「サウダーヂ」という映画について、超個人的な話を聞いてほしい

オレは、ミニシアター系っていうのかな、小さい映画館でやってる映画が好きだ。
いや、今は子育てで映画見る時間がないから、好きだった、だな。

ともあれ今日は、ミニシアター系である「サウダーヂ」という映画についての、個人的な話を聞いてほしい。

胸糞が悪すぎて感動した

周りにミニシアター系の映画が好きな人はいなかった。
なんでオレは、一人で見に行っていた。

そんな中で10年近く前に見たのが「サウダーヂ」だ。
たしか、渋谷のユーロスペースか、オーディトリウムだ。

サウダーヂには感動した。
あまりにリアルで、あまりに胸糞が悪かったが、だからこそ感動した。

サウダーヂは、地方の経済的にヤバくなっている人たち…平たく言うと、底辺の人たちの生活を撮った映画だ。
土方、ラッパー、外国人等々のきっつい現実が、フィクションなのに異常なほどリアルに描かれている。

いかにもいそうな人たちが、いかにも送りがちな生活の中で、見事に落ちていく。
オレとは全く違う生き方をしている人たちなのに、あまりにもリアルすぎる演出で「あぁ、こういう人いそう…こうなりそう…」という感じがすごい。

ところでオレが映画に最も求めるのはリアルである。
フィクションはフィクションで別にアリではあるのだが、リアルな映画が一番好きだ。

なんで、サウダーヂのあまりのリアルさに、リアルすぎるがゆえに見終わった後の胸糞の悪さに、感動したのだ。

ここにいる人、ナンパしたらいいんじゃないか?

オレはいつも思っていた。
「こういう映画が好きな人と友だちになりたい、女性なら付き合いたい」と。

いやだって、いっつも一人で見に行ってたんだよ?

別に一人で映画見るのが好きなわけじゃない。
単に好きな人が周りにだれもいなかったから、一人で行くしかなかっただけだ。

ミニシアター系の映画が好きな友だちが作りたくて、あわよくば彼女がほしくて、「B級映画の館」なんてブログを書いてたぐらいだしね。
ま、ぜんぜん読まれなかったけどさ。

サウダーヂを見た後はあまりに感動して、「あ、ここに見に来てる人、ナンパすればいいんじゃないか?」と本気で思った。

見に来てるんだから、こういう映画が好きに決まってる!
そうだ、ナンパすればいいんだ!

…と思いはしたが、そんな度胸はなく、何事もなく家に帰った。

まさか「サウダーヂ」を見た人がいるとは

時は流れ、「そろそろ結婚したい」と婚活を始め、今の奥さんと出会った。

デートのときに話したのが、まさかの「サウダーヂ」である。

奥さんも見ていた。
しかも、当時好きで、なぜかサウダーヂに出演しており、そのあやしさが見事にハマっていた社会学者の宮台先生の話までできてしまった。

こんな人がいるのかと思った。
いやだって、当時30年以上生きてきて、ミニシアター系の映画が好きな人とは出会わなかったし、宮台先生のことを知ってる人もいなかった。

そして、結婚した。

不思議である。
実に不思議である。
うっかり、引き寄せの法則みたいなものを信じちゃいそうなぐらい、不思議である。

おとといからかな、新宿のケイズシネマという映画館でサウダーヂが再上映されていて、どうしても見たくて見に行ってきて、思わずこの話が書きたくなった。

伝えたいこともオチもないのだが、以上、終わり。

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