情報はクラウドにあげなければ活用できない
◇ 日本の組織はクラウド恐怖症。だから情報を活用できない
日本政府がやっと重い腰を上げて、2010年からデータのクラウド管理に移行するとのニュースがありました。https://r.nikkei.com/article/DGXMZO52001930Z01C19A1MM8000?s=4
「周回遅れ」と言われていますが全くその通りで、日本政府のデータに対する関心がいかに低いかが分かります。
政府だけではありません。日本では、企業でも、業務用にインターネット利用を制約している場合が多いように見受けられます。
メールもデータもその会社のシステムしか利用できません。Gmailの利用は禁止されているし、GoogleドキュメントもGoogleドライブも利用できない、等々です。
これでは仕事の能率が上がるはずがありません。
◇ 情報をローカルなシステムで管理しては、活用できない
「インターネット恐怖症」に理由がないわけではありません(私もその恐怖症を持っており、PCで作業中に一時的に離れる場合でさえ、インターネット接続を切っています)。
しかし、「データをローカルに保存していれば安心」というわけではありません。ローカルなシステムでもアタックされる危険に晒されています。むしろ、ローカルな方が危険が高いと言えるでしょう。
その上に、データの活用に強い制約が加わるのです。
しばしば、「デジタル化すれば効率が上がる」と言われます。しかし、データがデジタル化されていても、それがローカルな端末に保存されている限り、十分な活用はできません。
何よりも、高度な検索機能が活用できないことの制約が大きいと思われます。
タイトルを頼りに探すのでは、数年前のものでも見いだすのは難しいでしょう。
情報を活用しようと思ったら、クラウドにあげておかない限りできないのです。
◇ 個人でクラウドの情報管理システムを作る
官庁や企業がこのようになっているとしても、個人が自分でクラウドのシステムを作るのは、いまやごく簡単なことです。
自分で1台のPCとスマートフォンを購入し、そこにシステムを作り上げればよいからです。
個人が情報をクラウドにあげる方法はいくつかあります。
私の場合には、Gmailを使っていたので、意識しないでいるうちに、クラウドのアーカイブが出来上がっていました。過去10年間のどんな文章でも、検索によって簡単に引き出すことができます。
会社のメールしか使えない場合、サーバーの容量や検索機能によって、これほどの利用はできないのではないでしょうか?
ただし、データをいちいちメールに上げるのは、面倒です。それに、メーラーには非常に多数のメールが保存されており、これらが雑音となります。
そこで、積極的に、クラウド利用の個人データシステムを作ることとしたのです。
これが「超」メモ帳です。
これは、実のところ、「メモ」と言うよりは遙かに広範なものであり、「個人用データシステム」と言うほうが実態をよく表わしています。
このようなシステムを、誰でも、簡単に、ほとんどコストをかけずに作ることが可能になったのです。
このようなシステムを構築できた人と、できない人の間の情報力の格差は、甚大なものになるでしょう。
データの出入り口がスマートフォンである場合が多くなっていますが、スマートフォンとは限りません。私の場合は、文章を書く場合が多いので、かなりPCを用いています。
ただ、これらの端末機器が重要なのではなく、その向こうにあるプラットフォーム企業のデータ処理システムが重要なのです。
私の場合には動画をあまり扱っておらず、かなりのデータがテキストファイルなので、情報量はあまり多くなりません。
Googleドライブは無料で15GBまで使えますし、拡張するのも簡単で安価です。
保存してある情報量が多くなったところで、検索のスピードが落ちるわけではありません。
最初は、情報を単にここに入れていくだけでも、十分に利用できます。
情報が多くなってきたら、つぎの方法によって効率化します。
(1)頻繁に使うことによって、ファイル一覧の上部に表示させる(MTFの原理)
(2)ファイル内の文字による検索。アンド検索を行えば、かなり絞れます。
(3)検索のためのキーワードを予めファイルに書きこんでおく。
(4)ファイル間にリンクを貼る。
不便なのは、フォルダー機能がないことです。
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