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相手の欲しいものと自分のあげたいもの

今日は、書籍『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』から、相手の欲しいものと自分のあげたいものの違いについてテーマにしたいと思います。書籍の中で紹介されていて印象的だったシーンを抜粋します。

最近、結婚した友人。

友人は、結婚祝いにほしいものをウィッシュリストとして公開しています。

あなたならこのウィッシュリストからプレゼントを選ぶでしょうか?
それとも、独自の贈り物をするでしょうか?

アメリカでは、受け取り手がほしいものを贈れるようまた、贈り物が重複しないよう、合理的なシステムであるウィッシュリストを使うことがしばしばあると言います。

ある晩、著者アダムグラントの妻が、友人への結婚祝いの品を探していました。

彼女はウィッシュリストにはない何か別の心のこもった贈り物をしようとしていました。

「友人はきっと特別な贈り物を喜んでくれるに違いない」と、彼女は言いました。

しかし、著者は数年前のことを思い出しました。

数年前、自分たちが結婚祝いを受け取るとき、周りの友人が、ウィッシュリストから選んだ品ではなく独自に選んだ品が届くと妻はそのたびがっかりしていたのです。

妻自身、その当時明確な欲しいものがあり、それ以上に気に入る品がないと思っていたからです。

自分が受け取る側だったらリストにある品がいいと思うのに、なぜ、贈る側になったら独自の贈り物をしたがるのか?

不思議なジレンマですね。

プレゼントを贈る方も手間が省けるし、受け取る方も必ずうれしいはずですよね。

このようなことが起きてしまうのは、受け取る側がリストに載せた品を
どれだけ「いい!」「素晴らしい!」と思っていても贈る側は、その品の価値を低く見積もっているからだそうです。

ハーバード大学で行われた調査からも、「他人の視点から見る」と言っても
たいていの人は自分のものの考え方から出ることはなく「この場合、私ならどう感じるだろうか?」と自問する傾向があることがわかっています。


人を真の意味で助けるには自分のものの見方の「外」に出なければならない。むちゃくちゃ難しいことだと思います。誰しも自分の「ものの見方」を持っているので、それを相手によって変える・合わせることはなかなかハードルが高い。「こっちのが便利じゃん!」「かわいいじゃん!」なんて思ってしまうのは、仕方のないことかもしれません。

それでも、できることは、仕事や私生活の場面で「相手の希望や願いを、自分のものの見方で低く見積もっていないか?」自分に問いかけることではないかと思います。相手の願っていることを自分の基準でいい・悪いなどと判断せず「そのまま」受け取ること。これがとっても難しいけど、相手を尊重するには必要な姿勢ですよね。

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