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「桃太郎的な勧善懲悪のお伽話」と、「ひどいことをする第三者や友人を誰かがやっつけるネットの読み物」と「Xで炎上してしまういろんな案件」はみんな似ているなあと最近は思っている

傍若無人に人を泣かす鬼(または人)がいる。それを「やっつけよう」とする「誰か」がいて、ほんとにスカッとするほど強烈にやっつけてくれる。

最近、こういったネットの読み物によくあたってしまいます。
なんでよくあたってしまうかというと、yahooニュースをネットの最初の画面に設定しており、そこで「今日はなにか大変なことは起こってないかな」とひととおりチェックするのが習慣で、そこをだんだん下にスクロールしていくうちに、タイトルにつられて読んでしまうものの中に「現代版勧善懲悪もの」がかなりの確率で混じっているからです。

具体的には、コトメという名前で呼ばれている小姑らしき人がお金を要求する。
ママ友がオットの年収とか仕事をかさにマウンティングをとる。
電車の中や会社で、頭の堅そうな親父が女性に差別的な言葉を浴びせる。
わけのわからないクレームを言って、顧客が料金をごまかそうとする。
自分のリクツで人の持ち物を平気で盗もうとする。
そういう人たちが悪事を働き、善意の第三者がそこに軽やかに登場してやっつける、もしくは、悪事がバレてどうにもならなくなってしまうというストーリーがとても多いような気がするのです。

どうして人はそういう話が好きなんだろう?と思って「あれ? なんだか桃太郎に似てるな」とも思います。勧善懲悪というやつですね。

こういう話がみんな好きで溜飲が下がるというのは、なんとなく理解できます。

でも、人がやってきて「手ひどく相手をやっつける」って。
ある意味、テレビを見て笑うのと似てないですか?
わけわからない人がいっぱいいるのはわかっているけれど、関わらないとか、関わらなきゃいけない部分だけ共通項を見出すとかそういうことはできないのか?
というと「そういうのはお伽話だろ」と言われてしまうのかもしれません。
でも、現実ってそういうものじゃないですか?
わけわからない理不尽がいっぱいあって、それはこらしめるとかじゃなくて、共存したり理解しないと生きていけなくて、理解できなくて自分に害が及ぶなら「相手の存在自体を自分の心の中から静かに抹殺する」あるいは「その場所から逃げられる環境を作る」。
そういうことを繰り返しやっていくのが現実の社会活動のような気がするのです。

まあ、でも、それはそれとして、勧善懲悪を読み物として溜飲を下げたいというのもあるのかもしれません。
でも、あなた、そういう勧善懲悪をどこかでこっそりやったつもりになってないですか?とも問いたいのです。

ほら。
「X」でよく炎上するようなやつ。
まったく関係のない人が「ひどい」とか「ありえない」とか「もう応援しない」とか「気持ち悪い」とか。そうやって「ひとつの属性全体を否定」していきます。
ひとつの属性とは、萌え絵とかヲタクとかだったりもするし、性差別、人種差別だったりもします。
あるいは著名人にだったりもしますが。
とにかく「あなたの知らない人が知らないところで、誰にも迷惑かけず、あなたが気持ち悪いと思うことをしても、あなたには全然関係なかろうもん」と私は言いたいのです。

ふう。自分自身も個体ではなく「属性に対しての悪口」を言ってしまいました。

そういうわけで最近はニュースの画面を「yahoo」から「mixiニュース」に変えるのがいいんじゃないかと最近は思ってきています。
mixiニュース。そういうのがまったく出てこないので安全!



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