花言葉の勉強 〜伊波杏樹さんの描く美徳とは〜

春爛漫。花咲く季節。
春がやってくる度に、伊波杏樹さんを推し始めた頃を思い出す。
伊波杏樹さんの愛する「花」に囲まれた輝かしい季節を謳歌しながら、私は最近になって花の勉強をし始めた。


京都御所 迎賓館南側 ハクモクレン


京都御所 中立売御門 シモクレン


モクレン
花言葉 「崇高」「威厳」


昨年7月。東京池袋のサンシャイン劇場で上演された舞台「Arcana Shadow」。
伊波杏樹さんは、この物語の重要な役柄「蘆屋道満の式神『望月(あらまほし)』」役に抜擢された。
物語の終盤、望月の本当の正体が明かされるシーンにて、2つの花が登場する。

ひとつは「藤の花」、そしてもうひとつはこの「木蓮の花」である。
藤の花はタイトルの伏線回収だったりラストシーンでの演出だったりで、随分と明示的にあしらわれている反面、木蓮の花は「目に見えるもの」としてあしらわれているものではなかった。
望月の前世 ―――――― それは木蓮の花。

"音のない"寂しい冬に心を焦がし、血で血を洗う戦火に身を焦がし、彼女は何より「身も心も暖かくなるような春」を待ち望んでいた。
千数百年の時を超え、木蓮の花は今年も京の都で花弁を開く。そこに込められた想いたるや、あの舞台を観に行った者ならば想像を絶する筈である。

基本、こういった花見ではその花の花言葉に、伊波さんの人物像をトレースするように観察をする。
モクレンの花言葉は「崇高」「威厳」。
望月、紫、そして"木蓮"として舞台上に生きた伊波杏樹さんの姿は、まさにその言葉がピッタリである。



万博記念公園 チューリップの花園


万博記念公園 チューリップの花園


チューリップ
花言葉「愛の告白」「思いやり」


この文字の並びにピンと来る人も多いはず。
愛と想いやり」って、まんま伊波杏樹さんじゃあるまいか。
伊波さんが創り出す世界観というのは、基本軸に花とか色彩とかが据えられているもので、こんなにも色彩豊かで「花の代表格」のようなチューリップは伊波さんを語る上では"ハマり役"なんだろう。
極めつけにこのチューリップ、伊波杏樹さんの好きな花でもある。
こんなにも色とりどりの花を咲かすチューリップは、伊波さんの変幻自在な演技のように「沢山の花言葉」を持つ。

花言葉自体が諸説あるものとして前置いておくが、チューリップには色毎にこういった花言葉が存在している。

  • 赤:「愛の告白」

  • ピンク:「誠実な愛」

  • 黄:「正直」

  • 紫:「不滅の愛」「気高さ」

変幻自在にして、花のシルエットも「剣を携えた二角帽の騎士」のように端正。こうやって想い溢れる言葉を沢山持っている伊波さんが、このチューリップの花に想いを寄せてるというのも、必然めいた何かを感じざるを得ないのである。



花博記念公園鶴見緑地 バラ園


万博記念公園 平和のバラ園


バラ
花言葉「愛」


言わずと知れた花の代表格ではあるが、伊波杏樹さんにとってもかなり縁のある花のひとつである。
時は遡り2019年。
Aqoursの大切な仲間の1人として深い交友関係にある逢田梨香子さんが、ソロデビューをした時の話。


この白いバラの花言葉の1つに、「心からの尊敬」というものがある。
まるで姉のように、そしてリーダーとして矢面に立つ姿を献身的に支える参謀のように、いつも傍にいてくれた逢田さん。
そんな逢田さんのハレの日に白いバラ。メンバー愛に溢れた伊波さんらしい粋なプレゼント。
いや、伊波さんのことだから「こうしたら粋だろうな」と行動してるわけでもなく、純度100%の愛情がすんなりとバラの花として形を変えたのだろうと。
つまるところ、伊波さんが培ってきた花言葉におけるセンスは卓抜したものがあるのだろう。

これが、伊波さんが向ける大好きな"りこちゃん"への愛。
何十年も続いていて欲しいな、こういう関係。


ヒューリックホール東京 2023年5月28日
EX THEATER ROPPONGI 2022年12月25日
ヒューリックホール東京 2022年7月23日


そして、過去の伊波杏樹さんの単独ライブを回顧してみると「伊波さんがいな民に贈った」フラワースタンドにも、バラの花がそこにあった。
念入りに思い返しても、毎公演欠かさずフラワースタンドにバラの花があしらっていたのは間違いない。

一般的にもバラの花は「最大限の愛の形」として捉えられている花であるだけに、ファンの皆さん ―――――― いな民に最大限の賛辞と感謝を伝える伊波さんの姿勢が本当に愛おしい。

これだけの愛を注いでもらって現場に立ててるのだから、自然とその愛情に「歓声で応えたくなる」。
「言葉と花」で彩られた大切な空間を、何十年先も未来永劫続かせるためにも「愛と想いやりのキャッチボール」を続けていきたい。



京都府立植物園 観覧温室
神戸布引ハーブ園


自ら時間を作って花と向き合う時間を作って過ごした2024年の春。
精神的にもなかなかしんどかった時期を、真剣に花と向き合ったことで心の平穏を取り戻したのかもしれない。
私のとっておきで自慢の推し・伊波杏樹さんの美徳を少しでも感じ取ろうと取り組んだことが、結果的には自分の心を救ったことは、今後長い人生を歩む上でも糧になったのは間違いないだろう。

今読んでるそこのあなたも、何気ない「花」が迷える自分を救ってくれるのかもしれませんよ……?


2024年4月11日
中井みこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?