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#089 Go To イベントキャンペーンはオンラインイベントも対象です

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こんにちは。中小企業診断士の多田と申します。

これまで、GoTo キャンペーンについて2回ほど書いてきましたが、

#073 最近話題の「Go To キャンペーン」と「マイクロツーリズム」
https://note.com/yukio_tada/n/n2c20632e338a
#087 次に行われる Go To キャンペーンは「Go To 商店街」
https://note.com/yukio_tada/n/n4f5ff0d8f833

今回はつい最近開始された「GoToイベント」キャンペーンについて書いてみたいと思います。
実は先週10月29日(木)にスタートしたのですが、発表が急だったこともあり、対応できているイベンターさん少ないのではないかと思います。

あまり知られていないポイントも多いので、この機会にまとめておきたいと思います。
無観客のオンライン配信イベントも給付対象になっている点なんかは、意外に感じる方も多いのではないでしょうか。

そもそもGo To イベントキャンペーンって何?

GoToイベントWebサイト

経済産業省 Go Toイベントキャンペーン
https://gotoevent.go.jp/

「Go To イベントキャンペーン」とは、コロナ禍で大きな影響を受けている文化・芸術・スポーツに関するイベントの需要喚起を目的として、チケット代金が2割引されたり、イベント会場などで使えるクーポン券(チケット代金の2割まで)がもらえたりする施策です。
いずれの場合も上限は2000円まで。
ライブのチケットが1万円の場合、2000円がチケット代から割り引かれることになります。

キャンペーン期間は先週10月29日から来年2021年の1月31日まで
短いですね。
ただし、GoToトラベルは期間延長を検討しているらしいとの情報も流れてきていますので、GoToイベントに関しても期間延長されるかもしれません。

一般的に、イベントのチケット代金は主催者がイベント毎に自由に決められるため、GoToイベントに参加する事業者は、割引分を参加者に還元するというよりは、その分を予めチケット代金に上乗せするようになるのではないかと予想します。
一般消費者の負担を下げてイベントを盛り上げるというよりは、イベント主催者の売上を補填する意味合いが強いのかな、と思います。

事業者向けの最新情報は、以下のページから得ることができます。

Go To イベント【随時更新】 | 経済産業省 中小企業庁
https://mirasapo-plus.go.jp/infomation/9454/

Go To イベントキャンペーンの仕組み

GoToイベント仕組み

本キャンペーンの座組は上記のとおり。

イベントに参加したい一般消費者は、今回のキャンペーンに参加しているチケット購入サイトでチケットを購入すれば、自動的に金額が割り引かれたり、クーポンがもらえたりします
(キャンペーン対象のイベントかどうかは、チケット購入時にサイトに表示されます。)

事業者側は、イベント毎に、キャンペーンの適用を受けられるよう事務局に申請をします。申請してから数日のうちに申請結果が届くようです。
事務局は、それぞれのイベントに担当者を派遣して、事務局が指定する感染拡大対策がきちんととられているか確認を行った上で、イベント終了後3週間程度で、実績に基づいて補助金を事業者に支払います。

ちなみに、参加者側も、キャンペーン対象イベントに参加にあたっては、接触確認アプリ(COCOA)の使用や、交通機関の分散利用などが求められるとのこと。
従わなかった場合には、給付金の返還が求められる可能性もあるそうです。

特記しておきたい細かいこと

・無観客のオンラインイベントの場合も対象になる。
ただし、オンラインイベントの場合は、基本的にリアルタイム配信であることが要件になっています。
アーカイブ配信を併用するのは可。
この条件であれば参加したいと思われる主催者さんも多そうですね。

・ファンクラブ限定などの参加者が限定されるイベントのチケットは給付対象外。
個人的には別にいいんじゃないかと思いますが、税金を使うんだから不公平感がないように、という配慮でしょうか。

・海外アーティストのライブも対象。
ただし、日本国内の事業者が主催するイベントに限ります。
また、イベントが国内で行われていることが条件なので、海外からのライブ配信は対象外。

・GoToイート、GoToトラベルとの併用はできない。
イベントと食事がセット、イベントと宿泊がセット、等の場合は注意が必要そうです。

・予算が無くなり次第終了する予定あり。
詳細は書かれていませんが、予算がなくなればキャンペーン期間が変更されたり、給付の対象となるイベントが限定されたり、一興業あたりの上限額が設定されたりする可能性があるそうです。
申請は早い方が良さそうですね。

・チケット代金の割引とクーポン券の発行を同時に行うことはできない。
チケット割引1000円、クーポン1000円、等ということはできません。

・現地で当日券を買う場合は(おそらく)対象外。
登録されたチケット販売事業者を通して購入した場合のみが対象のため、イベント主催者が会場の当日券売り場で販売するチケットは対象外になる可能性があります。
(イベント主催者がチケット販売者としてもキャンペーンに登録している場合は大丈夫)


以上、事務局が出している資料から、私が気になった点をあげてみました。
やはり、無観客のオンライン配信イベントが対象、というのはおもしろいと思います。配信イベントは最近増えていますから、こうした施策をどんどん活用するのが良いと思います。
テック系のオンラインのカンファレンスイベントなんかでも使えると思います。

(以下は、キャンペーンサイトの「イベントの要件」に対する FAQ。)

イベントの要件

まとめ。

(1) 先週10月29日から、「GoToイベント」キャンペーンがスタートしました。対象のイベントに参加する場合、チケット代金の20%相当の割引、もしくは相当額のクーポン券がもらえます。

(2) キャンペーン対象のイベントを実施する場合、、主催者側にも、参加者側にも、感染拡大を防ぐための取り組みが求められます。キャンペーンを通じて、こうした感染拡大防止策を定着させていくのもキャンペーンの大きな目的の1つだと思います。

(3) GoToイベント、と言うと、会場に人が集まるイベントのみを想像しがちですが、今回のキャンペーンでは無観客の配信イベントも対象になっています。この条件であれば対象になるイベントも多そうです。

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(ここに書かれている内容はいずれも筆者の経験に基づくものではありますが、特定の会社・組織・個人を指しているものではありません。)

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