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雪砂漠
2020年8月15日 11:11
窓から差し込むお陽射しに目を覚ます。生成りのシーツが肌に心地よい。額に寝息が触れる。小さな寝息、小さな湿った猫の鼻。目の前の光を含んだ毛に包まれた前脚を指で撫でる。寝ていたはずの猫は、目を閉じたまま、長い尻尾でぼくの手の甲をしゅるりと撫でた。しばらく旅にでる。猫を、飼っているわけではない。動物を飼うと、それに縛られて旅に行けないから。ぼくは今はここにいて、あの猫も今、ここに
2020年6月11日 08:46