見出し画像

POAPの発行方法|NFTでイベントの参加記念や入館証をつくってみよう

web3関連のイベントに参加すると「POAPを配ります」という言葉を耳にすることはありませんか?POAP(Proof of AttendanceProtocol)とは、イベントの参加記念として配られるNFTのバッジのようなものです。

受け取ると自分のイーサリアムアドレスと紐付いてウェブ上で確認できるほか、モバイルのPOAPアプリ上でもバッジを見ることが出来ます。

このPOAP、いつも受け取るばかりだったのですが、実は画像さえ用意すれば誰でも発行することができると知りました!先日、実際にイベントの参加記念として発行したのですが、思ったよりも簡単に参加者に配ることができました。今回は、POAPの発行手順と配布する方法をご紹介します。

POAPとは

POAPは、ERC721に準拠しているNFTです。POAPの運営により、受け取りも発行も無料でおこなうことができます。(※4/17以降、商用利用は有料になりました。)おもに、web3系のイベントで主催者が参加記念として配ることが多いようです。

POAPを受け取ると、自分のウォレットと紐付けたPOAPの画面にコレクションが表示されます。いろんなイベントに参加するたびに、NFTバッジが増えていくのは嬉しいものです。

▼ 世界中で多くのPOAPが発行されています(POAPサイトより)

0.  POAP用の画像を準備

それでは、実際にPOAPを作っていきましょう。

まずは、オリジナルのPOAP用の画像を作っておきます。最終的に円形の画像となるため、端っこに文字や情報を記載すると切れてしまいます。文字をいれる場合は、中心に寄せておきましょう。

画像ファイル形式: PNG
サイズ: 500✕500px
データサイズ: 200KB以下

今回試しに作成したPOAP用画像

1. POAPの発行手順

1-1, 公式サイトで情報を入力する

はじめてPOAPを作るときは、アカウント登録から行います。POAPのサイトにアクセスし、アカウントの登録をします。


登録をすると、自分の管理画面が表示されるので、右上の「Create new drop」ボタンをクリックします。

つづいてPOAPを配るイベントの情報を入力します。

Add artwork:用意した画像をアップロード
POAP Title
:イベントのタイトル
POAP description:イベントの説明
Website:イベントのウェブサイト(任意)
Event start date / Event end date :イベント開始日 / 終了日
Event type:オンライン or リアル
Platform(オンライン選択の場合):イベント開催のプラットフォーム
Account(オンライン選択の場合):アカウント名
City(リアル選択の場合):イベントを開催する都市
Country(リアル選択の場合):イベントを開催する国

これらを入力できたら「Create POAP」をクリックしましょう。これでPOAPの登録ができました。

1-2, 配布方法を決める

配布する方法は4種類あります。

Mint links:POAPの発行リンクを参加者に配布する方法(もっとも一般的)
Secret:参加者に、POAPを受け取るためのシークレットフレーズを入力してもらう方法
Website:POAPを受け取れるQRコードを配布する方法
Delivery:あらかじめ参加者のウォレットアドレスを入力し、配布する方法(注意点:イベント開催後にしか発行できない)

今回は Mint linksを選択しました。配布したい数(今回は15)を入力し、Submitをクリック。審査があるので、リンクが送られてくるのを待ちます。

2. POAPを配布

1時間以内に、POAPからメールが送られてきました。

中身をみると、このようにユニークの発行リンクが並んでいます。今回は配布する数を15にして登録したので、15個のリンクがついています。

これらのリンクを参加者に共有し、参加者自身がクリックすることでPOAPを配布することができます。では、どのようにリンクを共有すればよいでしょうか。今回は2つの方法をご紹介しましょう。

・  QRコードで配布する

POAP Kiosk<こちら>に、2通目のメールに添付されていたテキストファイルをアップロードすると、QRコード付きのwebサイトが表示されます。

そのwebサイトをイベント中に画面共有し、QRコードからPOAPを取得するよう案内。そして、参加者はそれぞれスマホでQRコードを撮影し、POAPのゲームに答えてから、受け取ります。

注意が必要な点は、このQRコードをスクショして配布しても意味がないということです。QRコードは参加者にclaimしてもらうたびに、少しずつ変化しているからです。(固定にしてしまうと、参加していてもいなくても、claimできてしまいますからね…)

ですので、webサイトを画面共有して、イベントの間にみなさんにclaimaしてもらうというのがポイントですね。

・ スプレッドシートで配布する

ちょっとアナログですが、スプレッドシートを活用した配布方法もあります。メールに添付されたclaimリンクを記入し、その横に配布する参加者の名前(例:Discordのユーザ名)を記載します。

あとは、「POAP発行したからスプレッドシートから自分の名前の横のURLをクリックしてね」と伝えて共有して、配布完了。参加者自身でクリックし、ウォレットとつなげてclaimしてもらいます。

ただし、誤って別の人のリンクをクリックしてしまうと、間違われた人はclaimできないという事態が発生する可能性があります。また、スプレッドシートの共有で配布しているので、セキュリティ的にも難あり。不特定多数のイベントの場合には適していないかもしれません。

他の配布方法

今回は、Mint linksの配布方法を試しましたが、別のイベントで他の配布方法も試してみました。注意すべき点がいくつかあるので、以下に記しておきます。

・ Secretフレーズでの配布

POAPを受け取るための合言葉(シークレットフレーズ)を伝えて配る方法です。参加者は、POAPのアプリを開き、mintというメニューからSecret wordを選び、イベント主催者から聞いたシークレットフレーズを入力して受け取ります。

この配布方法での注意点は、3点です。
- POAPのアプリからしか受け取れない(ブラウザからはダメ)
- 受け取り可能時間は30分以内を推奨されている
- シークレットフレーズを入れた後、POAPが提供するゲームが始まるので、それをクリアしないと受け取れない

イベントに参加していないのにPOAPを受け取り、高値で売買するグループがいるそうで、その回避策として上記のようなハードルを設けているようです。

・ Websiteでの配布

Websiteでの配布を選択すると、管理画面からこのイベント専用のWebsiteのURLが発行できるようになります。配布する際は、そのURLを参加者に提示します。

参加者は、イベント主催者から聞いたWebsiteにアクセスし、ウォレットアドレスを入力してmintします。こちらもSecretフレーズでの配布同様、受け取りを可能時間は30分以内が推奨されています。

受け取り時間を過ぎてWebsiteにアクセスすると「Website not found」の表示が出るのでmintできません。あらかじめmintできる時間をアナウンスする必要がありますね。

・ Deliveryでの配布

Deliveryでの配布を選択した場合は、管理画面に配布する人のウォレットアドレスを入力します。csvアップロードはありません。ひとつずつカンマ区切りで入力します。

注意点は、イベントを開催した後にしか配布できないことです。イベント開始前にアドレスを打ち込んで申請すると、却下されてしまいます。

かならずイベントを開催したあとに、申請しましょうね。

総合的に考えると、現時点では、mint時間に制限のない mint linksでの方法が、参加者にとっては受け取りやすい方法だといえます。

claimしたPOAPを表示

今回の記事のためにテストで作成したPOAPを自分でclaimしてみました。POAPの画面で見るとこんな感じ↓です。これでまたPOAPが増えました。

まとめ

今回は、POAPの発行・配布方法をご紹介しました。参加記念として配るほか、事前に配布してイベントの参加証として使う方法もありますよ。

ともかく、画像さえあれば1日もかからず、無料でNFTを発行できるので、ぜひ何かイベントをされるのであれば試してみてくださいね。主催する側としても、参加する側としても、どちらにとっても楽しさが倍増すると思います!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?