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ヤニから始まる不思議な関係

こんばんは、ウパシです。
皆さんは煙草を吸われますか?
私は吸いません。気管が弱いから絶対合わないし、煙草を吸うようになると煙草代が馬鹿にならないので。
部屋も臭くなっちゃうしね。

以前は吸ってる人を見るだけで嫌悪感がすごかったんですが、私の親友の一人が愛煙家で喫煙マナーがいいので、そこからは煙以外は平気になりました。

さて、今回ご紹介するのは今時珍しい、煙草がテーマの作品『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』。


山田さんは佐々木さんの癒し

いつも仕事で疲れてクタクタの佐々木さん。
そんな彼の唯一の癒しは、帰りに立ち寄るスーパーの2番レジにいる店員・山田さんの笑顔。

私は買い物に行っても特には「この人がいいな」と感じたことがないし、会話が面倒で大体はセルフレジに行くので、同じ番号のレジに並ぶ経験はありません。
なので自分の癒しポイントを見つけられている佐々木さんが、ちょっと羨ましく感じないこともないです。

ある日上司にこっ酷く理不尽に怒られた佐々木さんは、いつものように山田さんいやしを求めてスーパーへ。
しかしそこに山田さんはおらず。
何もかもが上手くいかない一日だなぁと、ニコチンの力を借りるべく煙草に火を・・・・・・

・・・つけようとしたんですが、そこは禁煙エリア。
周りから刺さる視線の中途方に暮れる佐々木さん。
今本当に、喫煙可能な場所って限られてるんですよね〜。
さっき挙げた愛煙家の親友と歩いていても、コンビニや商業施設の中に灰皿や喫煙所があればいい方で、駅周辺や商業施設といった人が多いエリアは喫煙スペースが撤去されてたりします。
「煙草」イコール「体に悪い」イコール「害悪」みたいなイメージが強い昨今。

それでもシーシャはバーがあったりと一部でブームだから不思議。


佐々木さんは田山さんの癒し

煙草を吸う場所がないよ〜!と困ってる佐々木さんに、救いの声が。

スーパーの裏のスペースは喫煙所になっていて、女の子はそこから呼んでいます。
「関係者用じゃないの?」と心配する佐々木さんですが、「関係者か部外者かの見分けはつかないからへーきへーき」と女の子。

「いつも山田さんのレジに並んでる人だよね」と言われ、佐々木さんは動揺します。

山田さんが目当てで絡んでくる変な客が多いらしく、女の子は「佐々木さんは違うんだ」とちょっと嬉しそう。

佐々木さんが山田さんのファンだってことが後日、山田さん本人に伝わります。
山田さんは、慌てふためく佐々木さんにニコニコと笑顔を向けながら「田山ちゃんに聞きました!」
「田山〜〜〜!! 名前覚えたからな!」と拳を握りしめる佐々木さん可愛い。

まあこれはすぐにわかることだし、ネタバレでもなんでもないからいいんですが、山田さんと田山さんは同一人物だから、スーパーの裏での会話が山田さんに筒抜けなのは当たり前。
気づいてないのは佐々木さんだけなのよね。

山田さんが癒しの佐々木さんと、佐々木さんが癒しの"田山さん"。
この二人がスーパーの裏で少しの時間、煙草を吸いながら一緒に過ごす。
距離は近づいていくのに佐々木さんが鈍いせいでピタリとは合わさらない、そういう焦ったいところも魅力的な作品です。

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