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ぼくらが旅に出る理由

小沢健二「ぼくらが旅に出る理由」
あまりにも有名な曲、らしい。というのも、私はこの曲を知らなかった。新潟の片田舎で育った私は渋谷系など無縁でおしゃれとは程遠い青春を仄暗く謳歌したものだ。知ったのは、ドラマ・映画「モテキ」のコンピCDでフジファブリックがカヴァーしていたからで、今ではお気に入り。

ちなみに、モテキというと妻(当時は彼女)が「このドラマの主人公は、見た目も性格もあなたにしか見えない。」と言われ、マンガも持っていた私は「まぁ、言わんとすることはわかる」と納得した。当時、薄い顔でメガネを常時付けている男子はこぞって森山未來似だと言われていた、らしい。

ちなみに、逃げ恥の頃は同じ男子はこぞって星野源似だと言われていた、らしい。

ソースは私。醤油はキッコーマン。

2人とそのファンの方々には謹んでお詫びしたい。一方的に加害者の会を結成して賠償したいくらいだ。薄顔メガネカーストというのはひどくいびつでごくごく少数の頂点にたつ方々と、その他大体数の貧民で成り立つ界隈だと思っている。もちろん私は貧民の方だ。あんな超上級国民の方と一緒にされては困る。ありがた迷惑だ。ファンの方の耳に入って謝罪を要求されたらどうする。弁解の余地など残っていない。

ところで、映画モテキの長澤まさみは完璧でしたね。モテない男子の理想を数万人分凝縮してカプセルに閉じ込めました。どこかのしじみエキス的なあれで聞いたことがあるフレーズが思い浮かぶほどの魅力が詰まっていた。あんなもの見せられたら、うれしくてたまらないじゃないか。ありがとう、いい女性です。

ひどく脱線した。そもそもレールなんてなかったかのようだ。
しかし、書きたいことがあったはずだ。頑張って思い出そう。

そう、旅だ。
一泊二日で大阪にひとりで旅に行った。

そんな話、誰が興味あるんだ?と思って強引に長澤まさみを持ち出したのだ。モテキの映画見たことない男子は必ずみましょう。仲里依紗のおっぱいも最強です。いかん、またおっぱいに逃げてしまう。おっぱい保険だ。

旅には、サマーソニックでノエル・ギャラガーを見るに加えて、もうひとつ大きなテーマがあった。

twitterで知ったお店・人に会いにいく。

たこ焼きの「たこば」さん、レザーショップ「スナワチ」の前田さん、後藤さん。園芸店「ブルーショップ」の月ヶ洞さん。
皆さんtwitterで知り、会いたいと思っていた方たち。

twitterでお知り合いになり、会いたいと思う人はたくさんいらっしゃる。できれば皆さんに会いたい。しかし、仄暗い青春を謳歌した私にとっては、個人の方に連絡をとって。というのはハードルが高い。そこで、お店を持たれていてお店に伺う。というかたちをとらせてもらったわけだ。

とっても楽しかった、嬉しかった。

たこばさんとはYAZAWAが孫にメロメロになったらという話で盛り上がったし、スナワチさんでは後藤さんにアイテムをオーダーし、ブルーショップさんではグリーンを購入して家に飾っている。

ショータさんとトシさんとはお昼までご一緒させてもらって、こんなツイートまでしていただいた。

何より、自分で商売をし価値を生み出している方のエネルギーを直に感じることができた。バシバシに浴びた。エネルギー浴だ。

動いている人たちに会って、自分も動きたくなった。欲が出た。

で、少し動いてみた。

明日のライターゼミ2018に申し込んだ。ほとんど発作的に。

ライターになりたいのか? 否。
編集がしたいのか? 否。

何で申し込んだのか?自分が何になりたいのか?
正直今は分からない。

何者かになりたいんだ。
そんなことを言うほど青くはない。

家族を置いてサマソニに行きたいとお願いすれば快く送り出してくれる、もったいないくらいの妻とかわいい子供が3人、数十年のローンを組んで家も建てた。
住んでいるところで考えれば安定して恵まれた仕事にもありつけている。

夢見た理想ではないけれど、不満を言えるほどではない何者にかはなれたのだ。確実に。仄暗い青春時代の自分に自慢したいくらいだ。

でも、まだ何かある。
きっとある。
それを見つけるために入ったんだと思っている。
なくたって、それはそれで構わない。

動いていれば、何かあるさ。

小学生の頃、あんなにできなかった逆上がりが30歳になって初めてできた私だもの。

ぼくらが旅に出る理由。

それは、生まれてしまったから。
なのかもしれない。

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