VA買収の件で言いたいこと

※注意書き※

これは筆者の結城望が知る範囲の情報と妄想、思うことで書いた記事です。
事実とは異なる場合もありますので、その上でお読みください。

まず始めに

我らが偽りのアリスの運営、及びギャルゲ(エロゲ)メーカーKeyのビジュアルアーツが本日7/27、中国tencentに株式譲渡し、子会社化することがニュースになりました。
以前に馬場社長が会社譲渡については少し仄めかしていたことがあったようで、それ自体は「あぁ、あれ本気だったのか」で済む所、中国tencentへの譲渡という点について懸念されている方を多く見かけます。
一ファンとしては今後の不安を感じることについては理解しますが、「VA終わったな」「中華企業になったらもう国歌とは言えない」等、それはもう被害妄想、行き過ぎると誹謗中傷ではというコメントも残念ながら見かけます。
正直な所自分は関係者ではないですし、ゲーム業界という括りの端っこで仕事してるだけの者ですが、現時点から脳死で終了宣言するのは流石に違うんじゃない?という話をしたくなったので久々にnote開いた感じです。

筆者の意見から

まず筆者の個人的な意見を言うと、「テンセントかぁ。まぁスク◯ニとかネ◯ソンとか言われたらブチギレだったけど、テンセントなら様子見かなぁ」です。現状ではそこまで懸念はしてません。
とはいえ今後露骨に「VA…お前変わっちまったよ…」と思うガッカリがあれば話は違うよ、となる可能性は全然あります。
なので「現時点では良かったのか悪かったのかは言えない」が率直な意見です。

テンセントとは

そもそもテンセントってどんな会社なの?という人は多いと思います。中国における大企業なものの、案外海外企業って知らないですし。なんか名前は聞いたことあるかも・・でもよく分からん・・って企業も多いと思います。

説明始めると長くなるので一つ記事を引用させて頂きますが、
中国tencentは中国国内での主要なチャットツールであるWechatを基点に色んなWebサービスを展開する中国有数の大企業、って感じです。
日本で言うところのNTTくらいの規模の企業、くらいにざっくり思っとけば良いかなーと思います。
このテンセント、日本に限らず中国国外のゲーム会社に対して積極的に投資していることで有名です。
有名所だとRiot Games(LOLとかVALORANT)、Epic Games(Fortnite)、Activision Blizzard(COD)とかに出資してます。
日本国内だとプラチナゲームズ、マーベラスは出資を受けていたり、株主だったりします。フロム・ソフトウェア(ACとかエルデンリング)にもテンセントの子会社が融資してたり。
実はテンセントは、日本の色んなゲーム会社に投資している状況です。

どんな変化があるのか

これについてはすみません、ハッキリ言って分かりません。いざ蓋を開けてみたら「何も変わらんね?」となる可能性も、「VA…お前変わっちまったよ…」となる可能性もあります。
なので絶対大丈夫!とも言いませんし、これで終わりだよVA!とも言いません。
その代わり懸念を払拭できる…かもしれない判断材料くらいは書いていこうと思います。

現状出ている情報

現状発表された経営陣の情報を見る限り、テンセントのお偉方が襲来して企業体制を無茶苦茶にする、ということはとりあえずは無さそうですね。
恐らくVAの社員の方のみ?で構成されてそうですし。
(個人的にはイツアリのエンジニアのこんのせなさんが執行役員に入られているのに非常に驚きましたが・・)
とはいえあくまで現状での情報、今後知らない内に体制変更されていた、なんてことはありえない話ではないので気をつけるに越したことはないと思います。

テンセント出資による変化

あくまでの予想の話になってしまいますが、恐らく「ユーザーからはそんなに影響を感じない」のではないかなと思います。
上記した前例企業を見るに、テンセントが出資したことによる運営体制の変化、ゲーム性の作為的な変更等の良くない影響というのは見た感じ無さそう・・?多分?な気がします。投資だけして運営にはあんまり関わってこない、みたいなのも見かけますし。まぁ自分の目に入らなかっただけの可能性はあるのでその時はすみません。
大きな情報源ベースではそういったのは見当たらなかったですが、それでも不安な人は自分で調べてみましょう。情報大事。

VAブランドを切り売りするつもり?

ちょこちょこ見かけますが、まぁ無いでしょう。というかヘブバンで過去最高収益出てるタイミングで子会社化して、その目的が後先考えない切り売りとか無いでしょう…ホントにそうだとしたらどんだけ投資センス無いんだテンセントってなりますし。
これまで出資した企業を見るに相当な厳選の結果投資してるんだろうとは思いますし、そんな短期的で安直な考えで子会社化は十中八九ないと思います。これについてはまぁ断言しても良いレベルかなと。

じゃあテンセントの目的は?

これもあくまでの予想の話ですが、ヘブバン海外展開や、その他VAメーカータイトルのパブリッシング権が目的とか。日本での知名度アップ、企業としての箔をつけたいとかそういう所じゃないかなと。
上記しましたがテンセントを知らない人も割りといる現状、こうやって出資して名前が挙がる、そして出資した会社が業績アップすることでテンセントの名前も売れれば十分出資に見合うメリットはあると思いますね。

でも両手離しに安心は出来ない

じゃあ良いことづくめじゃん!ありがとうテンセントヒャッホー!と簡単に行くわけはいかず。
親会社になるということは、どの程度、どういった形かは我々ユーザーには見えないものの、必ず何かしら経営に関わりは持つことになります。
その結果以前のVAだったらリリースされてたゲームがボツになった・・とかはもしかするとあるかもしれません。無いかもしれません。
上記したように「VA…お前変わっちまったよ…」と感じる出来事があるかもしれません。無いかもしれません。
結局分からねぇのかよ!とお思いでしょうけど予知能力は無いので。
その時になったら一緒にVAの未来について一喜一憂しましょう。

日本企業からの出資の可能性

恐らく一部の方は「なんでテンセントなの?出資先を日本の会社から選べばよかったじゃん」と思っている方もいるかと思います。
が、正直これについては個人的にはあまり賛成はしないです。
日本の会社から出資が得られたとして、テンセント以上に束縛、経営方針の変更を強要される可能性がありそうだからですね。
例えばス◯エニ(個人的に恨みはないですが良い印象はない)が親会社になってくれたとして、その瞬間に偽りのアリスはサービス終了が決まるでしょう。まぁ間違いなく。
あそこはソシャゲに対して足切りラインを作っている(確定ではないがまぁほぼ確実に)ので、今のイツアリを存続させてはくれないでしょうね。
「ここなら絶対安心して出資だけしてくれる!今までのVAのままを続けてくれる!」と明言出来る日本の会社は思いつきませんし、上記のような弊害、悪影響が少なからず出るだろうと容易に想像できる所ばかりです。

終わりに

業界全体の傾向として、現状既にゲーム会社は少なからず中国会社の影響はまぁ何かしら受けているとは思いますね。
あちらの方が市場規模が大きく、出資額も比較にならないというのは目に見えてますし。
確かに一日本人としての感情では「そっかぁ…中国企業からの出資かぁ」という気持ち自体は少しだけ分かります。微妙な気持ちにはまぁなります。
でもこればっかりは時代の流れ。いつか逆に日本企業が中国企業に出資するような時代が来ることを願いつつ。
あまり露骨な嫌悪する感情は出さずにまずは今後の動静をVAファンとして見ていってほしいな、と思います。

蛇足

ここまで読んだ上で「はぁ~中国企業に買収とか終わってるわ~」とか言ってるそこの君。原神もアズレンもアークナイツも崩壊もドルフロも第5人格も放置少女もスターレイルも中国会社のゲームや。
厳密に言えばパブリッシングで協力してる以上、海外展開してるゲームはお多かれ少なかれ中国会社も関わってる。
その上で中華に染まったVA終わったとか言ってる人は、今すぐこれらのゲームを全部消した方が良いんじゃないかな。
そこまで嫌悪感拭えないなら、中国が関わってるコンテンツ全部触れないのは当たり前だよね。まぁ出来ないんでしょうけどね。
…と書いたけど、自分個人は別に中国企業賛成派でも、反対派でも無いです。正しく情報を理解した上で発言しようね。じゃないと行き過ぎた誹謗中傷をいつかは拾われて、自分が損する日が来るよ。ということを言いたいだけです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?