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【起業編】2021年の走り方

介護保険外の在宅介護サービス「プライベートヘルパーイチロウ(PHイチロウ)」を運営している株式会社LINKの水野です。

今日は1月1日、今年1年の走り方を書き初めのように綴りたいと思います。

2021年の報酬改定

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まずは、イチロウを取り巻く外部環境について。
今年4月には3年に一度の介護報酬改定が行われます。昨年決まった内容として0.7%改定が決まっています。これまでの改定よりも上がり幅の少ない改定となりました。

既存の99%の介護保険事業所が、この3年毎の改定で経営方針を変えたりと一喜一憂しています。これによって影響を受けるのは、介護サービスを利用する要介護者やその家族、介護をする介護士の方々です。

介護サービスは制限され、どんどん利用しにくくなり顧客ニーズから離れた形になっていきます。介護士の給料は、頑張っても頑張らなくても変化することなく、努力する介護士が報われない世界は続きます。今回の改定においても、大きな変化はなく現行の仕組みが継続していきます。

2021年度介護報酬改定、改定率はプラス0.07%

介護保険ではできないこと

これまで度々書いてきた内容ですが、
現行の仕組みではできないことが2つあります。

1つ目は、サービスの品質を軸としたサービス提供体制が作られないこと。
現行の仕組みでは、サービス品質が高いことで単価が上がることはありません。正確に言うと「品質を上げるための勉強会を定期的に行っている」「職務規定が作られている」「介護福祉士(国家資格)の割合が高い」などの品質を向上されるための要件を満たせば、報酬単価に対しての加算があります。しかし、サービスの品質に対して直結しているかは測られないため、決められた要件を満たすための書類を作れば加算が受け取れるようになっています。
この品質に直結しない取り組みで取得できる加算をとることが重要になります。

そして、加算を取得するよりも重度の要介護者をケアすることの方が経営的に潤います。そのため、介護事業者は重度の高齢者の獲得競争と品質に直結しない書類作成にエネルギーを使います。

サービス品質の向上ではなく重度者の獲得と書類作りが使命になり、要介護者の体験価値は低いままとなっていきます。

2つ目に、根本的な介護士の賃金改善が行われないことです。
これは、介護士が社会保険制度の中で働くことを義務付けられているから仕方のないことですが、どんなに良いサービスを提供しても、親である介護事業所に入ってくる報酬が変わらないため、賃金も変わらないということです。努力しても努力しなくても介護報酬は一緒、賃金も大きく変わらないのが今の介護士が働く環境となっています。

処遇改善加算や特別処遇改善加算などの賃金改善を行うための加算も新設されてきましたが、介護士が満足のいく賃金改善が行われているとは思えません。

イチロウが成すべきこと

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介護保険ではできない「サービスの品質を軸としたサービス提供体制」と「介護士の賃金改善」。
私たちは、この2つがこれからの介護にとって重要だと思っています。

高品質なサービスを提供して、それに見合った対価を得る

お客様へ高品質なサービスを提供し、提供したお客様からの評価を軸に正当な対価を得ることができる。この世界では、要介護者も高品質なサービスを受けることができ、介護士も努力に見合う報酬を得ることができます。

この当たり前のようで当たり前になっていない仕組みを、イチロウを通して介護の世界で実現したいと思っています。その先に、年収1,000万円の介護士の輩出があると思っています。

今年1年の走り方

PHイチロウ事業概要 vo4.5  (8)

現在、イチロウは名古屋と東京の2拠点で、オーダーメイド介護サービスを展開しています。

今年は、まずはこの2拠点で、高品質な介護サービスを提供し、それに見合った報酬を介護士へ支払うモデルを構築します。

そのための5つの仕組みを作ります。

1. たくさんの介護士の方々にイチロウへ登録してもらう仕組み
2. 介護士の技量等を測定する仕組み
3. お客様から評価をもらい情報を蓄積できる仕組み
4. 評価に基づいた介護士のキャリアアップの仕組み
5. 高品質なサービスを提供するための最適なサポート体制の仕組み

5つの仕組みを6月までに完成させ、10月から横浜や大阪などへエリアを拡大させる。法人用やセラピスト向けのイチロウも構想にはありますが、まずは、イチロウのど真ん中の機能を作っていきます。

イチロウの「オペレーションチーム」「マーケティングチーム」「システム開発チーム」で協力し達成していきたいと思います。

様々な方が、様々な方法で介護をより良い方向へ導こうとしています。前半で課題にした介護保険サービスも、少しでもより良い方向へと審議され続け今の形があります。現場で介護事業を営む経営者も、働く介護士などのスタッフもみんな頑張っています。

私たちは、介護保険の中心からではなく、介護保険外サービスとして外側からより良い介護環境を作っているよう努力していきます。

数年後には、私たちのサービスが評価され公費が投入される世界を目指して、今年1年は、4拠点でたくさんの方々にイチロウの高品質な介護サービスを利用していただけるよう努力していきます。

私たちが目指す「介護する人も受ける人も幸せな世の中」へ近づけるように。

今年も200%で走り抜けていきます!!

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