優等生の名残(無意識の欠片#1)
「わからない」ことが不快だ。間違えることと同じぐらい、「わかっていない」と人に思われることを恐れている。それは優等生であることに居場所を見出した、小学校1年生のわたしの名残。
幼稚園の頃、いつだって言葉にならない欲望を抱えていた。もっと大人に注目されたい。特別扱いされたい。度のきつい眼鏡をかけていて、ひょろりと背が高く、声の小さな女の子。たくさんの元気な子たちであふれる幼稚園で、決して目立たないわたしは、大人の寵愛に飢えていた。
小学校にあがったとき、ルールが変わったのを