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アルバム「Shikisai」セルフライナーノート

アルバムのタイトル曲「Shikisai」、制作中の一番最後にできた曲です。
この曲の最初の芽ができた時に、今まで作ってきた曲たちが繋がっていくような気がしました。
そして、今までにない新しい感覚があったのです。
一つの作品にまとめてみよう。
この曲がアルバムを作るきっかけとなりました。



このアルバムは四季と色彩を巡る一つの物語になっています。
今日はその物語の秘密を少しだけお話しします。
季節は春夏秋冬と進んで、そして最後にまた新しい春へと続いていきます。
それぞれの曲の中に色や光を探してみてください。

1. 秘密の庭

小川の流れ、小鳥のさえずり、風で葉が揺れる音、樹々の間から差し込む柔らかな光。
自分だけの心の庭へ入ってゆく。物語のはじまり。

2. 小さな水彩画

美しい色のにじむ水彩画。
閉じられた箱庭的世界。

3. 波紋

静かに広がる大小の波紋。
小さな湖に映る風景がゆれる。

4. echo

響きの中に溶け込んでいくように。
ピアノの響きを繋いでつくった曲。

5. 雨が降っている

いつまでも降り続く雨の音。
大きくなったり、小さくなったり。

6. melancholic

アルバムの中で唯一叙情的な曲。
物憂げな旋律。

7. fall

秋、樹々の緑が赤や黄色、オレンジ、茶色にかわっていく。
やがて葉を落とし、モノクロの世界へ。
移り変わるもの、消えていくもの、続いていくもの。

8. In the haze

音もなく霧が下りてくる。
気がつけば真っ白な霧に包まれて、目に見えていたものが曖昧な世界になってゆく。

9. 銀色のこども

雪原でこども達が遊んでいる。雪の光に照らされて銀色に輝く。
やがて細かい雪が降り、白銀の世界へ。その中でこども達は遊び続ける。
こどもと思っていたものは妖精か悪魔か。 

10. 雫石

サボテン(ハオルチアオブツーサ)
光にかざすと透きとおった葉が雫のように見える。
穏やかな午後の光の中、雫石の中に閉じ込められた世界。

11. Shikisai

色彩、四季彩。
変わっていくもの、混ざり合うもの、新しく生まれてくるもの。
つづいていく物語。



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