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雪割納豆のあれこれ⑬納豆菌・バチルス ズブチルス、オール山形県産!

バチルス ズブチルス、何かの呪文のように聞こえるかも知れないが、納豆菌の学名になる。納豆菌は枯草菌の1種、枯草菌とは、土や植物に普遍的に存在する細菌で、その1つの納豆菌を利用して、日本人は古来から納豆を食べてきた。日本では、縄文時代中期から大豆の栽培が始まり、縄文晩期に稲作が伝えられたと言われる。大豆と稲藁の併存は、各地に納豆の発祥伝説を生み、長い年代に渡り、日本人に愛好されきた。そして、日本独特の伝統発酵食品として、現代にひき継がれている。古来の納豆造りは、煮豆を稲藁で包み、稲藁に寄生した納豆菌で発酵をさせる、いわゆる藁つと納豆である。明治時代末期から大正初期にかけて、純粋培養の納豆菌の研究が始まり、藁つと納豆製造の補助役として、徐々に普及が始まった。昭和初期から戦前・戦後の時期を過ぎ、高度経済成長期を向かえ、科学的な製造と大量生産時代に入り、稲藁に寄生する納豆菌から完全な純粋培養の納豆菌へと変化していった。現在では、古来の藁つと納豆の製造は、ほぼ行われていない。藁つとではなく、稲藁の納豆菌を使用した、クラフト納豆は製造している方がいる。ご興味のある方は先のリンクを見ていただきたい。
それでは、雪割納豆についてお話していく。雪割納豆で使用する納豆菌は、山形県上山市で製造されている高橋菌である。高橋菌は宮城野菌(宮城県)・成瀬菌(東京都)と並び日本三大納豆菌と呼ばれている。その他に大手製造メーカーが自社で純粋培養した菌がある。日本全国の各製造者が、様々な納豆を販売しているが、中小メーカーのほとんどは、3社の種菌を使用している。納豆菌は納豆菌でも、各社の納豆菌の性質が異なり、出来上がる納豆の糸引きや風味などに特徴があるため、各製造者が長年の経験を元に、使用する菌を工夫している。単体で使ったり、ブレンドして使ったりと、納豆の仕上がりに違いがでる事も、魅力と面白さに繋がっている。ゆきんこの雪割納豆は山形県産の納豆菌と山形県産のお米と山形県産の大豆とオール山形で生産をしている。本日は納豆菌について、少しお話しました。菌だけでもなかなか、奥深さがあります。本日はこのへんで、お読み頂きありがとうございます。
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