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新卒ではないですが、会社員を2年弱で辞めてフリーランスになって半年が過ぎました。

※この記事は、旧ブログPermanent-Tilの2016年9月5日の記事を加筆修正した上でnoteに再投稿したものです。

新卒フリーランスがはてなブログ界隈で話題ですね。

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さて、私も会社員を2年弱で辞めてフリーランスになって半年が過ぎました。

半年間務めていた現場での開発案件が終わり、8月下旬から次の現場でシステム開発です。

ちょうど半年経過したこともあり、「フリーランスエンジニアって実際どういう働き方をするのか」についてまとめてみようかと思います。

これから独立しようと思っているエンジニアの皆さんの考える材料の一つになれば幸いです。

ただし、フリーランスの働き方は本当に多様であり、今から述べる働き方は一例に過ぎないことを注意してください。

主な働き方

エージェントを通してクライアント企業と業務委託を結び、週5で常駐して開発案件に参加する、というスタイルを取っています。

ギークスジョブ、エンジニアファクトリー,レバテックフリーランス、フォスターフリーランス

など、複数のエージェントに登録して広く案件を探しています。

実際に仕事をとるまでの流れ

仕事を取ってくるまでの流れとしては、

1. エージェントサイトに登録

2. 後日、エージェントとの面談依頼が届くので、適当に日時を設定して面談
案件を紹介されるので、興味があるものに対して「商談希望」の旨をエージェントに伝える

3. エージェント経由でクライアントとの面談が設定される

4. クライアントとの面談の結果が良ければ、業務委託契約のオファーが届く
という感じです。

私はJava+SpringFrameworkというサーバーサイドのボリュームゾーンのスキルセットを抑えているので、それほど案件の数には困っていません。

HTML+CSS+JavaScriptも使えるので、Web系のフロント開発にも参画できますし。

しかし、会社に毎朝行っているのでぶっちゃけ生活スタイルは会社員とほぼ変わりません。

世間の注目率に反して日本におけるリモートワークの普及率は高くないのか、エージェントから紹介されるほとんどが常駐前提となっているのが現状です。

フリーランスになれば満員電車から無条件に開放されるわけではないということです。

無論、リモート可の案件もゼロではないのですが、単価が常駐より低めなので私は単価を取る方針で常駐しています。

いつでも切られるリスクを背負い、引き換えに毎月の報酬を引き上げている、という感覚です。

正社員との違いは?


技術書が経費で落とせます。

私は結構書籍を中心に勉強するので、書籍だけでも月3万くらいかかってしまいます。

特に独立してから、税務関連のことや政治経済のことについても勉強しなければならないと思うようになったため、独立前よりも書籍代が増えました。

仕事が選べます。

もっと言うと、仕事を選ぶ義務があります。

単価も重要ですが、「技術的な成長が見込めるか」もきちんと考慮しなければならないと思っています。

「7割が自分の強みと重なっていて、3割がチャレンジ」くらいの塩梅が調度良いと考えています。

10割自分の強みと重なっていてチャレンジがないような現場ですと、将来が不安になりますし、逆に10割チャレンジだと自分がきちんと望まれた成果を出せるのか、不確定になり、結果として切られるリスクが高まります。

フリーランスという働き方を選ぶ以上、キャリアを作っていくのは自分自身なのだから、自分の志向に沿った現場を、「自分で選択」しなければなりません。

「選ばれる」というマインドでクライアントとの面談に臨むのではなく、「こちらが選ぶ」というマインドで面談に臨む必要があります。

リモートワークを主流にすると、ガラッとライフスタイルが正社員と違ってくるのでしょうが、前述したとおり私は委託先に常駐するタイプの働き方をしているので、目立った違いとしてはこのくらいです。

いずれはリモートワークを主流にしたいとは思っているのですが。。。

税金はどうなる?


会社員からフリーランスになると、税金状況は次のように推移します。

所得税・・・天引きから、確定申告時に一括納入に。ある程度現金を手元に残しておかないと死が見える。ただし経費をうまく使うことで圧縮できる。

健康保険・・・サラリーマンなら会社と折半。フリーは前年の所得から計算され全額負担。一番負担が大きい。

住民税・・・天引きから、フリーの場合は前年の年収から計算され、6月に納付書が届き、納付。自治体によっては分納可能。やはり現金を残しておかないとまずい。

雇用保険・・・サラリーマンの場合天引き。フリーは当然無し。失業保険や傷病手当金が出ないので体調管理必須。

天引きがあるわけではないので、ある程度キャッシュを手元に残しておくことが必要となります。

そうしないと、所得税の一括納付や住民税の支払いでつらいことになる可能性があります。

また、フリーランスの報酬の払い込みは、会社員より遅れる傾向にあります。

例えば、私の契約しているところですと、報酬の支払いは作業締め日の40日後です。

例えば、7月分の作業は7/31日で締め、そこから40日後ですから、7月分の報酬は9/9に支払われることになります。

これらのことを踏まえて、資金のやりくりをしていく必要があります。

余談ですが、IT業界の健康保険「ITけんぽ」は平均年齢層が若いので保険料が安い上に、割安で寿司にいけたりします。

やばくなったときの退路は?

売上が立たない、自分の実力ではどう頑張ってもこれ以上フリーランスで活動できない、などの非常事態になった場合はどうするか。

私は会社員に戻ろうと思っていますし、いつでも戻れると思っています。

自分が一流のエンジニアだとは思っていませんし、まだ成長途中であると考えていますが、それでもJava+Springでサーバーサイドの一通りの開発ができ、Webのフロントエンドの開発が最低限できる若い人間が会社員ですら必要とされない、ということはないと踏んでいます。

この選択肢が取れることは早めの独立の最大のメリットだと考えています。

フリーランスをしている他の人のお話を聞くと、だいたい30前後で独立するケースが多いですが、この場合だと会社員→フリーランスが一方通行になり、二度と正社員に戻れないリスクが高まります。

非正規雇用形態は景気の影響を強く受けます。(厳密に言えば、雇用形態ではないのですが)リーマンショック時代は本当に案件がなく、できるエンジニアでも65万程度の単価で我慢せざるを得なかった、という話を聞いたこともあります。

若いうちから独立すれば、当然それなりのリスクがありますし、実は経験を積んでから独立しても別のリスクが立ちはだかってくるということです。

どこでリスクを取るのか、あるいは取らないのか。

これは個人の選択の問題であると考えています。

以上、簡単ではありますが、フリーランスを半年続けてきて思うことをまとめてみました。

次の記事はこちら。はじめての確定申告です。


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