・ エレキギターの音は実に多様ですが、大まかに言えば、クリアートーンの良い音、クランチの良い音、歪んだ音の良い音などがあり、さらに細かく、ギターのメーカーの違い、ギターのパーツの違い、ギターアンプの違い、その他いろいろな違いで大きく音が変わるので、多様な音の分だけの「良い音」の価値観があります。 エレキギターの音には実にいろいろな種類や

幸福な人には効かない

自分の気に入らない、認めたくない相手に対し、どんなに自分なりの正義を振りかざし、自分の都…

スゴイ人が沢山いるのを知るのが嬉しい

当工房では、仕事中に、アマゾンオーディブルで小説を、アップルミュージックで音楽を聴くので…

防衛費を減らして伝統文化を助成しても意味がありません

以前、三味線に関連する伝統技術が滅びそうだという事で、政府は補助するべきだ!と主張する人…

フォリア工房のムラ染系の仕事について・5

今回は、生地に染料や糊やロウを蒔いて、蒔絵などで言う「砂子」のような効果を出す仕事を紹介…

フォリア工房のムラ染系の仕事について・4

*墨洗い流し加工* こちらは、墨や顔料で生地を染めた後、布を水に充分に浸け、それからブラ…

フォリア工房のムラ染系の仕事について・3

*ムラ雲絞り* 当工房では、工房内の通称でそう呼んでおりますが、絞り染業界で言われている…

フォリア工房のムラ染系の仕事について・1

*全面ロウムラ加工について* 「全面ロウムラ加工」というのは主に「白ロウ」という、防染力が弱めのロウを生地全面にベッタリと置いて、その上から染料を擦り込み、ムラ加工をする事です。 着物の表地ならだいたい38cm幅×13.5mぐらい、名古屋帯なら36cm×5.5mぐらいの長さ全部に、白ロウをベッタリと置きます。 その際、着物なら白ロウは2kg程度、ロウを取るためのわら半紙は500枚程度使います。 一度目の仕上がりが今ひとつの場合は、再度、同じ加工を繰り返します・・・実に